神経内分泌腫瘍を対象とした治療用放射性医薬品「ルタテラ®静注」 新発売のお知らせ

ニュースリリース

2021年8月31日

このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。

富士フイルム富山化学株式会社(本社:東京都中央区/社長:岡田 淳二、以下 富士フイルム富山化学)は、治療用放射性医薬品「ルタテラ®静注」*1(一般名:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu))(以下、「ルタテラ」)を、2021年9月29日より発売いたします。
「ルタテラ」は、放射性リガンド療法*2の一種であるペプチド受容体放射性核種療法(Peptide Receptor Radionuclide Therapy;PRRT)に用いられる医薬品(ペプチド受容体放射性核種療法剤)として、日本で初めて承認されたもので、本剤の適応症は、「ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍」*3です。

神経内分泌腫瘍は、ホルモンやペプチドを分泌する神経内分泌細胞に由来する腫瘍で、全身のさまざまな臓器、なかでも膵臓、消化管および肺に多く発生します。選択できる薬物療法が限られていることから、アンメットメディカルニーズの高い疾患と言われています。現在、神経内分泌腫瘍に対してより有効な治療法が求められる中、海外ではPRRTによる治療が行われています。

「ルタテラ」は、ソマトスタチン類似物質に放射性同位元素のルテチウム177を標識した医薬品です。神経内分泌腫瘍に高率で発現するソマトスタチン受容体に結合し、ルテチウム177から放出される放射線でがん細胞を直接攻撃します。
富士フイルム富山化学は、「ルタテラ」の発売に向けて、2021年9月6日より本剤の受注を開始します。今後、すでに販売している診断用放射性医薬品「オクトレオスキャン®静注用セット」*4(インジウムペンテトレオチド(111In)注射液調製用)に、治療用放射性医薬品である「ルタテラ」を加えることで、神経内分泌腫瘍の診断から治療までのトータルソリューションを展開していきます。
なお、「ルタテラ」と併用するアミノ酸輸液「ライザケア®輸液」(以下、「ライザケア」)*5も、「ルタテラ」と同日に発売します。

富士フイルム富山化学は、PRRTによる治療の国内での実現に向けて、2015年に製薬大手ノバルティスのグループ会社であるAdvanced Accelerator Applications International S.A.と、PRRTに用いる「Lutathera®*6の国内開発・販売などに関するライセンス契約を締結しました。その後、国内での臨床試験の実施と製造販売承認申請を経て、2021年6月23日に販売名「ルタテラ®静注」として国内製造販売承認を取得しました。

富士フイルム富山化学は、高付加価値な医薬品の提供を通じて、医療のさらなる発展に貢献していきます。

製品概要

販売名 ルタテラ®静注 ライザケア®輸液
一般名 ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu) L-リシン塩酸塩/L-アルギニン塩酸塩
効能または効果 ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍 ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による腎被曝の低減
承認日 2021年6月23日
薬価収載日 2021年8月12日
受注開始日 2021年9月6日
初回お届け日 2021年9月29日
薬価 1バイアル 2,648,153円 1バッグ 1,180円
製造販売元 富士フイルム富山化学株式会社
製品写真
  • *1 「ルタテラ」は、Advanced Accelerator Applications International S.A.(以下、AAA社)の登録商標。
  • *2 腫瘍に発現している受容体に特異的に結合する化合物に放射性物質を標識して患者さんに投与し、体内から病巣に放射線を照射する治療法。放射性リガンド療法には、腫瘍に発現しているペプチド受容体を標的とした、ペプチド受容体放射性核種療法(Peptide Receptor Radionuclide Therapy;PRRT)などがある。
  • *3 ソマトスタチン受容体を発現している神経内分泌腫瘍。ソマトスタチンは、視床下部・脳下垂体や膵臓のランゲルハンス島デルタ細胞などで産生される14個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで、成長ホルモンやインスリンなどの分泌抑制作用を有する。神経内分泌腫瘍では、ソマトスタチン受容体が高率に発現していることから、神経内分泌腫瘍の治療薬の有効な標的の一つとされている。
  • *4 ソマトスタチン類似物質に放射性同位元素のインジウム111を標識した放射性医薬品で、神経内分泌腫瘍の画像診断に用いられる。「ルタテラ」と同様、ソマトスタチン受容体を標的としている。
  • *5 「ルタテラ」による腎被曝の低減のためのアミノ酸輸液。富士フイルム富山化学は、AAA社が海外展開している「LysaKare®」の国内開発・販売などに関するライセンス権を2017年に同社より取得し、開発を進めてきた。「LysaKare®」は、現在、英国やその他欧州30か国、韓国、シンガポールおよび香港といった国や地域で承認されている。「ライザケア」は、AAA社の登録商標。
  • *6 AAA社が開発した、神経内分泌腫瘍の治療薬。現在、英国、スイス、その他欧州30か国や米国、カナダ、イスラエル、韓国、シンガポール、香港および台湾といった国や地域で承認されている。

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