日本

ハーバード大学・マサチューセッツ工科大学などとともに
最先端治療分野の産学共同研究開発コンソーシアムに参画

14百万米ドルを出資、遺伝子改変細胞治療薬のプロセス開発・製造を受託

ニュースリリース

2021年1月14日

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などとともに、最先端治療分野の産学共同研究開発コンソーシアム「The Massachusetts Center for Advanced Biological Innovation and Manufacturing, PBLLC」(以下、「CABIM」)に参画します。この度、参画にあたり、「CABIM」に14百万米ドルを出資しました。

今後、バイオ医薬品※1のCDMO※2の中核会社であるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies(フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ、以下 FDB)にて、「CABIM」が研究開発を進める遺伝子改変細胞治療薬※3などの最先端治療薬のプロセス開発および製造の受託を行います。なお、受託開始は、2022年春を予定しています。

近年、最先端治療分野では、ウイルスなど※4を利用して外部から正常な遺伝子を導入することで疾患を治療する遺伝子治療薬や、体外に取り出した細胞に治療用遺伝子を導入し作製した細胞を用いて治療する遺伝子改変細胞治療薬(例:CAR-T/NK細胞療法)などの研究開発が活発化しています。

当社は、2014年にFDBの米国テキサス拠点を活用して遺伝子治療薬のプロセス開発・製造受託ビジネスを開始。さらに、同ビジネスのさらなる拡大を図るため、米国テキサス拠点への設備増強のみならず、欧州展開に向けた英国での拠点開設や製薬企業・アカデミアが集積する米国ボストンエリアへの進出による拠点拡充を進めています。今回、「CABIM」への参画を通じて、受託ビジネス領域を遺伝子改変細胞治療薬まで拡大していきます。

「CABIM」は、研究開発・製造施設の建設や事業運営などのために、設立メンバーなどから資金76百万米ドルを調達し、ボストンエリアにある有力病院※5も加わって最先端治療法の開発を推進します。当社は、「CABIM」においては、これまでのCDMOビジネスで蓄積してきた技術・ノウハウを生かして、遺伝子改変細胞治療薬の量産技術の確立に向けた生産プロセスの開発、非臨床から初期臨床試験までの治療薬製造をFDBにて受託していきます。また、iPS細胞や培地、試薬など、創薬を支援する当社グループ製品の供給を通じて、最先端治療法の早期実用化・商業化に貢献していきます。

当社は、グループの技術・製品などを組み合わせた総合力を発揮することで、アンメットメディカルニーズへの対応など社会課題の解決、さらにはヘルスケア産業の発展に貢献していきます。

  • ※1 低分子医薬品では実現できない作用を持つ、たんぱく質などの生体分子を活用した医薬品。インスリンや成長ホルモンの他に、ワクチン、抗体医薬品、遺伝子治療薬などを含む。
  • ※2 Contract Development & Manufacturing Organizationの略。薬剤開発初期の細胞株開発から生産プロセス開発、安定性試験、治験薬の開発・製造、市販薬の製造までの幅広いサービスを製薬企業などに提供する。
  • ※3 体外に取り出した細胞に、疾患への特異性や攻撃性を高める遺伝子を導入した治療用細胞を用いた医薬品。代表例として、免疫細胞であるT細胞にキメラ抗原受容体(Chimeric Antigen Receptor ; CAR)を発現させるための遺伝子を導入することで、がんに対する攻撃性を高めたがん免疫治療薬(CAR-T/NK細胞療法)などがある。
  • ※4 遺伝子を体内の細胞へ導入する際に、正常な遺伝子を内包したウイルスを運び屋として用いる。運び屋としてのウイルスは、ウイルスベクターと呼ばれ、アデノ随伴ウイルス(AAV)やレンチウイルスなどが用いられる。
  • ※5 マサチューセッツ総合病院、ダナファーバー癌研究所、ブリガムアンドウィメンズ病院など5施設。
【CABIMの概要】

当社、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、バイオプロセス材料・機器の製造・販売を担う米Cytiva(サイティバ社)、不動産開発を行っている米Alexandria Real Estate Equities, Inc., (アレクサンドリア社)により、2019年に設立された産学共同研究開発コンソーシアムです。ボストンエリアにある有力病院も加わり、大学で生み出した基盤技術や創薬研究成果の臨床応用を参画病院にて迅速に行う連携体制の下、遺伝子改変細胞治療薬など最先端治療法の早期実用化・商業化を図ることを目的としています。

1. 名称

The Massachusetts Center for Advanced Biological Innovation and Manufacturing, PBLLC

2. 所在地

米国マサチューセッツ州ウォータータウン市

3. 出資者

アカデミア:ハーバード大学・マサチューセッツ工科大学
企業:富士フイルム、サイティバ社、アレクサンドリア社
(各者2割ずつ出資)

4. 事業概要

遺伝子改変細胞治療薬など最先端治療法の実用化・商業化に向けた研究開発、製造技術の開発など

5. 研究開発・製造施設(予定)

(1)場所:米国マサチューセッツ州ウォータータウン市
(2)敷地面積:約3,700m2
(3)稼働時期:2022年初め
(4)内容:クリーンルーム(8基)など

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