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富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、内視鏡システムの光源にレーザーを用いた内視鏡システム「LASEREO(レザリオ)」用の下部消化管用スコープの新ラインアップとして、拡大スコープ「EC-L600ZW7」と極細径スコープ「EC-L600XP7/L」を、富士フイルムメディカル株式会社(社長:新延 晶雄)を通じて本日より発売いたします。
「LASEREO」は、波長の異なる2種類のレーザー光の発光比率を変え、粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI*1」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI*2」などの画像強調機能を用いて、炎症の診断や微小な病変の観察をサポートする内視鏡システムです。特に早期がんに特徴的な粘膜表層の微細血管などの変化の観察で、医療機関から高い評価をいただいています。
今回発売する2種類の下部消化管用スコープは、いずれも挿入部に高い弾発性*3を持つ素材を採用。医師が操作する際に手元の力が先端部まで伝わりやすい設計とした「高追従挿入部」と、軟性部先端が軟らかく曲がり、曲がった後はまっすぐに戻りやすい設計の「カーブトラッキング」との組み合わせにより、特に屈曲部が多い大腸へのよりスムーズな挿入をサポートします。また、操作部の各種ボタンを、術者が操作しやすい位置に配置し、効率的な検査をサポートします。
<下部消化管用拡大スコープ「EC-L600ZW7」の特長>
内視鏡の拡大スコープは、主に内視鏡のスクリーニング検査で発見された疾患部を拡大し、微細な血管や粘膜表層を観察するために用いられます。「EC-L600ZW7」は、光学拡大率最大約145倍*4の拡大観察が可能で、粘膜の表面を詳細に観察することができます。内視鏡挿入時は、患者のコンディションによってしっかりとした挿入を行うために硬さが求められるシーンがありますが、本製品は軟性部外径が12.8mmと大きく高硬度のため、そのようなシーンでのスムーズな挿入をサポートします。さらに、硬度調整リングを回すことで、挿入部の硬さを任意に調整できる「硬度調整機能」により、腸管の屈曲や形状、術者の好みに合わせて曲がりやすさを選択することができ、大腸の深部への挿入をサポートします。鉗子口径は3.8mmと大口径のため、幅広い処置具に対応するとともに体液やポリープの回収などをスムーズに行うことが期待されます。
<下部消化管用極細径スコープ「EC-L600XP7/L」の特長>
「EC-L600XP7/L」は、軟性部外径が9.3mmの極細径かつ、有効長*51690mmのロングタイプです。大腸内で炎症や癒着を起こしている場合や、大腸が長い患者への挿入をサポートします。極細径ながら、メガピクセルCMOSセンサによって近接2mmからの観察で、粘膜表層の微細な血管などを高精細・高画質な画像で映し出します。さらに、極細径でありながら副送水管路*6を搭載しており、消化管内の粘液や残渣などを除去する副送水機能が使用可能で、クリアな視界を確保し、効率的な検査をサポートします。
富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康の維持増進に貢献していきます。
- *1 「Blue LASER Imaging」および「Blue Light Imaging」の略。
- *2 「Linked Color Imaging」の略。
- *3 挿入部を曲げた際に、元の位置に戻ろうとする力。
- *4 26型液晶モニタ(16:9パネル)使用時
- *5 体腔内への挿入が可能な長さのこと。
- *6 内視鏡先端から前方に向けて送水するための管路。
![[画像]](https://asset.fujifilm.com/www/jp/files/2020-05/98e2f101cc820a91d63aa35f10260c27/200601_02_01.jpg)
記
1.品名
- ◆下部消化管用拡大スコープ EC-L600ZW7
- 販売名:電子内視鏡 EC-L600ZW7
認証番号:301AABZX00061000 - ◆下部消化管用極細径スコープ EC-L600XP7/L
- 販売名:電子内視鏡 EC-L600XP7/L
認証番号:301AABZX00062000
2.発売日
2020年6月1日
3.主な特長
- 【2機種共通】
- (1)「高追従挿入部」と「カーブトラッキング」により、スムーズな挿入をサポート
- 挿入部に高い弾発性を持つ素材を採用。医師が挿入部を押したり回転した時に、手元の力が先端部に伝わりやすい設計とした「高追従挿入部」と、軟性部先端が軟らかく曲がり、曲がった後はまっすぐに戻りやすい設計の「カーブトラッキング」の組み合わせで、特に屈曲部が多い大腸の観察などにおいて、患者の負担低減と効率的な検査をサポートします。
![[画像]](https://asset.fujifilm.com/www/jp/files/2020-05/2da03b541808d12a6ad65c98d01a2c4a/200601_02_02.jpg)
- (2)ユーザビリティを追求した使いやすい操作部
- 各種操作ボタンを術者がアプローチしやすい位置に配置することで、スムーズな検査をサポート。送気・送水ボタンと吸引ボタンも、指先で押せるように設計しました。
- (3)イメージセンサーにメガピクセルCMOSセンサを採用
- イメージセンサーと画像処理技術を組み合わせて、より精細な静止画と動画を提供し、病変の早期発見をサポートします。
- 【EC-L600ZW7】
- (1)鉗子口径3.8mmを確保
- 鉗子口径が3.8mmと大口径のため、幅広い処置具に対応可能です。
- (2)軟性部外径12.8mmの高硬度軟性部を採用
- 軟性部が外径12.8mmと大きく、樹脂の硬度を向上したことで、挿入時に特に内視鏡挿入部の硬さが求められるシーンでの挿入性向上を目指しました。
- (3)光学拡大倍率最大約145倍を実現
- 光学拡大倍率最大約145倍を実現し、粘膜表層を詳細に観察できるため、微小病変の早期発見への貢献が期待されます。また、近接1.5mmからの観察が可能なレンズを採用し、粘膜表層の微細な血管模様や構造の視認性向上が期待できます。
- (4)スコープ軟性部の硬さを任意に調整できる「硬度調整機能」を搭載
- 操作部に組み込まれた硬度調整リングを回すことで、挿入部の硬さを任意に調整できる「硬度調整機能」により、腸管の屈曲や形状、術者の好みに合わせて曲がりやすさを選択することができ、スコープ先端部の大腸深部への挿入をサポートします。
- 【EC-L600XP7/L】
- (1) 近接観察2~100mmを実現
- 近接2mmからの観察が可能なレンズを採用し、粘膜表層の微細な血管模様や構造の視認性向上が期待できます。
![[画像]](https://asset.fujifilm.com/www/jp/files/2020-05/04f2c409c6c420f96878e8d1c3f46962/200601_02_03.jpg)
- (2)極細径でありながら、副送水機能に対応
- 軟性部外径9.3mmと極細径でありながら、副送水管路を有しています。消化管内の粘液や残渣などを除去する副送水機能を使用可能です。
- (3)特殊な症例をサポートする有効長1,690mm
- 有効長1,690mmを確保したことで、炎症、癒着、腸管が長い等の特殊な症例への対応をサポートします。
ニュース用画像データ


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