2025年10月27日
富士フイルム和光純薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:吉田 光一)は、東京工場において、バイオ医薬品製造プロセスで使用される水酸化ナトリウム溶液の製造設備を増強します。これにより、同溶液の生産能力を6倍に拡大し、国内の旺盛なバイオ医薬品製造ニーズに対応します。今回増強する製造設備は2025年11月に稼働予定です。
バイオ医薬品の世界市場は、抗体医薬品などの需要拡大により年平均成長率 約9%※1で成長すると予想されています。これに伴い、製造プロセスで使用される医薬品製造用原料の需要も増加しています。さらに、バイオ医薬品製造の拡大により人材不足が課題になる中、コンタミネーションリスク※2や発熱・暴露といった作業上のリスクを伴う医薬品製造用原料の調液作業を外注する動きが加速しています。
バイオ医薬品製造時の設備タンク洗浄や添加剤として用いられる水酸化ナトリウムは、調液時に作業上のリスクを伴うことから、あらかじめ調液された溶液での提供ニーズが高まっています。今回、当社は、東京工場の既存設備を活用し、6,000リットル容量の水酸化ナトリウム混合貯蔵タンク1基と、新たに高温発生時の安全処理が可能な冷却システムを備えた1,000リットルの水酸化ナトリウム溶解タンク1基を導入します。これにより、医薬品メーカーをはじめとする顧客の大容量での製品提供ニーズに対応していきます。
当社は、バイオ医薬品などの研究開発・製造における細胞培養に必要な培地・培地添加剤の販売に加え、医薬品製造向けの原料ビジネスを国内外で展開しています。その中核拠点である東京工場では、エタノールや酢酸、水酸化ナトリウム溶液などの危険物や劇物に指定された各種プロセス溶液を幅広く生産し、大容量での製品供給にも対応しています。また、顧客の要望にあわせて原料のカスタマイズや濃度の調整などのサービスも提供しています。
当社は「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」というミッションのもと、社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、医療をはじめとする幅広い分野の産業や学術研究の発展に貢献していきます。
- ※1 2023年~2030年のCAGR。Evaluate Pharm(2025/1/9時点)を参考に当社推定。
- ※2 異物や不純物が混入するリスク。
今回生産設備を増強した医薬品製造用原料の生産棟
| 場所 | 富士フイルム和光純薬 東京工場内 |
| 導入設備 | ・水酸化ナトリウム溶解タンク1,000リットル(新設) ・水酸化ナトリウム混合貯蔵タンク6,000リットル(既存設備を転用) |
| 稼働開始 | 2025年11月 |
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
| <報道関係> | |
| 富士フイルム和光純薬株式会社 経営企画部 | TEL:050-3514-4826 |
| <お客様> | |
| 富士フイルム和光純薬株式会社 営業推進課 | TEL:0120-052-099 |
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