日本

社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」の機能をさらに拡張

AI画像解析により橋梁などの損傷を自動検出し、点検業務を大幅に効率化

業界で初めて「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」をAIで自動検出できる機能を新搭載

ニュースリリース

2020年7月21日

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、AIを活用した画像解析により橋梁やトンネルなどの損傷を自動で検出し、点検業務を大幅に効率化する社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」の機能をさらに拡張します。従来の「ひびわれ」に加え、新たに「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰*1」を自動で検出できる機能を搭載し、7月22日より提供を開始します。尚、AIによる「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出は、業界初*2です。

日本では、高度経済成長期に多く建設された橋梁やトンネルなど社会インフラの老朽化が進行していることから、国や自治体は、社会インフラの定期点検の義務化や点検内容の厳格化を進めています。現在、社会インフラの点検業務では、近接目視での損傷確認、写真撮影やスケッチによる記録、報告書作成などがあり、多くの作業時間を要しています。また点検技術者も不足していることから、点検業務の効率化に対するニーズはますます高まっています。

富士フイルムは、医療用画像診断システムで培った高精度な画像解析技術などを活用して社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」を開発。「ひびみっけ」は、サーバーにアップロードされた橋梁やトンネルなどの撮影画像から、①複数枚の画像の合成、②AIを活用した画像解析による損傷検出、③検出結果のデータ化、などを自動的に行うクラウドサービスです。富士フイルムは、まずは「ひびわれ」を対象として2018年4月より「ひびみっけ」の提供を開始し、導入を進めてきました。

今回、「ひびわれ」と同様、国土交通省の橋梁定期点検要領で点検対象の損傷として定められ、数が多い「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出機能を「ひびみっけ」に搭載します。これにより、「ひびみっけ」は、橋やトンネルなどのコンクリート表面の剥離や剥離後に露出する鉄筋のみならず、ひびわれから発生する漏水・遊離石灰、さらには錆汁*3までも自動で検出することが可能。また、各損傷の面積を自動で計算できるため、点検現場での損傷の確認・記録から報告書作成までにかかる作業時間を短縮します。

「ひびみっけ」は、「ひびわれ」「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」に幅広く対応し、ますます増える社会インフラの点検業務の大幅効率化に寄与していきます。

【「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出機能】
[図]【「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出機能】

 「ひびみっけ」は、国土交通省や橋梁調査会より性能評価を受け、2019年7月にNETIS*4に登録(登録番号:KT190025VR)されました。また2020年6月には、国土交通省が作成する「点検支援技術 性能カタログ(案)」*5にも掲載。同カタログ内の新技術の中でも、低コストであり、またドローンなどを用いた撮影との連携が可能であることから、非常に活用しやすく、点検業務のさらなる効率化への貢献が期待されています。

富士フイルムは、今後も「ひびみっけ」を進化させるとともに、これまでに培った独自技術を活かして画期的な製品を開発・提供し、社会課題の解決に貢献していきます。

  • *1 コンクリート内部の水分などとうまく結合できず、単体で残った酸化カルシウムなどの成分。ひびわれにより、コンクリート表面に滲み出す。
  • *2 社会インフラ点検業界において。2020年7月21日現在。当社調べ。
  • *3 コンクリート中の鋼材の腐食による、茶色や褐色の生成物がコンクリート表面に滲み出したもの。
  • *4 民間により開発された新技術の活用促進のため、新技術に関わる情報の共有・提供を目的に国土交通省が運用しているデータベース。
  • *5 近接目視点検の支援技術の参考として国土交通省が取りまとめたもの。2019年2月に改訂された定期点検要領で、点検者が近接目視点検と同等の健全性の診断が可能と判断した場合に、近接目視点検の支援技術の活用が認められている。

1. 機能拡張した「ひびみっけ」の特長
(1)従来の「ひびわれ」に加え、「剥離・鉄筋露出」「漏水・遊離石灰」の自動検出が可能
  • 点検現場で撮影した、橋梁やトンネルなどのコンクリート表面画像をアップロードし、さらにAIを活用した画像解析により、幅0.1mm以上のひびわれのみならず、剥離や剥離後に露出する鉄筋、ひびわれから発生する漏水・遊離石灰・錆汁を自動で検出することが可能。特に煩雑な点検業務を伴う損傷に幅広く対応し、社会インフラの点検業務を大幅に効率化します。
  • ユーザーの目的に応じて、「ひびわれ」のみの検出と、「ひびわれ」と「剥離・鉄筋漏出」「漏水・遊離石灰」の検出を選択することが可能。補修設計や施工前点検などのシーンで有効にご活用いただけます。
(2)画像合成、損傷の検出結果のデータ集計・編集・出力など多彩な機能を搭載
  • アップロードされた複数画像の合成、検出結果(ひびわれ:ひびの幅・長さ、剥離/鉄筋露出/漏水/遊離石灰/錆汁:各損傷の面積)のデータ集計・編集・出力、CADデータの作成などが自動で可能。報告書作成までの作業を効率化するのみならず、描き写し漏れも防止します。
  • オフラインで合成画像を確認するチェッカー機能を搭載。点検現場での撮り漏れを防止します。また大量の画像から合成に必要な枚数のみを自動で間引きすることもできます。
(3)従量課金制の採用により初期投資が不要
  • 月々の利用量に応じた従量課金制のクラウドサービス。画像をサーバーにアップロードするためのソフトウエアを無料でダウンロードできるため、ソフトウエア購入などの初期投資は不要です。
2.  新機能の提供開始日

2020年7月22日

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