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富士フイルム富山化学株式会社(本社:東京都中央区/社長:岡田 淳二)は、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン®錠」(一般名:ファビピラビル)(以下、「アビガン」)の中国展開に向けて、中国製薬会社の安徽康瓴薬業有限公司(Carelink Pharmaceutical Co.,Ltd、以下、Carelink社)をパートナー企業に選定しました。今後、Carelink社による輸入医薬品承認の申請を通じて、「アビガン」の中国市場への導入を目指します。
Carelink社は、中国のみならず世界へ高品質な医薬品を幅広く提供するために、日本・アジア・欧米などのグローバル経験が豊富な人材、多くの臨床開発ノウハウ・実績などを生かして、積極的に新薬開発などに取り組む製薬会社です。現在、Carelink社は、生活習慣病から感染症に開発領域を広げ、抗ウイルス薬の開発を進めています。また、国内外のパートナー企業と連携して、欧米で承認された医薬品の輸入医薬品承認の申請業務、臨床開発も推進しています。
今回、富士フイルム富山化学は、「アビガン」の中国展開に向けたパートナー企業にCarelink社を選定し、同社に輸入医薬品承認の申請代理権を独占的に与える覚書を締結しました。今後、Carelink社は、富士フイルム富山化学がこれまで蓄積してきた「アビガン」の非臨床・臨床データ(対象:インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症)などを活用して、輸入医薬品承認に向けた申請業務を行う計画です。
また富士フイルム富山化学は、「アビガン」による治療選択肢を広げるため、Carelink社と共同で注射剤の開発を行っていきます。
「アビガン」は、すでに日本では抗インフルエンザウイルス薬として製造販売承認を取得している薬剤で、ウイルスのRNAポリメラーゼを選択的に阻害することでウイルスの増殖を防ぐというメカニズムを有しています。このメカニズムから、インフルエンザウイルスと同種のRNAウイルスである新型コロナウイルスに対しても効果が期待される中、富士フイルム富山化学は、本年3月、非重篤な肺炎を有する、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を対象に「アビガン」の臨床第Ⅲ相試験を日本で開始。本試験にて「アビガン」の有効性・安全性を確認できたことから、10月16日にCOVID-19に係る効能・効果、用法・用量を追加する、「アビガン」の製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。
富士フイルムグループは、先進・独自の技術を生かして画期的な医薬品を開発し提供していくことで、社会課題の解決に貢献していきます。
【Carelink社の概要】
- 会社名
安徽康瓴薬業有限公司(Carelink Pharmaceutical Co.,Ltd)
- 代表取締役社長(総経理)
銭 亢
- 所在地
中国上海市
- 設立
2018年
- 資本金
1250万元
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