入社以降の主な担当業務は、デジタルカメラや交換レンズなどのファームウェア開発です。現在は、システムの機能を束ねるグループリーダーとして、メンバーのマネジメントに携わっています。システムグループは役割別に、3つのチームに分かれています。「デバイスチーム」はカメラとさまざまなデバイスをハードウェアで繋ぐ役割を、「防振・レンズチーム」はユーザーによりクリアな映像を届けるための役割を、「ネットワークチーム」は通信の活用によりカメラと世界を繋ぐ役割をそれぞれ担っています。グループ全体でプロジェクトが円滑に進むよう進捗を管理し、製品品質を向上できた際の達成感は格別です。「この新製品が世に出たら、ユーザーからどんな反応が寄せられるだろう」と、リリース直前はいつもワクワクしますね。
メンバー時代を含め、私はこれまで10機種を超えるデジタルカメラの開発に携わってきました。観光地などで、ユーザーが担当製品を手に楽しそうに撮影している光景に立ち会えると、いち技術者としてこの上なくうれしいです。
高校時代は天文部に所属し、望遠鏡にカメラを取り付け、天体を撮影するのが好きでした。肉眼では見ることができない天体の美しさを、カメラを通すことで写真として見られることにロマンを感じていたので、当時からカメラに関する興味と知識を持ち合わせていましたね。大学と大学院で注力していた研究テーマは、「画像認識技術を用いた霧の濃度測定」です。監視カメラで霧の濃さを測定し、道路交通情報で周知できれば、事故や渋滞発生の軽減につながると考え、3年ほど研究に没頭していました。
就職活動の際は、「興味のあるカメラ業界で、専攻経験を活かせる仕事に就けたらおもしろそうだ」と考え、出会ったのが当社でした。入社してカメラ好きな同僚たちと開発を進める中、カメラへの愛情はどんどん増していきました。実際、初めて開発に携わった製品『X-T2』を手に、バードショーやエアレースなど、さまざまなイベントでの撮影を楽しんでいます。
より良い仕様に向け、富士フイルムの担当者と前向きにアイデアや意見を出し合えることも、当社の魅力です。印象的な事例をご紹介します。デジタルカメラ『X-H2』の開発では、HW構成の刷新業務に挑戦しました。これまで複数のチップを用いて実現していた機能を、メインチップに統合するものです。業務開始当初は処理負荷の大きさから不可能と考えられていましたが、富士フイルムの担当者と当社が一丸となり、 FW(ファームウェア)/HW(ハードウェア)の垣根を越えてアイデアを出し合い、メインチップの性能を出し切って無事に完成させることができました。結果、処理速度性能を満たしつつHW構成の刷新が出来ました。今でもうれしい思い出として心に残っており、開発の裏話はずっと熱く語れますね。
「この製品を担当したのは自分だ」と言える成功体験は、エンジニアにとって大きな自信と成長につながります。当社の育成方針として、メンバーに新しいプロジェクトや役割を積極的に与えているのもそのためです。「いつまでもやりがいを持って働きたい」「自らの手で業界最高性能を更新したい」といった思いをお持ちの方にとって、これ以上ない環境だと思います。


- 9:00~10:00
出社/プロジェクトの品質・進捗確認
- 10:00~12:00
次機種要件の実現性検討
- 12:00~12:45
昼食
- 12:45~14:00
システムグループメンバーへの情報共有
- 14:00~16:00
次機種要件の見積もり
- 16:00~17:00
富士フイルムと次機種要件について打合わせ
- 17:00~18:00
システムグループ次世代リーダーのフォロー・サポート
- 18:00
退社
卓越した「高画質」と機動性あふれる「小型・軽量」システムを両立した、ミラーレスデジタルカメラ。 豊富な機能と直感的でわかりやすい操作性、気軽に持ち歩きできる軽量性から、初心者から上級者まで幅広いユーザーに支持されています。
