日本

富士フイルム 「新聞用完全無処理型印刷版の開発」で
第19回(2019年度)グリーン・サスティナブル ケミストリー賞
経済産業大臣賞を受賞

2020年5月25日

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、「新聞用完全無処理型印刷版の開発」で、公益社団法人新化学技術推進協会が主催する第19回「グリーン・サスティナブル ケミストリー(GSC)賞 経済産業大臣賞」を受賞しました。
今回の受賞は、新聞用完全無処理型印刷版の開発により、従来現像工程で使用していた化学薬品、水、電気、廃液をゼロ化したことに加え、包装材料の大幅な削減を実現し、新聞印刷業界の課題である環境負荷低減に貢献したことが高く評価されたものです。
GSC賞は、グリーン・サスティナブル ケミストリー(人と環境にやさしく、持続可能な社会の発展を支える化学)の推進に貢献した企業や個人の業績を表彰するもので、経済産業大臣賞は産業技術の発展に著しく貢献した業績を対象としています。

【受賞対象開発品】

新聞用完全無処理型印刷版「SUPERIA ZN-II」

【開発の背景】

新聞は、コンピューター上で作成した原稿データを印刷版にレーザーで描画し、その印刷版をセットした輪転機で印刷されます。これらの工程において、印刷版として用いられるのがCTPプレートです。日本では毎日約5,000万部*1もの新聞が発行されており、そのすべてがCTPプレートを用いた「オフセット印刷方式」によって印刷されています。従来のCTPプレートは、原稿データを描画して印刷版を作製するための現像工程が必要で、その工程で、強アルカリ性の化学薬品、水、電気が使用されること、また化学薬品の使用に伴って廃液が発生することなどが環境面での課題でした。富士フイルムは、より環境負荷の少ない新聞印刷を実現するため、現像工程が不要な新たなCTPプレートの開発に挑戦しました。

【開発品の概要】

富士フイルムは、現像工程が不要な新聞用完全無処理型のCTPプレートを2015年に発売。現像工程が不要となったことで、化学薬品、水、電気、廃液のゼロ化を実現しました。さらに、2018年に発売した新聞用完全無処理プレート「SUPERIA ZN-II」では、プレート裏面の形状を制御する独自技術によって、従来CTPプレートの輸送・積み替え時のキズ発生などを防止するために使用されていた表面保護紙(合紙)が不要となり、包装材料を94%削減しました。また、新聞社や印刷会社で使用された富士フイルム製のCTPプレートを回収し、主原材料であるアルミニウムを再利用して同品質のCTPプレートを製造するクローズドループ・リサイクル「PLATE to PLATE」システムを確立。資源循環を促進し、サプライチェーン全体での環境負荷低減を図っています。

【社会・環境への貢献】

「SUPERIA ZN-II」の使用により、新聞社1工場あたり年間2.4トンの化学薬品使用削減、12.1トンの水使用削減、12.6MWhの消費電力削減、3.9トンの廃液削減、2.4トンの合紙削減に繋がります*2。アルミリサイクル効果も合わせると、年間約390トンものCO2排出量削減に寄与します。国内の新聞印刷業界全体に広まれば67,300トンものCO2排出量削減に貢献できます*3

【受賞者】

富士フイルム株式会社
嶋中 修知 R&D統括本部 グラフィックシステム研究所
難波 優介 R&D統括本部 グラフィックシステム研究所
宮川 侑也 R&D統括本部 グラフィックシステム研究所
渡邉 駿平 R&D統括本部 グラフィックシステム研究所
落水 朋樹 グラフィックシステム事業部 技術マネージャー

富士フイルムは、これまで培ってきた独自技術を活かして、社会課題解決に繋がる製品・サービスの提供により一層取り組むことで、社会の持続可能な発展に貢献していきます。

  • *1 一般社団法人 日本新聞協会による調査データ 2019年発行部数
  • *2 1工場当たりの平均的なプレート使用量(5,000m2/月)を基に算出
  • *3 当社の新聞用無処理CTPプレートに関わるCO2排出量削減分の算定と、2019年度の国内の新聞社数から当社が算定した数値

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