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コラム
【通販・ECビジネス】
同梱チラシの広告効果を上げるためのポイント -

通販・ECビジネスにおける既存顧客へのアプローチ手段として、開封率の高い 「同梱チラシ」を採用している企業は多いでしょう。
しかし、なかなかリピートにつながらず費用対効果が上がらない、チラシの入れ分けや梱包に時間や手間がかかる、とお悩みの方もいるかもしれません。
この記事では、通販における同梱チラシのメリット・デメリット、効果を上げる方法について解説します。さらに、前述の悩みを解決するソリューションとして、「One to One 明細書」の導入事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
同梱チラシとは
顧客が通信販売で購入した商品を発送する際に、商品と一緒に梱包するチラシを「同梱チラシ」と呼びます。
似ている言葉に「同封チラシ」がありますが、こちらはカタログなどの郵送物とともに「封筒」にチラシを封入します。意味合いは同じですが、「箱」に入れるか「封筒」に入れるかの違いにより呼び方が変わります。
また、同梱チラシ同様、既存顧客に送付される広告には、ダイレクトメール(DM)やメールマガジン(メルマガ)があります。DMはおもに郵送、メルマガは電子メールで広告を送付するものです。これらの広告媒体にもそれぞれメリットがありますが、開封されないまま放置・廃棄される可能性があります。一方で同梱チラシは商品とともに送られるため、ほぼ確実に開封されることが特徴です。

同梱チラシの4つのメリット

ここでは、同梱チラシのメリットを4つ紹介します。
◇確実に開封される
顧客の購入商品に同梱されるため、商品が届き開封するタイミングでチラシに目を留めてもらえることが最大のメリットです。また、購入商品に関連した情報を掲載することで、より顧客が興味を持つ可能性が高くなります。
DMやメルマガでは、ほかの郵便物やメールに埋もれたり迷惑メールと間違えられたりする可能性が高いでしょう。
ただし、同梱チラシも枚数が多すぎると見てもらえないこともあるため、注意が必要です。
◇ターゲティングが可能である
同梱チラシは、商品購入時に得られた顧客の年齢・性別・購入商品などの情報をもとにセグメントすることにより、そのターゲットに適した情報を提供できることもメリットです。顧客一人ひとりのニーズに合った内容のチラシを同梱することにより、ピンポイントで商品やサービスを訴求できます。
たとえば、リピート購入してほしい顧客へ、まとめ買いや定期購入の提案をすることや、一緒に購入することをおすすめしたい商品を紹介してクロスセルを促進することなども可能です。
◇郵送料が不要である
同梱チラシは購入された商品と一緒に送られるため、郵送料がかかりません。一方、DMやメルマガは郵送料や配信料が必要となってきます。
特に昨今では、郵送・配送料金は値上げされる傾向にあるため、この費用がかからないことは大きなメリットと言えるでしょう。
◇アクティブ顧客へ広告を訴求できる
同梱チラシは、商品を購入したアクティブユーザーへ、直接広告を訴求できます。アクティブユーザーは商品に対するモチベーションが高い傾向があるため、購入された商品の関連商品や定期購入の案内などを掲載することで、リピート購入やクロスセルへとつなげやすいでしょう。
また、商品が届いた瞬間の喜びというポジティブな気持ちの状態でチラシを目にするため、興味を持ってもらえる可能性が高くなります。
同梱チラシの3つのデメリット
同梱チラシには多くのメリットがある一方で、留意すべきデメリットもあります。ここでは、3つのデメリットを紹介します。
◇情報の鮮度を保つのが難しい
チラシを印刷する際は 1枚あたりのコストを下げるために、数百部~数千部以上のある程度まとまった量を発注するケースが多いという実情があります。
しかし、購入された商品と一緒に送る同梱チラシは、配りきるまでに一定の時間が必要なため、まとめ刷りしたチラシではどうしても情報の鮮度が徐々に落ちてしまう傾向にあります。
都度、情報を更新しながら送付可能なメールマガジンなどと比較した場合、この点はデメリットといえるでしょう。
◇自社で配送準備を行わない場合は同梱が難しいことがある
自社で商品を発送するだけでなく、配送手配を他社に委託したり、出店しているECモールが発送を管理したりしていることもあるでしょう。
この場合、依頼先の業者によってはチラシを同梱させてもらえないことがあるため、事前に確認しておくことが必要です。
◇チラシの同梱・管理 費用がかかる
同梱チラシは、購入者ごとにチラシを入れ分ける手間がかかる分、DMやメルマガよりもピッキングなどの費用がかかる場合があります。また、チラシの種類が増えると印刷や管理に対するコストが上昇することも考慮する必要があります。
同梱チラシの広告効果を上げるポイント4選

同梱チラシで成果を上げるには、どのような内容を掲載するかも重要なポイントです。ここでは、掲載内容を検討する際に押さえておくべきポイントを4つ紹介します。
◇リピートにつながる施策を取り入れる
商品によっては定期購入やまとめ買いなどを提案し、お得感を出すのが効果的です。また、リピート顧客には送料を無料にするなどの施策をチラシに反映してもよいでしょう。
ほかにも、商品を使用したお客様の体験談を掲載して商品のリピート購入を促す方法も有効です。
◇顧客ごとに広告効果の高い商品を厳選する
顧客の情報を詳細に分析したうえで同梱するチラシを入れ分けてパーソナライズすることにより、チラシにさらなる興味を持ってもらえます。
顧客一人ひとりの購入商品に関連した商品やおすすめ商品、趣味嗜好に合った商品を掲載することで広告効果を高められます。
◇お届けのタイミングに合わせて掲載内容を選択する
お届けのタイミングによってチラシの掲載内容を変え、商品の継続使用を顧客に促すことも有効な施策の一つです。初回購入時は商品の使い方を、2回目の購入時にはほかのお客様の体験談を掲載するなど、商品の購入回数や利用状況によって変動するターゲットインサイトを見極め、適切な情報を提供することが重要です。
また、お届けする季節に関連した商品を紹介することも効果的だと考えられています。
◇情報を精査し、同梱物の枚数は最適な量にとどめる
伝えたい情報が多くなると、どうしても同梱チラシの枚数が増えてしまいがちです。しかし、チラシの枚数が多すぎると情報が埋もれてしまい、そのまま捨てられてしまうリスクもあります。チラシの枚数や掲載内容の情報を絞って読み飛ばされないように工夫することで、目を通してもらいやすくなります。
顧客にとって有用な情報を掲載し、メリットに感じてもらうことを念頭にチラシを構成しましょう。
より効果的な同梱チラシとして「明細書」を活用してみよう
通販で買い物をした際、多くの場合で商品とともに送られてくるもの、それが「明細書」です。
富士フイルムビジネスイノベーションでは、この「明細書」を一種の同梱チラシとして効果的に活用するソリューションとして、「One to One 明細書」を提案しています。明細書を販促ツールとして活用・運用することにより、独立したチラシを同梱するよりもさらに効果的なメリットが期待できます。

◇閲覧率をほぼ100%にできる
開封率がほぼ100%の同梱チラシですが、「One to One明細書」を利用すれば閲覧率もほぼ100%に近づけることが可能です。
明細書には、購入した商品の明細や代金払込票など、顧客にとって非常に重要な情報が記載されています。この明細書とチラシの情報を1枚にまとめることにより、そのまま目を通さずに捨てられる可能性が非常に小さくなり、届けたい販促情報をより確実に顧客へ届けることができます。また、1枚にまとめたことでチラシを入れ分ける必要がなくなるほか、大量の同梱チラシにより情報が埋もれてしまうリスクを防ぐことができるでしょう。
◇内容を顧客に合わせてカスタマイズできる
「One to One明細書」では、掲載するコンテンツを顧客一人ひとりのニーズに合わせた内容にカスタマイズ可能です。明細書とともに、関連商品や関心を持ってもらえる商品を紹介することができます。
また、顧客が保持する会員ポイントやWebサイトで検索した商品などの情報を掲載し、Webページへ誘導することも可能です。
◇いつでも最新情報を掲載できる
「One to One明細書」は、例えば商品が発送される日の朝など、同梱される商品の発送タイミングに合わせて1枚ずつ印刷されます。そのためチラシをまとめて印刷する必要がなく、掲載内容を更新することにより常に最新情報をお届けすることが可能です。
また、大量に印刷したチラシを管理する手間も省くことが出来ます。
One to One明細書の導入事例
ここでは、実際に「One to One明細書」を導入した事例を2つ紹介します。
◇株式会社あじかん 様
広島で食品加工業を営む株式会社あじかん様は、これまで同梱チラシなどの販促物が多く、内容を十分閲覧してもらえずに捨てられてしまうことが悩みでした。
そこで「One to One明細書」を導入し、明細書とチラシを合わせてA3用紙1枚の両面印刷にまとめ、顧客一人ひとりに合わせた内容を送付することにしました。その結果、チラシのピッキング費用や管理費用など、さまざまなコストの削減に成功。さらに、以前は別々に同梱していたハガキをチラシと一体化したことで、ハガキによる注文数が1.5~2倍と大幅に増加しています。
コスト削減や顧客満足度のアップなど、「One to One明細書」が大きな 成果につながった事例です。
◇株式会社新潟味のれん本舗 様
新潟に拠点を構える米菓メーカーの株式会社新潟味のれん本舗様は、顧客の購買頻度や購入単価を上げ、LTV(顧客生涯価値)をアップさせることが目標の一つでした。顧客の7割ほどが電話やFAXで注文するため、Webを利用しない顧客へ鮮度の高い情報をどのように届けるかが長年の課題となっていました。
そこで「One to One 明細書」を導入し、普段あまり訴求ができていなかった商品を紹介するようなクロスセル施策を展開しました。これが顧客に好評となり、例年90%台だった該当商品の売上達成率が130%まで伸びるなど、大きな広告効果を得られています。
まとめ
同梱チラシは、既存顧客の開封率がほぼ100%で、購入商品に同梱するため郵送料もかからない、継続顧客にアプローチするための有効な手段のひとつです。
しかし、情報の鮮度を保つことが難しい、顧客ごとのチラシの入れ分けでコストがかさむなどのデメリットも存在します。
同梱するチラシを明細書とともに1枚にまとめる「One to One 明細書」なら、 パーソナライズされた広告をほぼ確実に顧客が目にすることができます。
「One to One 明細書」を導入して効果的な同梱チラシを作成し、費用対効果のアップを目指してはいかがでしょうか。