2025年5月20日
富士フイルム和光純薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:吉田 光一)は、有機ふっ素化合物(PFAS)の分析用試薬「26種有機ふっ素化合物混合標準液」を本日5月20日に、「7種有機ふっ素化合物混合内部標準液」を6月19日に発売します。本製品は、PFAS分析を目的とした分析用試薬で、国内で製造・販売します。当社は、規制やリスク管理の強化が進むPFASの検査ニーズに迅速かつ安定的に応えます。
1万種類以上の化合物から成る物質群であるPFASは、化学的に安定しているため、環境中で分解されにくく、生物に蓄積しやすい性質を持つことから、健康への影響が懸念されています。2026年4月には、水道法が定める「水質基準に関する省令」において、PFASに含まれる化合物であるPFOS及びPFOAが水道事業者に検査義務が課される「水質基準」に引き上げられるとともに、PFNAをはじめとするPFAS 7種※1が「要検討項目」に加えられ、PFASに関する規制が強化される予定です。
今回発売する「26種有機ふっ素化合物混合標準液」は、「要検討項目」へ引き上げが予定されているPFNAなどPFAS 7種を含む26種のPFASを分析するための試薬です。また、同時に発売する「7種有機ふっ素化合物混合内部標準液」は、「要検討項目」へ引き上げ予定のPFAS 7種について、定量分析中に発生する測定感度差※2を補正するために使用する試薬です。両製品は、当社の東京工場(埼玉県川越市)で生産されます。
当社は、PFASの分析ニーズに対応するため、2008年にPFAS分析用溶媒を発売して以来、PFAS分析をトータルでサポートする幅広い製品ラインアップを取り揃えています。2022年には、PFOAやPFOSなどの分析用試薬として、混合標準液※3及び混合内部標準液※4を国内試薬メーカーとして初めて発売し、規制強化が進むPFASの高精度な分析を支援してきました。
富士フイルム和光純薬は、「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」というミッションのもと、今後さらに環境試薬のラインナップを拡充させ、社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、幅広い産業や学術機会の発展に貢献していきます。
- ※1 「要検討項目」に追加される予定のPFAS類7物質は、PFBS、PFBA、PFPeA、PFHxA、PFHpA、PFNA、GenX
水道水質基準について(環境省Webサイト)https://www.env.go.jp/water/water_supply/kijun/index.html - ※2 試料中の他の成分(マトリックス)が分析を妨げることで、LC-MS(液体クロマトグラフ―質量分析計)の検出感度が変わる現象のこと
- ※3 当社が発売した「3種有機ふっ素化合物混合標準液(PFHxS,PFOS,PFOA各2μg/mL メタノール溶液)」のこと
- ※4 当社が発売した「3種有機ふっ素化合物混合内部標準液(PFHxS-13C6,PFOS-13C8,PFOA-13C8各2μg/mL メタノール溶液) 」のこと
製品名 | 26有機ふっ素化合物混合標準液 | 7種有機ふっ素化合物混合内部標準液 |
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発売日 | 5月20日 | 6月19日 |
容量 | 1mL(1セット:5アンプル) | 1mL(1セット:5アンプル) |
分析方法 | LC/MS/MS | LC/MS/MS |
対応PFAS類 |
【要検討項目(2026年追加予定)】 【その他】 |
【要検討項目(2026年追加予定)】
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希望納入価格 (税抜) |
¥70,000 | ¥105,000/1mL ¥472,500/1mL×5アンプル |
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
<報道関係> 富士フイルム和光純薬株式会社 経営企画部 | TEL:06-6203-1590 |
<製品、サービスに関するお問い合わせ> 富士フイルム和光純薬株式会社 営業推進課 | TEL:0120-052-099 Email:ffwk-labchem-tec@fujifilm.com |