日本

導入事例

筑紫医師会(5市地区)/帆足医院(福岡県筑紫野市)

次世代の地域料の“核”としてクラウドを迅速に導入

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このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

「将来的な内視鏡検診のぺーパーレス化」を掲げ、導入システム決定から2カ月という短期間での事業開始を実現した筑紫地区5市。クラウドサービス「ASSISTA Medical check-ES」を着実に運用し、円滑な内視鏡検診データの共有につなげている。

  • * 本記事は取材日時点の情報であり、記事の内容や、施設名、所属、役職などは最新の情報とは異なる場合があります。

対策型胃内視鏡検診の実施経緯は。

髙岸事務局長 2016年12月に自治体から胃内視鏡検査の個別検診を打診されたことがきっかけです。当会のエリアは、福岡南西部に位置する筑紫野市・太宰府市・大野城市・春日市・那珂川市の5市で構成され、43万人強の住民に対して423名の会員、会員医療機関は231施設で医療サービスを提供しています(2017年3月現在)。そのため、対策型がん検診を実施するにあたり、5市にまたがる広域のエリアでいかに迅速に最適な検診システムを導入できるかがカギになると考えました。

導入システムの選定基準と、クラウドシステムに関心を持った理由は。

髙岸事務局長 導入するシステムを選択する上で、「効率化」と「リスク低減」を目標として設定しました。対策型胃内視鏡検診の実施以前には、地域住民の定期検診などの診療結果は紙媒体で医療機関から自治体に持ち込まれており、担当職員による手入力が必要な上、蓄積されていく検診履歴の検索にも手間を要していました。また、診療データを運搬する場合には運搬事故といったリスクも伴うため、情報漏洩の観点からも現行のオンプレミスサーバーを用いた紙媒体運用のデメリットを感じていました。

一般社団法人 筑紫医師会
髙岸 修 事務局長

導入システムを絞り込むにあたり、他医師会のシステム運用の先行事例調査や、会員の医療関係者に検診システムに関する要望についてヒアリングを行いました。その結果、候補として挙がったのが、オンプレミスサーバーと富士フイルムから提案を受けた“クラウドサーバー”の2つです。オンプレミスサーバーには先述のリスクがありますが、クラウドサーバーはクラウド上の仮想サーバーに診療データをストックするので運搬の手間も紛失のリスクもない。さらに、将来的にはペーパーレスの管理・運用につながる発展性も備えており、自治体にとっては検診者検索・履歴照会・請求などの事務作業の効率化が見込めます。当会だけでなく自治体にとっても多くのメリットがあるため、クラウドシステムへの関心を強めていきました。

「ASSISTA Medical checkup-ES」を導入した決め手は。

髙岸事務局長 導入費用がオンプレミスサーバーと比べて低額なのは魅力でしたが、初年度以降のランニングコストが気になる部分ではありました。ただ、エリア内の検診者数を想定した結果、初年度以降も問題なく運用し続けられる見通しが付いたことが、導入を決心する大きなきっかけになったと感じています。また、将来的な検診業務のペーバーレス化や、胸部や大腸など様々な部位の検診に応用できる可能性に期待を込めて、自治体や医療機関に推薦しました。

「ASSISTA Medical checkup-ES」導入決定から2ヶ月で運用開始に至ったプロセスは。

髙岸事務局長 胃内視鏡検診事業を開始するにあたり、筑紫医師会胃内視鏡検診運営委員会が設立されました。その後、「ASSISTA Medical checkup-ES」の導入に向けて5市に説明を行い、承認を得ることになりましたが、当会ではその下準備として、意思決定を大きく左右する代表1市(2年おきの持ち回り制)への事前説明に力を注ぎました。

事前説明では、新システムのランニングコストや検診業務にかかる医師会としてのコスト試算を開示。その上で、検診業務の効率化やデータ管理の安全性向上などのメリットをアピールすることで、クラウド化に対して好意的に受け入れてもらえる環境づくりを進めていきました。

医師会や医療機関は実施部隊であり、委託主の自治体のサポート抜きに検診事業の成功はありえません。合意形成が難しい広域のエリアでありながら、クラウドという新システムに対して早期に承認を得られ、運用を開始することができたのは、5市への正式な説明会に先立ち、代表1市の事前説明で導入メリットをしっかり伝えることができたからだと考えています。

今後の検診体制の課題や「ASSISTA Medical checkup-ES」に対する期待は。

髙岸事務局長 内視鏡検診をペーパーレスで完結できる検診体制を確立したいです。「ASSISTA Medical checkup-ES」には、胃内視鏡検診にとどまらない様々な検診にも対応できる“フレキシブル”なシステムへと進化を遂げ、地域医療の発展に貢献する検診システムの「核」として、より一層存在感を発揮することを期待しています。

二次読影に携わる立場として、ダブルチェック体制の有用性は。

帆足先生 自治体をはじめとする検診事業関係の皆さんにあらかじめ認識していただきたいのが、二次読影は「一次読影のあら探し」ではないということ。あくまで一次読影医のサポート役として検診結果を尊重し、見落とし箇所を拾い上げ検診医に“気付き”を与える。中長期的に検診医の成長を促す意識で、筑紫医師会の二次読影医は検診に臨んでいます。地域医療における質の向上はもちろん、検診医の教育的観点からもダブルチェック体制は有用だと思います。

「ASSISTA Medical checkup-ES」の使用感は。

帆足先生 パソコン操作が得意な方ではありませんが、操作がシンプルで使いやすいです。撮影画像を時系列に沿って読影することが多い私にとっては、自動で撮影順に整理される機能はうれしいポイント。鮮明な画質と相まって検診の効率化につながっています。

帆足医院 帆足 俊男 院長

「ASSISTA Medical checkup-ES」に対する今後の期待や検診業務の課題は。

帆足先生 次世代の地域医療を担う医師が検診データを活用していくためにも、「ASSISTA Medical checkup-ES」には今後も検診データの蓄積・保管をサポートしてほしいです。当院としては、「ASSISTA Medical checkup-ES」を中心に据えた円滑な検診業務体制を構築すべく、医師や検診スタッフの教育を進めていきます。

  • * 本記事は取材日時点の情報であり、記事の内容や、施設名、所属、役職などは最新の情報とは異なる場合があります。