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2021年7月28日

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ

軟包装印刷向け『遠隔色校正システム』発売

「印刷現場での立ち会い確認」を解消し、品質合意プロセス効率化

食品や日用品などの軟包装は、パッケージとしての機能性や安全性が求められるのはもちろんですが、「商品の顔」としての販売促進の役割も大きいため、色再現に関しても、高い品質が要求されます。そのため、本刷りの前には、クライアント様立ち会いのもとで試刷りを行ない、印刷見本と色調の差がないかどうかを確認する「印刷立ち会い」が必須とされてきました。
しかし、印刷立ち会いはグラビアコンバーター様にとってスケジュール調整などの負荷が大きく、担当営業の拘束時間や印刷機停止時間も増加するため、生産性の低下、コスト増につながるという課題があります。また、ジョブの小ロット化によりこうした課題はより顕著になっています。一方、クライアント様も、立ち会いのために移動時間やコストがかかり、工場が遠方にある場合はより大きな負担になります。
昨年来、新型コロナウイルスの影響で外部からの入場を制限している印刷工場もあり、これまでのように実物の確認によって品質の承認を得ることができなくなってきています。クライアント様にとって大切な商品の顔であるパッケージの品質をきちんと確認したいというニーズに対して、グラビアコンバーター様としてはその要求にいかにして応えるかが重要な課題となっています。

今回発売した遠隔色校正システムは、こうした課題の解決策の一つとして、品質合意のための新たな手段を提供するソリューションです。クライアント様が印刷工場まで出向かなくても高精度の色調確認が可能になり、グラビアコンバーター様、クライアント様ともに、立ち会いに関わる業務負荷の軽減、時間・コストの削減が図れます。
このシステムは、専用のモニター、スキャナ、インクジェットプリンターと、カラーマネージメントソフトで構成されます。
印刷現場で色見本と試刷りをスキャナで読み込むと、遠隔地のモニター上にそれぞれのサンプルの色が忠実に再現され、微妙な色調差の確認をモニター上でリアルタイムに行なうことができます。また必要に応じて、インクジェットプリンターで出力物を残しておくことも可能です。これにより、「印刷工場でなければ立ち会い確認ができない」という制約を取り払い、品質合意プロセスの大幅な効率化、OK判断の迅速化が図れます。また、グラビアコンバーター様とクライアント様の間だけでなく、印刷現場と営業など、コンバーター様社内でのコミュニケーションの効率化・精度向上にも活用することができます。

遠隔色校正システムの活用メリット

グラビアコンバーター様

  • クリーンルーム入退出が不要
  • 印刷立ち会いに伴う時間・負荷削減
  • 立ち会いのための印刷スケジュール調整がしやすくなる
  • 印刷機の停止時間が減少し、生産性が向上する
  • 担当営業の移動コスト・拘束時間の削減
  • 営業部門・製造部門間の色調確認業務の効率化

クライアント様(発注者)

  • 印刷工場までの移動時間・コストの削減
  • より手軽で正確な色調確認による安心感
  • 工場への立ち入りが制限されている場合もリモートで品質確認が可能

運用フロー(例)

[画像]工場での試刷り確認作業の効率化 ①色見本・本機試刷りをスキャン②色修正の方向をテレビ電話で伝達③調整の指示を受け本機調整に反映
[画像]工場、営業所間での遠隔色確認 ・本社立ち合いと同様なリアルタイムの色確認・クライアント様とのコミュニケーションを図る

コロナ禍をきっかけに、さまざまな業務でデジタル化・オンライン化が進み、現在それがニューノーマルとして定着しつつあります。軟包装印刷における品質保証手段についても、今後、より効率的な、新しい形が求められることは間違いありません。FFGSでは、この遠隔色校正システムを、アフターコロナを見据えた工程変革ソリューションの一つとして、軟包装印刷を手がけるお客さまに提案していきます。

FFGSは今後も、軟包装をはじめとするパッケージ分野の課題解決に貢献するため、さらなるソリューションの拡充に取り組んでまいります。

お問い合わせ

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社
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