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コラム
世代別マーケティングに有効な施策とは?世代ごとの特徴や紙媒体活用のヒントなどを紹介
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世代別マーケティングにおいては、各種媒体を通じた的確な情報提供が必須です。しかし、効果的な施策を行うには、まず各世代の特徴や消費行動を正しく理解することが不可欠です。この記事では、世代別マーケティングに有効なメディアとして紙媒体に注目。その理由や背景、各世代の紙媒体に対する評価や関心の度合いについて解説します。
マーケティングにおける各世代の特徴と消費行動
時代背景の相違により、各世代の価値観やライフスタイルは大きく異なります。ここでは、各世代の特徴を踏まえて、情報収集方法や消費行動について解説します。
Z世代(主に20代)
Z世代は、生まれた時からデジタル環境に親しみ、SNSを自在に活用して情報収集だけでなく積極的な発信も楽しむ世代です。個性や多様性を尊重し、ブランドよりも「自分らしさ」を大切にします。その時その場ならではの体験を重視する「トキ消費」の傾向があります。
ミレニアル世代(主に30代)
ミレニアル世代は、SNSやITの普及が進んだ時代に青春期を過ごしたため、デジタルとアナログの両方を自在に使いこなす世代です。一般的に、物の所有に重点を置く「モノ消費」より、旅行など経験重視の「コト消費」の傾向が強いのが特徴です。高価なものを欲しがるより、コストパフォーマンスを意識して選ぶ傾向があります。
氷河期世代(主に40代)
氷河期世代は、就職難の時代を経験しているため、派手さよりも信頼性を重視し、貯金や節約を心がける現実的な考え方をする世代です。安定を重視する傾向があり、商品を購入する際も情報を収集して慎重に判断する人が多いです。商品同梱のチラシやカタログ、企業からのEmailやアプリ通知など、紙とデジタルどちらの情報も積極的に取り入れる傾向があります。
団塊ジュニア世代~バブル世代(主に50代)
経済成長を身近に体験してきた団塊ジュニア世代~バブル世代の人々は、ブランドや企業への信頼を重視し、高級志向の傾向があります。一方でバブル崩壊を経験しているため、実用性や納得できる理由を伴う提案にも敏感に反応します。「紙のチラシや郵送ダイレクトメール」に対する評価が特に高い世代でもあります。
ベビーブーマー世代(主に60代)
ベビーブーマー世代は、勤勉で安定を重視する姿勢を持ち、ブランド志向が強いのが特徴です。退職後は消費を抑えるなど慎重な傾向も見られますが、健康維持や趣味など今の自分にとって必要な支出には積極的です。オンライン消費もある程度行いますが、詐欺への警戒感もあります。商品同梱のチラシ・カタログ、企業からのメールマガジンなど、紙・デジタルを問わず情報への興味が比較的薄く、それらを見ても消費行動につながりにくい傾向があります。
各世代が評価する紙媒体の価値とは?
近年はマーケティングや販促の領域でも、SNSやメルマガなどを通じたデジタル施策が主流になりつつあります。その一方で、狙ったターゲットに確実にリーチし、購入などの行動につながりやすいツールとして紙媒体が再評価されています。ここでは、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンが行った、通販・ECの消費者を対象とした同梱チラシ・カタログに関する実態調査をもとに、各世代が紙媒体を通じた情報提供にどのような価値を見いだしているのかを解説します。
全世代を通した紙媒体の印象には「じっくり読める」、「印象に残りやすい」、「情報を保管できる」といった傾向がみられました。
Z世代(主に20代):「情報」よりも「体験価値」として紙媒体を評価
Z世代は、見た目やデザインを楽しむ傾向があり、紙媒体を「体験価値」としてとらえる世代です。デジタルネイティブだからこそ、紙ならではの手ざわり感や、印刷・グラフィックデザインなどの多彩なアナログ表現に魅力を感じています。
ミレニアル世代(主に30代):「利便性」を評価するが、管理や処分の手間を意識
ミレニアル世代は紙媒体について「他者と共有しやすい」「保管できる」「特別感がある」と評価する一方で、「ゴミになると迷惑」と感じる割合が最も高い世代です。紙ならではの利便性を認めつつも、管理や保管、処分の手間も避けたいと考えています。デジタルとアナログの両方を経験しているため、紙媒体のメリットとデメリットの両方を意識する姿勢が特徴です。
氷河期世代(主に40代):企業姿勢の表れとして紙媒体を評価
氷河期世代は、紙媒体が主流だった時代に社会人となった世代です。そのため、紙媒体に「丁寧・真摯な対応」といった印象を強く持ち、紙で得られる情報に信頼性を感じる傾向が見られます。紙媒体を企業の誠実な姿勢の表れとして好意的に評価しています。ただし、「ゴミになる」と考える人は少ない一方で、「環境配慮の点からイメージがよくない」と考える人は比較的多く見られます。
団塊ジュニア世代~バブル世代(主に50代):情報源としての高い信頼性を評価
団塊ジュニア世代~バブル世代は「じっくり読む」姿勢が強く、紙媒体を信頼できる情報源として高く評価する世代です。情報を保管し精査することに慣れており、デジタルも活用しながら紙媒体を実用的に使い続けています。特別感より確実さや整理のしやすさを重視し、企業情報にも安定した信頼を寄せる傾向があります。
ベビーブーマー世代(主に60代):紙の処分を負担に感じつつも読みやすさを評価
ベビーブーマー世代は「じっくり読める」と紙媒体の価値を認める一方で、「ゴミになってしまう」と処分を負担に感じる傾向が強く見られます。デジタル化が進む現在、慣れ親しんできた紙の良さを実感しつつ、面倒は避けたいという考えがうかがえます。
【世代別】紙媒体の情報で最も関心を持つ内容とは?
ここでは、通販・ECにおける消費者実態調査をもとに、世代ごとに紙媒体で関心を持たれやすい情報の特徴について解説します。
Z世代(主に20代):生活密着型の情報に関心
Z世代は、ほかの年代と比べて割引情報への関心が低めです。その一方で、お役立ちコラムやスタッフからのメッセージといった、生活に役立ち、人とのつながりを感じられる情報に惹かれる傾向があります。新商品の紹介にも一定の興味を示しています。
ミレニアル世代(主に30代):新商品の紹介や購入後の活用方法など、商品についての情報に関心
ミレニアル世代は、商品に直接関連する情報に強い関心があります。新商品の紹介や関連商品の提案に加え、購入商品のアレンジ活用術など、実用的な情報を重視します。多忙な毎日を効率的に過ごしたいという合理的な志向が特徴で、購入前から購入後まで役立つ情報を幅広く求める傾向があります。
氷河期世代(主に40代):レビューやブランドストーリーで購買の納得感を追求
氷河期世代は商品レビューやブランドストーリーへの興味が特に強い世代です。同時に、割引情報への関心も高い傾向があります。商品選びには慎重で、購入時には利用者の声や企業理念など、信頼の裏付けとなる情報を重視し、よく納得したうえで購入したいと考えるのが特徴です。
団塊ジュニア世代~バブル世代(主に50代):実用的な割引と購入商品に合わせた提案に関心
団塊ジュニア世代~バブル世代は、通販やECで商品に同梱されるチラシなどの紙媒体において、「割引情報」や「購入商品に合った提案」に関心を示します。一方、新商品の紹介やブランドストーリーへの反応は控えめです。長年の経験から、自分に必要な情報だけを効率的に選び取る消費スタイルが定着しており、過度な宣伝よりも日常生活に役立つ実用的な情報を重視する傾向が見られます。
ベビーブーマー世代(主に60代):割引・新商品など核心情報に絞って関心
ベビーブーマー世代は、割引情報や新商品の紹介には強い関心を示します。一方、スタッフからのメッセージやあいさつ状、レビューやコラムといった付加的な情報には関心が薄く、簡潔で要点を絞った内容を好む傾向があります。
紙媒体が引き起こす「情報拡散」や「購買行動」
紙媒体を受け取った後に起こす行動は、世代によって異なります。ここからは、実態調査をもとに、世代別に行動の傾向を解説します。
Z世代(主に20代):即座にSNS・WEBで確認し、積極的なシェア・発信
Z世代は、紙媒体で得た情報をきっかけに、すぐにSNSやWEBで検索して内容を確認し、気に入った情報は積極的にシェアや拡散を行います。個人のネットワークを通じて情報を取得・共有することに慣れているため、口コミ発信を重視し、家族や友人へ積極的に勧める点にデジタルネイティブらしさが表れています。
ミレニアル世代(主に30代):紙とWEBを効率的に使い分け、情報を吟味
ミレニアル世代は紙媒体を参考にしつつ、必要な情報をWEBで補う傾向が強い世代です。購入前には情報を丁寧に調べ、デジタルとアナログの両方を効率的に活用して判断します。一方で、若い世代ほど情報を拡散したいという意欲は強くなく、SNSで共有する機会は比較的少なめです。
氷河期世代(主に40代):情報の真偽をWEBで詳細確認し、納得した上で購入
氷河期世代は紙とデジタルの両方に親しんでおり、紙媒体で得た情報をWEBで確認し、納得の上で購入することが多い傾向があります。必要だと感じた情報は保存し、価値があると判断すれば家族や友人に勧めたり、SNSで共有したりするなど、周囲との情報交換にも積極的です。紙媒体を出発点に情報の真偽やコストパフォーマンスを吟味し、信用を重視しながら柔軟に対応する姿勢を持っています。
団塊ジュニア世代~バブル世代(主に50代):紙媒体を主体に情報収集しつつ、家族や友人への口コミも重視
団塊ジュニア世代〜バブル世代は紙媒体への信頼が強く、チラシやカタログを保存して購買判断に活用します。WEB検索は補助的に使い、安定した購買行動を好みます。SNS発信は控えめですが、家族や友人からの口コミを重視し、身近な人間関係で情報を広げる傾向があります。
ベビーブーマー世代(主に60代):受け取った情報をもとに受動的な購買行動
ベビーブーマー世代は紙媒体に親しみがありますが、デジタルで情報を収集したり発信したりすることには積極的ではありません。受け取った情報をきっかけに自ら行動を起こすことは少なく、特に気にせず流してしまう傾向があります。情報を保存せず、必要最低限のシンプルな内容を好み、購買行動も受け身になりがちです。
まとめ
各世代にとって紙媒体は、信頼性・体験価値・実用性など多面的な価値を持っていることが見えてきました。最後に、これまで解説した特徴を踏まえた、世代別のおすすめ販促施策をご紹介します。
Z世代(主に20代)には、デザイン性や「体験価値」を重視した紙媒体が有効です。スタッフからのあいさつ状やお役立ちコラムなどで親近感を醸成しつつ、二次元コードでSNSへ誘導して情報の拡散を促します。また、環境配慮の姿勢を示しておくことも必要です。
ミレニアル世代(主に30代)に対しては、新商品の紹介や購入商品の活用術など、商品や生活に関連した情報をメインに据えます。保管や処分に困らないシンプルな形状にしつつ、WEBとの連携で効率的な情報収集をサポートするのがポイントです。
氷河期世代(主に40代)へは、上質な紙の使用や丁寧な言葉遣いで、企業の「誠実さ」を演出することが大切です。レビューやブランドストーリーで信頼性を高め、WEBでの詳細確認へスムーズにつなげる導線作りが重要となります。
団塊ジュニア世代~バブル世代(主に50代)には、割引や購入商品に合わせた提案など、実用性を最優先にします。じっくり読める詳細な内容を保存しやすい冊子などの形態で提供し、長期間活用してもらえるような工夫が求められます。
ベビーブーマー世代(主に60代)に対しては、割引や新商品など、核心となる情報に絞って掲載します。紙の量を抑えて処分の負担を減らし、電話番号などの購入方法を大きく記載して、紙のみで完結できる安心感を持たせることが重要です。
このように、世代ごとの特徴に合わせた紙媒体を活用したマーケティングには、顧客満足度の向上やリピーター育成で高い効果が期待できます。
なお、本コラムで使用したデータの出典である、通販・ECの消費者を対象とした同梱チラシ・カタログに関する実態調査については、こちらのコラムでさらに詳しく解説しています。マーケティング用媒体に対する消費者の意識や、媒体の効果的な作成・活用法に関心のある方は、ぜひご覧ください。
また、調査資料もダウンロードしていただけます。ご興味のある方は是非ご覧ください


