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日本
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導入事例自動車部品メーカーK社/情報システム部門

CAEなどの大容量データが膨大に
繰り返されるストレージのディスク増設を解決した方法とは?

ものづくりのデジタル化を積極的に進めてきたK社。樹脂部品の開発では、CAEでの解析を繰り返すことで、試作・評価の回数を低減し、開発期間の大幅な短縮を実現しました。

課題

CAEなどの大容量データが増え、ディスクの増設対応に追われている

デジタル化がK社の開発・製造に大きな恩恵をもたらした一方で、情報システム部はそれを支えるインフラの構築や維持に苦労を重ねていました。CAEデータをはじめ、取り扱うデータの大容量化が加速しており、ストレージ容量を圧迫していたのです。

情報システム部のA氏は次のように語ります。
「何度も増設対応を繰り返していました。何度増設しても容量不足になり、対応してもすぐに増設依頼が来るので、常に対応に追われているような感覚でした」

A氏は、本当にすべてのデータを残す必要があるのかと疑わしく思っていました。増設対応のコストが膨大化していたこともあり、上司とも相談した上で、大容量データを保存する機会が特に多い研究開発部に不要なデータを削除するように通達しました。しかし、研究開発部から「参照することはほとんどなくても削除できない性質のデータばかりなので、うちの部署では対応できない」と拒否されてしまったのです。

研究開発部からは、逆に今後さらにシミュレーションによるデータの増加がみこまれるのでさらにストレージ容量を増やしてほしいとの要望を受けました。情報システム部ではデータを削除してほしいのが本音でしたが、無視することもできず、対策を考えるほかありませんでした。

課題のポイント
  1. CAEなどの大容量データが増え、サーバを圧迫している
  2. 参照することがほとんどないが削除できないデータ(コールドデータ)が大半を占めている

解決のポイント

  1. コールドデータを磁気テープに移行しストレージ容量を確保
  2. 容量単価に優れる磁気テープを採用することでストレージコストを抑制
  3. バックアップ作業の工数削減につながった

ファイルサーバを圧迫しているコールドデータを、磁気テープに自動で移行

A氏はディスクを増設せずにサーバの容量を増やす方法として、参照されていないデータをサーバから切り分けて管理することができないかと考えました。そして、前々から興味を持っていたテープストレージが適しているのではと推測し、磁気テープメーカーの富士フイルムに問い合わせることに。

「以前、磁気テープの機能が向上し復活している記事などを読んでいたので関心がありました。富士フイルムの担当者からコールドデータをアーカイブしている海外事例など紹介を受け、私の考えていた構想と一致していました。そして、コールドデータをアーカイブする効率的な手順を教えてくれました」(A氏)

磁気テープはHDDに比べ容量単価に優れ、長期保管には最適です。富士フイルムのテープストレージ【ディターニティ オンサイト アーカイブ】なら一定期間アクセスがないデータを自動的に移動しアーカイブできるため、手間も掛からないとのことでした。

データ保管領域に余裕ができ、バックアップ工数激減という効果も

A氏は、研究開発部に【ディターニティ オンサイト アーカイブ】導入の提案をすることにしました。

「富士フイルムからは、アーカイブに取り組むための事前調査ツールとして、既存ストレージのデータ参照状況を分析するソフトウェアを提供してくれました。参照されていないデータを見える化することができ、データ保管領域の大部分がコールドデータで占められていることが示せたたため、ユーザー部門からコールドデータ用のアーカイブシステム導入に理解を得ることができました」(A氏)

【ディターニティ オンサイト アーカイブ】を導入し、圧迫され続けていたファイルサーバからコールドデータを移動させ、ストレージ容量に空きを作ることができました。

さらに、もう一つ、大きな導入効果がありました。これについて、A氏は次のように語ってくれました。
「コールドデータは変更が少ないため、磁気テープにアーカイブしたデータはバックアップを取る必要がありません。サーバのデータを削減できたことでバックアップ工数が激減するという効果も得られました。いつも苦労していたので、この効果は大変ありがたいです。これからもテープストレージを有効に活用していきたいですね」(A氏)

本内容は、基本的に実例に基づいていますが、顧客情報の保護などの観点から一部内容の改変を行い構成しています。