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日本

2021年6月23日

大容量データストレージソリューションに関するシステム連携および販売における提携契約をNetApp Inc.と締結

富士フイルム株式会社記録メディア事業部は、大容量データストレージソリューションに関するシステム連携・販売やプロモーション連携での提携契約を、米国大手ストレージおよびクラウドデータサービスベンダーのNetApp Inc.(CEO: George Kurian、以下ネットアップ)と締結しました。

両社の提携により、費用対効果の高い大容量データ保管・活用基盤をお求めのお客さま向けに、大容量・低コストで長期保管性・安全性に優れた磁気テープストレージと、アクセス性や利便性に優れたハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、クラウドなどのストレージを組み合わせた最適なソリューションを共同で提供してまいります。

近年、高精細な4K・8K映像の登場やIoT・ICTの進展、AIを用いたビッグデータ解析の普及などにより、世界のデータ量は爆発的に増加しています。なかでも、生成されてから時間が経ちアクセス頻度が低くなった「コールドデータ」は、全データの8割以上を占めるといわれています。そこで今、コールドデータをはじめ、蓄積したデータを活用する動きが急速に進んでおり、これらのデータを長期間、安全・安価に保管したいというニーズが高まっています。

こうした世界的なニーズを受けて、富士フイルムは、大容量・低コスト・長期保管性に加え、ネットワークから隔離したデータ保管によりサイバーアタックなどに対する高い安全性を持つ、磁気テープストレージの開発・製造を長年続けています。現在、コンピューター用磁気テープメーカーとして世界でNo.1のシェアを持ち、2020年にはIBMとの共同により、手のひらサイズの「LTO*1テープ」1巻に580TB 、DVD約12万枚分に相当するデータを保管する技術も開発しています。

ストレージシステムの開発・製造・販売を手がけるネットアップは、アクセス性に優れたNAS(Network Attached Storage)をはじめとするハードディスクドライブ(HDD)などのストレージシステムや、クラウドデータサービス、関連ソフトウエアにおいて世界で高いシェアを獲得しています。さらにこれらの中でも、特に近年、大容量データ活用における利便性や容量拡張性の高さで注目を集める「オブジェクトストレージ」技術で市場をリードしています。

すでに両社は、富士フイルムが2020年4月に発売したソフトウエア「FUJIFILM オブジェクト アーカイブ」の製品企画で提携しています。このソフトウエアは、クラウドやオブジェクトストレージで使うインターフェースの業界標準である「S3互換API」*2の実装により、磁気テープストレージ「LTOテープ」とネットアップの「StorageGRID」をはじめとするHDD・SSDのオブジェクトストレージをシームレスに連携させることを可能にしました。また、S3互換APIに対応した各種データ管理用ソフトウエアと組み合わせて使用することにより、クラウドやNASとの併用も可能となり、データのアクセス頻度などの属性やユーザーニーズに応じたデータ保管を実現します。

現在このソフトウエアは、LTOテープの新たな活用方法を提供し、高い費用対効果で活用できる画期的なソリューションとして多くの反響をいただいております。

今後も富士フイルムはNetApp Inc.、ならびに同社日本法人のネットアップ合同会社と協働し、富士フイルムの磁気テープストレージ技術とネットアップの幅広いストレージおよびソフトウエアの技術を融合させ、お客さまのニーズに合わせた、より費用対効果と利便性の高い大容量データ保管・活用基盤を開発・提案し、世の中の社会課題に対し貢献してまいります。

  • *1 LTO、LTOロゴ、UltriumおよびUltriumロゴは、Hewlett Packard Enterprise社、IBM社およびQuantum社の米国およびその他の国における登録商標です。
  • *2 Amazon社が提供するクラウドストレージサービス「Amazon S3」とデータ通信を行うためのインターフェース。APIはApplication Programming Interfaceの略。「FUJIFILM オブジェクト アーカイブ」は、データの読み出し時のみ「S3 Glacier 互換API」を使用。

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富士フイルム株式会社
記録メディア事業部