健康経営への取り組み

富士フイルム和光純薬株式会社及びその子会社は「研究者の方々のお役に立ちたい」という想いから創業し、長年に渡り、試薬の提供を通じて科学の発展に寄与することを掲げています。多くの人々との信頼を大切にすること、より良いモノづくりにこだわること、学術研究や産業、医療といった科学に貢献すること、そしてそれらに誠実に取り組み続けることが、当社およびその子会社がこれからも大切にしていく価値観です。
この価値観を基に、策定した企業理念、ビジョンを実践する為の基盤となる、「従業員の健康維持増進」を重要な経営課題として捉え、健康経営宣言を公表しました。
当社およびその子会社が理念を遂行し、ビジョンを達成するためには、従業員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働くことが必要不可欠となります。その力の集結が当社およびその子会社の持続的な成長を支え、発展していくことにつながります。当社およびその子会社は「健康は財産だ!」というスローガンを掲げ、従業員の健康維持増進に向けた活動を図っていきます。
 

「健康経営優良法人 2022(大規模法人部門)」認定

富士フイルム和光純薬は健康経営®*の取り組みが評価され、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として、経済産業省と日本健康会議により、2020年度から3年連続で「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されています。

富士フイルム和光純薬 健康経営宣言

当社は富士フイルムグループの一員として健康経営に参画し、健康保険組合と協力して社員と家族の健康づくりを支援していきます。
社員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働けるように、「ワーク・スタイル・イノベーション活動」の取り組みとも連携し、職場環境を整え、健康の維持・増進に努めていくことをここに宣言いたします。
 

富士フイルムグループは、働く人々の安全確保と健康の推進が企業にとって最重要基盤であると考え、本方針に基づき企業活動を展開します。

  1. 事業活動において、派遣社員、請負事業者を含めた従業員の労働安全衛生を最優先し、安全で働きやすい環境を確保します。
  2. 労働災害や過重労働の防止など労働安全衛生に関して適用される法令やルールを順守します。
  3. 従業員の心身の健康維持・増進を積極的に支援し、健康経営を実践します。
  4. 労働安全衛生および健康推進に関する従業員と会社との円滑なコミュニケーションを図ります。
  5. 労働安全衛生および健康推進に関する教育を積極的かつ継続的に実施します。

2010年1月制定、2019年4月改定

  • 従業員が心身ともに明るくいきいきと働き続けることができるよう、生活習慣病、がん、喫煙、メンタルヘルス、長時間労働を重点課題とし、健康レベルの向上に取り組んでいきます。
  • 従業員自身の健康に対する意識向上を図るための教育や、健康維持増進に向けた指導など、会社として積極的に関与していきます。
  • 世界の各地域、国の実情に合った、適切な従業員の健康増進を後押ししていきます。
  • ヘルスケアにおける「予防」「診断」「治療」に関わる製品・サービスにイノベーションを起こし、「100年を生きる時代」の世の中の人々、そして従業員の健康推進に、活かしていきます。
  • 健康経営を実践した成果を社内外に発信し、社会全体の健康意識の向上に貢献していきます。
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健康経営を効果的に推進する体制を構築しています。健康経営責任者を代表取締役社長とし、役員の中から健康経営推進委員長を任命、委員長のもと産業保健スタッフ、総務人事部の担当、各事業所・各子会社の担当で構成する「健康経営推進委員会」を組織しています。健康経営推進委員会では、従業員の健康維持・増進に向けた施策の立案、展開を図ると共に富士フイルム株式会社、富士フイルムグループ健康保険組合、富士フイルム和光純薬労働組合とも連携を図り、それぞれの役割に応じて、効果的、効率的に従業員の健康維持・増進を推進しています。

当社およびその子会社では、従業員のパフォーマンス向上を経営上の課題と捉えています。健康経営を推進し従業員の健康維持・増進を図ることで、事業の発展につながるものと考えています。
具体的には、「生活習慣病対策」「喫煙対策」「がん対策」「メンタルヘルス対策」「長時間労働対策」を健康経営上の重点課題とし、それぞれに健康指標(KPI)を定め健康施策を展開しています。
当社およびその子会社ではコロナ禍においても業績向上を維持しており、健康経営の推進がその一端を担っているものと考えています。

<生活習慣病対策>

近年、日本では食生活の欧米化や運動不足から肥満の人が増えています。肥満は、糖尿病や脂質異常症・高血圧症・心血管疾患などの生活習慣病をはじめとして数多くの疾患のもととなるため、健康づくりにおいて肥満の予防・対策は重要な位置づけを持ちます。当社においても、生活習慣病の項目で正常値を逸脱する者が一定数おり、課題として認識しています。

<喫煙対策>

2018年7月に健康増進法が改正され、原則屋内禁煙が法制化、2020年4月からは飲食店も原則屋内禁煙となるなど受動喫煙対策が進んでいます。喫煙はほとんどの部位のがんの原因になると言われおり、がんの他にも脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、生活習慣病の糖尿病など、さまざまな病気の原因にもなります。
当社における喫煙者は40歳以上が多く、前述の生活習慣病項目と合わせて、対応を急がなければならない項目になっています。

<がん対策>

日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんにかかるといわれており、がんは身近な病気になっています。当社従業員からがん死亡者をださないためには、早期発見、早期治療が重要になります。2022年度までにがん検診の受診率90%以上を目指しています。

<メンタルヘルス対策>

近年日本においてメンタル疾患の社員が年々増加傾向にあるといわれています。2015年にはストレスチェック制度が義務付けられるなど、労働安全衛生の面でも精神面へのケアが重要視されてきています。
当社においても、メンタル起因の長期休職者の発生が一定数あり、対策が必要です。心身ともにいきいきと働くことができる環境構築を目指し、メンタルヘルス対策を進めています。

<長時間労働対策>

労働時間は従業員の心身の健康に密接に関連しているため、長時間労働者*1を発生させないこと、また長時間労働が発生した際には適切なフォローを行うことが必要と考えます。
WSI*2労使委員会を設置し、ワークライフバランスの見直しをはかり、働き方を変革していく対策を進めています。
また医療職による健康チェックや面談フォローを行い、体調変化の早期発見・早期対応を行える体制を整えています。

*1 当社では月45時間以上の時間外労働者を長時間労働者と定めています。
*2 WSI=Work Style Innovation
多様な社員一人ひとりが能力を発揮できる会社を目指し、自分の強みを持ち、効率的な働き方で成果を出す風土へ変革する活動です

 

 

以上、5つを重点課題として取り組み、従業員一人ひとりが健康な状態で最高のパフォーマンスを発揮し、全社を挙げ生産性の向上を図ってまいります。

 

<従業員健康意識調査>

社員の健康リテラシーの把握と健康に関するニーズ把握のため、全従業員を対象に、健康に対する関心度、生活習慣、運動、喫煙、不安・悩み等の意識調査を実施しています。
第1回目(2021年7月)、第2回目(2022年2月)を実施し、1,267名/1,696名(回答率74.7%)から回答を得ました。
健康経営の推進にあたり、従業員の健康意識調査を参考に、従業員が取り組み易く、興味をもって活動できる施策を展開しています。

 

 

下表は健康管理に関する中期目標で、単年度ごとに目標を設定し活動しています。

経営課題の解決につながる健康課題を抽出し、期待する効果・健康維持増進に関する具体的な取組みにより、健康経営を推進しています。

<生活習慣病対策>

健康診断の受診から事後措置に至るまで、従業員の健康状態の改善施策を、健康保険組合と協力して取り組んでいます。
従業員の肥満者(BMI値25以上)がほぼ25%の割合で推移していることが課題であり、改善にむけた取り組みを実施しています。
2021年度実績では、引き続き新型コロナウイルス感染症の流行による影響から運動量の減少が見られ、HbA1c6.0以上の従業員割合については改善が進まない状況にありますが、肥満改善イベントの実施によりBMI25以上の割合は26.4%と前年度より0.1ポイント改善しました。2022年度は、HbA1c6.0においてポピュレーションアプローチに加えて、ハイリスクアプローチに注力していきます。

*定期健康診断後の精密検査受診率の向上に向けて

健康診断の結果より、再検査・精密検査が必要な対象者に受診勧奨し、受診完了するまで追跡してフォローしています。
2021年度は医療職を増やし、積極的に受診勧奨を行なったことで87.3%と例年より大幅に受診率が上昇しました。

ウォーキングイベント「みんなで歩活(あるかつ)」

チームを組んで平均歩数を競うゲーム感覚のウォーキングイベント「みんなで歩活」を健康保険組合とのコラボ活動として年2回実施しています。普段あまり歩かない層の行動変容や、チーム内で歩数実績などの情報交換が新たなコミュニケーション機会となり、参加者も増加しています。
2021年秋は200名、2022年春は265名の参加がありました。

肥満改善プロジェクト 6カ月チャレンジ「メタバリアでがんバリヤ」

BMI値25以上の社員を対象に希望者を募り、チーム対抗で肥満改善活動に取り組む施策を実施しました。
自身で減量目標・行動計画を設定し、チームで励ましあいながら目標達成を目指しました。
6か月間の改善活動に78人が参加し1人平均2.6㎏(総減量203㎏)の減量に成功しました。

内臓脂肪測定で「かくれた自分を知る。」

内臓脂肪測定会を実施し、表面に現れない「自身の内臓脂肪状態」を把握することで各人の意識改善と行動変容を促します。事業所毎に健康診断時期と併せて行うことで、参加者の増加を図っています。
2021年度はオフィス部門と生産部門のそれぞれで実施しました。

健康的な食習慣へのアプローチ(スマートミール)

社内食堂がある事業所では、健康改善につながるスマートミールを導入しています。
食堂がない事業所では朝食欠食などの対策として栄養補助食品などの自動販売機を設置しました。
さらに、スマートミール弁当の試食会を開催し、食習慣改善に向けた展開を検討しています。

<喫煙対策>

2018年8月に経営トップが禁煙宣言を行い、就業時間中の禁煙をルール化しました。2020年10月から、全事業所において喫煙スペースを撤去、敷地内禁煙を実施し、就業規則としても定めました。
2021年度は、禁煙に踏み出せるよう「みんなで卒煙イベント*1」を実施し、すべての参加者が卒煙を達成しました。
この成功体験を元に、2022年度は「みんなで卒煙イベント【通年】」として募集を拡大して実施しています。
また2023年3月末を目安に役員から管理職の喫煙者に対して卒煙を勧奨しています。

*1「みんなで卒煙イベント」のプログラム
・健康保険組合と連携し、無料のオンライン禁煙プログラム、禁煙パッチ、禁煙ガムの無料配布、禁煙外来、禁煙補助薬の費用補助。
・つらい時に参加者同士が励まし合えるコミュニケーションツールを提供

これらの取り組みにより、喫煙率は2018年(20.1%)、2019年(18.3%)、2020年(16.5%)、2021年(14.6%)と年々着実に低下しています。 

<がん対策>

当社における従業員のがん検診受診率は、2019年度まで50%を下回る状況でしたが、「がん検診」を受診しやすいように定期健康診断に組み込み、胃がんについては早期発見のため内視鏡(経口、経鼻)検査を推奨しています。 
また36歳~39歳までの従業員には、自己負担なしでがん検診を受けられるよう、健康保険組合や当社独自の補助を行うとともに、2021年度からは35歳および40歳以上の従業員は「がん検診」対象者には任意受診から原則受診へ強化し、2022年度までに従業員のがん検診受診率(胃がん・大腸がん・乳がん・子宮頸がん)90%以上を目指します。 
また、「がん検診の重要性」の理解深耕のため、全従業員を対象に、胃・大腸内視鏡検査の重要性をテーマとしたe-ラーニングを実施しました。

<メンタルヘルス対策>

2021年度において、2020年度と比較しメンタル疾患休業率*1が0.1ポイント低下しました。
ストレスチェックの実施状況については、受検率は96.6%、高ストレス者率は10%強で推移しています。

*1 連続1か月以上の休職者

早期発見体制の強化

従業員の健康意識調査において何らかの不安や悩みを抱えている方が一定数いることを把握しています。
メンタル不調者の早期発見・早期治療につなげることを目標に、社内・外の相談窓口を設置するとともに、毎月医療職スタッフより全管理職へ「ラインケアレター」を送信するなど、職場との連携を強化しました。
新入社員に対しては、定期的に医療職スタッフと面談を実施しています。

メンタルヘルス教育の強化

全管理職に対し、メンタルヘルス対策の意義、メンタルヘルスにおける管理職の役割についてラインケア研修を実施しています。また、新任管理職に対しては上記に加え「メンタルヘルス・ラインケア基礎研修」の教育も実施しています。

<長時間労働対策>

長時間労働対策として、36協定締結内容の「特別延長時間」について、1年間を500~720時間、1カ月60~80時間を上限とし、長時間労働の抑制を図っています。

2021年度は、下記の施策・取り組みついて重点的に実施しました。
1)2021年4月より1日の所定労働時間を5分短縮しました。(7時間40分/日)
2)有給休暇取得奨励の施策として2021年度の年間休暇奨励日を昨年度より1日増加し3日としました。
3)月45時間を超過する長時間労働者の多い部署をターゲットにWSI*1労使委員会メンバーによる実態調査や
対策立案、管理職の意識改善を進めました。また、BPR*2プロジェクトとして一部の間接部門による業務改善を試験的に実施し、業務効率化を図り、時間外労働の削減を実施しました。

 取り組み結果として、
①    月45時間を超過する長時間労働者の延べ人数は対前年20%削減。
②    従業員、管理職も含めた月80時00間を超過する長時間労働者の延べ人数は前年5人 ➡ 0人となりました。
③    休暇取得率は、51.2% ➡ 56.7%と5.5ポイント上昇しました。

*1 WSI=Work Style Innovation
多様な社員一人ひとりが能力を発揮できる会社を目指し、自分の強みを持ち、効率的な働き方で成果を出す風土へ変革する活動です
*2 BPR=Business Process Reengineering 
業務本来の目的に向かって既存の組織や制度を抜本的に見直し、プロセスの視点で、職務、業務フロー、管理機構、情報システムをデザインしなおすこと
 
  • * 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。