日本

ポータブルエコーのインタビュー

令和2年度診療報酬改定 在宅医療におけるポータブルエコーの活用と保険点数【診療報酬改訂の背景】

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

この記事では、2020年4月1日から施行の診療報酬改定における、定期診療時の超音波診断装置(ポータブルエコー)の活用と保険点数についてご紹介します。

今年の4月に「令和2年度診療報酬改定」が施行されました。その中の「個別改定項目」の461ページに「訪問診療時の超音波検査の新設」という項目があります。

「新設」とあるように、これまでは“訪問診療時の超音波検査における診療報酬部門”がありませんでした。なぜかというと、超音波診断装置は自宅などで使用する想定で作られていなかったからです。一昔前までの携帯型超音波診断装置というのは、ノートパソコンのような形状をしていました。重量も重く、気軽に持ち運びできるものではありませんでした。

今回の改定項目に「超音波診断装置の小型化に伴い、訪問診療時に活用されてきているため、その臨床的位置付けや実施の在り方等を踏まえ、訪問診療時の超音波検査について評価を見直す」と記載があるように、今では社会的ニーズや技術の発展もあり、小型のポータブルエコーが出てきています。現に、私たちが使用しているポータブルエコーは、プローブ重量が190グラムほどの製品もあります。スマートフォンを持ち歩く感覚で、ポケットにも収まるので、持ち運びが楽にできます。

私たちは、これまでも定期(訪問)診療した際は、正しい記載と記録を行い、画像を添付して診療報酬の算定をしてきました。その一方で、今回の診療報酬改定前は各医師の裁量に任せられていた所もありました。定期(訪問)診療時にエコーを当てていたとしても、診療報酬を申請していない先生もいたのではと予想します。

そう言った意味では、今回の診療報酬改定では「訪問診療時中の超音波検査」と明記されるようになったので、市民権を得たと感じています。

今回は同一の患者さまにおける定期診療と往診のケースを紹介します。ポータブルエコーを活用した経緯から、実際にどのようにカルテに記載するかまでについて詳しくご説明します。

住まい:神奈川県
性別:男性
年齢:80代前半
家族構成:独居。ただし、自宅近くに介護力のある娘夫婦が住んでいる。
症状の概要:終末期の胆管がん

次ページでは、定期診療と往診においてポータブルエコーを活用した際の診療報酬(保険点数)をご紹介します。

往診時にポータブルエコーを活用した際の診療報酬(保険点数)について

定期診療時にポータブルエコーを活用した際の診療報酬(保険点数)について

 

医師 / 在宅
一般社団法人medX 神田川訪問診療所 診療部長/悠翔会在宅クリニック川崎 前院長
宮原 光興 先生

出身大学:東京医科大学

主な経歴:東京都済生会中央病院、東京警察病院、東京医科大学病院など

専門(学会等):日本外科学会認定外科専門医、日本外科学会、日本消化器内視鏡学会、日本大腸肛門病学会、日本消化管学会

在宅医療に関わるきっかけ:もともと外科医として病院に勤務していましたが、独居の祖母が認知症やがんにかかり在宅療養を開始した際に在宅療養の知識がなく適切なサービスを提案できなかった経験が、在宅医療を始めるきっかけになりました。

患者さんの人生に寄り添うために、地域の皆さんと協力しながら診療させていただいていることに日々大きな喜びを感じております。