課題解決の原動力になったのは、経営層ではない。実際に輸出業務にあたる海外事業課のメンバー、つまり現場だ。同社は、年間2,000件を超える輸出業務に関わる膨大な紙文書や電子ファイルの保管と、それら文書の属人化という2つの課題を抱えていた。過去の書類の確認や調査が発生した場合、該当のものを探し出す手間も負担となっていたという。書類という「情報」とそれを扱う「人」、2つの視点から変革の必要性があったのだ。
現場のリーダーが課内一人ひとりから業務課題を抽出した。その解決に選んだパートナーは、複合機導入の時代から情報の電子化について、ともに取り組んできた富士フイルムビジネスイノベーション。膨大な文書やファイルの保管と必要書類整理の属人化という課題に対する解は、統合型プラットフォーム「FUJIFILM
IWpro」の導入だった。海外事業課で輸出業務を担当している矢野目奈生氏は、「案件管理という業務の中における情報の属人化を改め、書類の分類状況をすべてクラウド上で可視化しました。情報を正しく展開するという業務を達成することで、それまで外からわからなかった各人の業務進捗まで見えるようになりました。進捗の滞っている人に気づき、困っている人に声掛けをするような風土づくりのきっかけにもなったのです」とその取り組みと現場の変化に触れた。