このウェブサイトはクッキーを使用しています。このサイトを使用することにより、プライバシーポリシーに同意したことになります。

日本

導入事例

福井県済生会病院(460床) : 福井県福井市

導入製品 : べてらん君コラボ

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

社会福祉法人恩賜財団済生会支部福井県済生会病院(福井県福井市和田中町舟橋7-1、登谷大修病院長、病床数 460床)は2014年、レセプトチェックシステム『べてらん君コラボ』を導入。そこで福井県済生会病院医事課の酒井光博課長、齊藤克幸主事(入院担当)、安田清人主事(外来担当)に『べてらん君コラボ』の導入理由、稼働後の効果等について話を聞きました。

  • * 本ページは、「病院新聞 2016年9月1日 掲載」の内容を、現社名に変更して掲載しております。(2021年3月31日より社名変更)

貴院のレセプト業務内容について教えてください。

齊藤 : 入院部門のレセプトチェックは、月初のレセプト期間に1回出力し、当月分については週に1回行っています。通常12名で作業し、月に約1,400件のレセプトを処理しています。

安田 : 外来部門は、月初のレセプト期間に2回出力し、当月分については月中の12日と月末の20日に行っています。30名前後で作業しており、内訳は内科で約15名、その他の各診療科は1~2名ずつで対応しています。レセプトは国保・社保合わせ月に約14,000件です。そのうち、4,000~5,000件のエラー分のみを『べてらん君コラボ』のレセプト形式で印刷してチェックしています。

『べてらん君コラボ』導入の経緯について教えてください。

齊藤 : 富士フイルムヘルスケアシステムズの販売店が『べてらん君コラボ』を紹介してくれました。ちょうどそのタイミングで、使用していた他社システムのサポート終了が近いとの案内が来ていました。そこでせっかくなので、それまで使っていた他社システムの新バージョンと『べてらん君コラボ』を実際に見て比較することにしました。

それまで使用していた他社システムについては、機能的にチェックできないことが多々ありましたが、当院は情報課がしっかりしており、簡単なツールなどを院内で作成してもらっていたので、それで補えていました。また、その当時の他社システムはDPCレセプトのチェックはできず、チェックするには新バージョンの導入が必要と通知を受けていたため、入院部門はレセプトチェックシステムを使用していませんでした。

しかし、私が入職する前から、その他社システムを使用していたので、レセプトチェックシステムはこのようなものだろうと、不満もなければ満足もしないという状況でした。

選定するにあたり、同じ済生会グループの中で『べてらん君コラボ』を使用している病院で、1度見せて貰うことになりました。全国の済生会グループでは職員同士様々な情報交換が行われています。そこで、『べてらん君コラボ』をすでに導入していた大阪府済生会野江病院へ私が見学に行きました。現地で実際の画面を見たり触ったりして、「こんな設定もできるんだ!」という発見がありました。

他社システムと比較していかがでしたでしょうか。

安田 : 院内独自で設定しているものが他社システムの頃から多数あったのですが、比較のため、富士フイルムヘルスケアシステムズの方で『べてらん君コラボ』に移行していただきました。また、標準で対応しているチェック内容が充実している点にも惹かれました。

具体的には、禁忌チェックや同月・同日に算定できない併算定チェックの設定などです。今まではチェックシステムとは別の、情報課が作成していたツールで対応していた項目などが『べてらん君コラボ』では標準で搭載されていました。さらに、査定項目などを自由に設定できるメンテナンスメニューは各社にありますが、使用していた他社システムはとても分かりづらかったのに比べて、『べてらん君コラボ』は使い勝手がとても良かったです。

齊藤 : 導入の決め手となった最も重要な点は、レセプトチェックの処理時間の差です。作業としては、チェックシステムにレセプトデータをセットして、集計をかけ、結果をプリントアウトして、それを医事課の職員がチェックしていくという流れになります。

当時、システムでチェックをかける時間が2~3時間かかり、さらにそこからプリントアウトが始まって大量の枚数が出るので、結局、チェックをかけてプリントアウトが終わって、職員が作業に取りかかるまでに6時間ぐらいかかっていました。

安田 : 『べてらん君コラボ』を導入した現在は、チェックをかける時間が大幅に短縮されました。国保・社保と分けて作業するのですが、3時間かかっていたところが、今では1時間もかからなくなりました。

齊藤 : また、以前のシステムは特定の端末でしか作業ができませんでしたが、『べてらん君コラボ』は任意の端末に何台でもインストールして使えるので、1年ぐらい前に電子カルテを入れ替えて以来、自分の端末で作業できるようになりました。複数の端末にインストールできるので、当院ではそれぞれの端末で入院用、外来用と設定を分けて使用しています。

端末を変えたことによりさらに処理時間も速くなりました。そのため、集計方法を間違ってしまった際は、時間をかけずにやり直しができるというのも心強いです。それまでは1回集計を間違えると、また3時間ほどかかり、作業の予定がどんどん遅れてしまっていました。そういう意味でも作業効率は格段と良くなりました。

実は導入検討時、『べてらん君コラボ』と、他社システムの新バージョン双方のデモを見ました。その際、当院の実際のデータをマスキングしたものを何時間で集計できるか2社にやってもらいましたが、『べてらん君コラボ』のほうが処理時間は圧倒的に速かったです。

さらに機能面でも『べてらん君コラボ』は優れていました。レセプトチェックは単純にいうと、処方された薬や、実施された検査に対して病名が付与されているかをチェックする作業です。ただ、同時算定できない検査など、細かな算定条件もあります。標準搭載されている設定や、複雑な組み合わせの設定が簡単に細かくできる点で、『べてらん君コラボ』の方が融通は利きます。

『べてらん君コラボ』導入後、作業環境に変化はありましたでしょうか。

安田 : 外来部門は職員の入れ替わりが特に多いのですが、新人のレセプト担当者が入った時に、分かりやすいシステムでもあるようです。レセプト形式で出力していますが、エラーメッセージも見やすいと個人的にも思います。

各科の担当者にアンケートを取ったところ、ほぼ全員が以前のシステムよりも『べてらん君コラボ』のほうが処理しやすいと回答しています。今まで無駄なエラーはそのまま読み飛ばしていたのですが、『べてらん君コラボ』になってからは条件によって消すことができ、プリントアウトの枚数を削減できました。操作が簡単なので細かい設定もできるようになり、査定の対策として、必要なチェックを随時メンテナンスして追加している状況です。

入院部門では『べてらん君コラボ』の使用状況はいかがでしょうか。

齊藤 : 先ほども言ったように以前のレセプトチェックシステムは入院部門では使用しておらず、入院部門のレセプトチェックは、ベテランの職員が自分の経験に基づいて全てを目で見るものでした。『べてらん君コラボ』を導入してからは入院のチェックもできるようになり重宝しています。

DPC の部分でいうと、適切な傷病名の付与、定義副傷病名の漏れ防止、コーディングの正誤、これらをチェックしたいという目的がありましたが、『べてらん君コラボ』ではそれができます。以前と比べて審査の内容自体が変わって一概に『べてらん君コラボ』導入前後での査定率・返戻率増減の比較は難しいのですが、レセプトチェックシステムを使って防げるであろう査定は確実に減っています。

『べてらん君コラボ』を用いて、今後の業務改善の取り組みがありましたらお聞かせください。

安田 : 情報課が作成しているツールから『べてらん君コラボ』への完全移行がまだできていないので、今後は『べてらん君コラボ』で新しい設定を作り他の項目も含め点検するのか、情報課が作成したツールのままで潰していくのか、どちらが効率が良いかを考えつつ、精度を高めていき、作業時間の短縮に繋げたいです。