ニュースリリース

2024年4月2日

高画質化機能と自動化ソリューションの適用対象を拡大したモデル

マルチスライスCTシステム「SCENARIA View Plus(シナリア ビュー プラス)」販売開始

富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)は、高画質化機能と自動化ソリューションの適用対象を拡大した64列128スライスCTシステム「SCENARIA View Plus(シナリア ビュー プラス)」*1の販売を4月2日より開始します。
今回販売を開始する「SCENARIA View Plus」は、従来の心臓CT検査に加えて胸部CT検査でも拍動によるアーチファクトを低減する機能を適用できます。また、撮影前のポジショニングや撮影範囲設定をサポートする自動化ソリューションの適用対象も拡大。AI技術*2を活用した自動化ソリューションにより、検査ワークフローのさらなる効率化を支援します。
当社は、4月12日~14日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2024 国際医用画像総合展(ITEM2024)」に刷新した「SCENARIA View Plus」を出展します。

64列128スライスCTシステム「SCENARIA View Plus」

近年、高齢者の人口増加や生活習慣の変化などにより、健康状態の把握や正確な診断、適切な治療に対する医療ニーズがますます高まっています。このような中、予防・診断・治療の幅広い領域で有用な画像診断装置であるCTの利用機会が増えています。それに伴い、高画質な画像をより効率的に取得できるCTが求められています。

今回販売を開始する「SCENARIA View Plus」は、高画質化機能と自動化ソリューションの適用対象を拡大したモデルです。心臓CT撮影時に拍動によるアーチファクトを低減する機能Cardio StillShot*3に加え、胸部CT撮影時に適用可能なBody StillShot*3を搭載。アーチファクトの少ない画像を提供して、画像診断の精度向上をサポートします。また、寝台上の被検者の位置と特徴を認識しスキャノグラム撮影開始位置に寝台を移動する自動ポジショニング機能AutoPositioning*2*3と、撮影されたスキャノグラムから撮影範囲を自動設定するスキャン範囲自動設定機能AutoPose*2の適用対象も拡大。AI技術を活用した自動化ソリューションにより、検査効率の向上に寄与します。さらに、富士フイルムの3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT(シナプス ヴィンセント)」、「SYNAPSE VINCENT Core(シナプス ヴィンセント コア)」*4と接続して使用することで、医療現場でのシームレスな検査・診断を支援します。

当社は、画像の高画質化と検査効率化をもたらす価値提供を推進することで医療現場を支援し、人々の健康維持増進に貢献していきます。

  • *1 SCENARIA View Plusは、SCENARIA Viewの操作卓CT-OC-23B搭載モデルの呼称です。
  • *2 AI技術のひとつであるDeep Learningを活用して開発した機能です。導入後に自動的に装置の性能・精度が変化することはありません。
  • *3 オプション機能です。
  • *4 3D画像解析システム SYNAPSE VINCENT 販売名:富士画像診断ワークステーション FN-7941型
    医療機器認証番号:22000BZX00238000 製造販売業者:富士フイルム株式会社
    SYNAPSE VINCENT Coreは、SYNAPSE VINCENTの多彩な解析アプリケーションのうち放射線科領域向けの解析機能に特化したソフトウェアです。

1. 販売名

全身用X線CT診断装置 SCENARIA View医療機器認証番号: (230ABBZX00027000)

2. 販売開始時期

2024年4月2日

3. 主な特長

(1) 胸部撮影時に拍動によるアーチファクトを低減

拍動によるアーチファクトを低減する機能として、心臓CT撮影時に適用可能なCardio StillShotに加え、肺野・縦隔・大血管など胸部領域のCT撮影時に適用可能なBody StillShotを搭載。Body StillShotは、収集したRaw Dataから被写体の動く方向と量を4次元的に算出する際に、体軸方向の連続性を広範囲に維持することでアーチファクトの少ない画像を提供します。心電情報を必要としない演算アルゴリズムを採用しているため、胸部ルーチン検査への適用が可能です。AI技術を活用して開発した画像再構成技術IPV*5との併用もでき、さらなる高画質化に寄与します。

  • *5 IPVはIterative Progressive reconstruction with Visual modeling の略称です。AI技術のひとつであるMachine Learningを活用して開発した機能です。導入後に自動的に装置の性能・精度が変化することはありません。

(2) AI技術を活用した自動化ソリューションにより検査ワークフローを効率化

検査ワークフローのさらなる効率化をめざし、AutoPositioningとAutoPoseを刷新しました。
AutoPositioningは、撮影前のポジショニングをサポートする機能です。天井に取り付けた3Dカメラが寝台上の被検者の特徴点を検知し、スキャノグラム撮影開始位置を予測・表示。ワンボタンでスキャノグラム撮影開始位置に寝台を移動します*6。新しい「SCENARIA View Plus」では、AutoPositioningの適用対象部位を、2種類から14種類に拡大。AutoPositioningは、フィートファースト・ヘッドファースト・腹臥位などのセッティングにも適用できます。
AutoPoseは、スキャノグラムから撮影範囲を自動設定*7する機能です。新しい「SCENARIA View Plus」では、富士フイルムが培ってきた画像認識技術を活用し、AutoPoseの適用対象部位を4種類から14種類に拡大。撮影位置の再現性や検査効率の向上に寄与します。AutoPoseは、あらかじめ撮影範囲のマージンを設定できるため、施設ごとの運⽤に応じたカスタマイズも可能です。

  • *6 位置決め時の寝台移動を補助する機能であるため、投光器(ライトローカライザ)を用いて、操作者が最終的に目視および手動で位置決めする必要があります。
  • *7 自動算出された撮影範囲は操作者による確認、調整が必要です。

(3) 画像解析のスループットを向上

「SCENRAIA View Plus」のCTコンソールには、国内外で多くの医療機関への納入実績を持つ富士フイルムの3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」の基本機能を採用しています。また、「SCENRAIA View Plus」のCTコンソールと「SYNAPSE VINCENT」、「SYNAPSE VINCENT Core」のシームレスな連携を実現。撮影後に画像を並行転送することで、解析を開始するまでの待ち時間を短縮します。さらに、追加の画像再構成が必要になった場合には、「SYNAPSE VINCENT」、「SYNAPSE VINCENT Core」と連携するRemoteRecon*3より、CTコンソールへ画像再構成の指示が可能です。進行中のCT検査を妨げることなく、バックグラウンド処理で解析に必要な画像を取得できるため作業効率の向上が期待できます。

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富士フイルムヘルスケア株式会社 経営管理部
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