クライアントで使用している共有プリンターのバージョンアップまたは追加に関する注意事項

更新日 2017年1月30日

発生事象

共有プリンターのクライアントとしてWindows Vista® 以降のOSを使用している環境で、サーバー上の共有プリンターのドライバーのバージョンアップや、クライアントへの共有プリンタ―の追加を行うと、これまで表示されなかった「このプリンターを信頼しますか」のメッセージが表示されます。
その際、クライアントへのプリンタードライバーのインストールのため、「ドライバーのインストール」をクリックすると、管理者権限への昇格を求められる場合があります。

発生条件

弊社より2009年1月に下記のURLでご案内した回避方法で、共有プリンタ―のバージョンアップや新規追加を行った際に、プリンタードライバーのインストールに必要な管理者権限の昇格への対応をしているクライアントに対して、マイクロソフト社のセキュリティ更新プログラム(MS16-087)を適用すると、上記の事象が発生します。

「共有プリンタのクライアントとしてWindows Vista®を使用している環境下でプリンタードライバーのバージョンアップ(新規追加)を実施した場合の注意事項」

回避方法

本事象が発生した場合、クライアントPCで下記のマイクロソフト社の更新プログラムを適用し、ポイント アンド プリントの接続を、許可されたサーバーのみに制限し、昇格メッセージを表示しないように設定する下記の対応により、管理者権限へ昇格しなくても「ドライバーのインストール」をクリックすることで、プリンタードライバーのバージョンアップや新規追加が可能になります。

  1. クライアントPCに管理者権限でログオンする。
  2. コマンドプロンプトを開き、コマンド"gpedit.msc"を実行し、[ローカル グループ ポリシー エディタ] を開く。

  3. 左側のツリーより、以下の順番でツリーを開く。
    • コンピューターの構成
    • 管理用テンプレート
    • プリンター
  4. 右側のペインより[ポイント アンド プリントの制限] をダブルクリックし、[ポイント アンド プリントの制限] ダイアログボックスを表示する。

  5. [有効]ラジオボタンをクリックする。
  6. [ユーザーが[ポイントアンドプリント]を出来るサーバー] チェックボックスをチェックし、[セミコロンで区切られた完全修飾サーバー名を入力する] テキストボックスにサーバー名を入力する。
  7. [新しい接続用にドライバーをインストールした場合] コンボボックスに「警告および昇格時のプロンプトを表示しない」を設定する。
  8. [既存の接続用にドライバーをインストールした場合] コンボボックスに「警告および昇格時のプロンプトを表示しない」を設定する。
  9. [OK] をクリックし、[ポイント アンド プリントの制限] ダイアログボックスを閉じる。

  10. 右側のペインより[ポイントアンドプリントの実装 – 許可されたサーバー]をダブルクリックし、ダイアログボックスを表示する。

  11. [有効] ラジオボタンをクリックする。
  12. [表示...] ボタンをクリックし、[表示するコンテンツ] ダイアログを表示させる。

  13. [サーバーの完全修飾名を入力する] テキストボックスにサーバー名を入力する。
  14. [OK] をクリックし、[表示するコンテンツ]ダイアログを閉じる。
  15. [OK] をクリックし、[ポイントアンドプリントの実装 – 許可されたサーバー] ダイアログボックスを閉じる。

  16. [ローカル グループ ポリシー エディタ] を終了する。

なお、ActiveDirectoryに参加しているクライアントでは、上記のようにローカルグループポリシーを変更しても、ドメインのグループポリシーで上書きされてしまい、回避できない場合があります。
その場合、サーバー上の[グループポリシーの管理]ツールで、そのクライアントに適用されているグループポリシーを上記と同様に変更することで、ローカルグループポリシーをクライアントPCで変更しなくても、同様の結果が得られます。

本件に関する詳細情報につきましては下記URLをご参照ください。

https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/3170005

マイクロソフト社 更新プログラム

注意

Windows Vista および Windows Server 2008 に向けた更新プログラムは、Microsoft社より提供されておりません。最新の状況については、Microsoft社へお問い合わせください。本影響により、Windows Vista および Windows Server 2008につきまして、上記回避方法は適用できません。