コラム

お客さまは同梱チラシをどう思っている?実態調査レポート | 顧客育成のヒントに

富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社(本社:東京都江東区、取締役社長:旗生 泰一) は、半年に1回以上、ブランドの公式オンラインストアを利用することがある20~60代の男女500名(各世代100名ずつ)を対象に、同梱チラシやカタログの有効性に関するアンケート調査を行いました。本記事はその結果をまとめたものです。

調査サマリー

01|購入商品に同梱する紙のチラシやクーポン、カタログなどは、リピート購入を促す販促媒体として有効である

02|商品同梱物に求められている内容は新商品の情報、クーポンなどであるが、購入履歴に基づいたおすすめ商品情報や会員ランク案内、嗜好が似た顧客が購入している商品のようにパーソナライズされた情報も求められる傾向がある

03|メルマガなどのデジタル施策について、情報過多や煩わしいという印象を感じ、閲覧しなかった経験がある消費者が多い一方で、紙媒体は記憶に残り購入のきっかけとなることも多く、消費者からの信頼も高い傾向がある

調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:半年に1回以上、ブランドの「公式オンラインストア(Web/電話/FAX/はがき/カタログからの注文を含む)」を利用している方(無形商材除く)

調査時期:2025年7月24日~8月7日

調査項目:通販・ECでの企業からの情報提供ニーズと次回購買への実態調査

回答数:500名(20代~60代/各100名)

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

調査結果

①同梱チラシ・カタログで消費者が求める情報は「割引とお知らせ、そして提案」

「商品とともに送られてくるチラシ・カタログを見るか」という質問では、全体の71.4%が同梱チラシやカタログを「見る」と答えています。また、その中で関心を持つ内容についての質問では、全体の51.0%が「クーポンやキャンペーンの割引情報」と回答しています。次いで多かったのが「新商品の紹介」(36.6%)、「購入商品に合った商品の提案」(28.4%)でした。

消費者がチラシやカタログに対して特に求めているのは、価格的なメリットを感じられる情報です。これに自身の嗜好と結びついたおすすめ商品の情報や、関連商品の提案なども含め、「自分向け」としてとらえやすい内容については、よく見られる傾向があります。このデータからは、チラシやカタログなどの同梱物が単なる情報伝達の手段ではなく、消費者との重要な接点となっていることが分かります。同梱チラシなどを入れる際は、行動喚起やリピート購入へとつながるよう、消費者が「自分にとって有用だ」と感じる情報を盛り込むことが大切です。

同梱チラシについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。

【通販・ECビジネス】同梱チラシの広告効果を上げるためのポイント

②同梱チラシ・カタログをきっかけにリピート購入した人は約6割

①の質問で「同梱のカタログやチラシを見る」と回答した人を対象に、「チラシやカタログがきっかけで商品を購入したことはあるか」という質問をしたところ、59.4%の人が「ある」と答えました。また、「同梱の紙媒体で関心を持つ内容があった場合、どのような行動を取るか」という質問では、「SNSやWebで詳細を検索する」(35.4%)、「商品を注文する」(32.9%)、「チラシやカタログを保存しておく」(31.8%)などの回答が上位を占めました。チラシやカタログがきっかけで、7割以上の人が購買や情報検索といった能動的なアクションを起こしていることが分かります。

スマホやタブレット端末などが普及している現在では、紙媒体を見て興味を持った消費者がすぐにSNSやWebで検索する傾向があります。同梱のチラシは、消費者の手元に商品が届いた直後の、商品や企業に高い関心を抱いているタイミングで閲覧されます。そのためキャンペーンや商品提案も受け入れられやすく、検索や購買といった行動につながるケースが少なくありません。紙媒体からSNSやWebへの適切な導線を作っておくことで、リピート購入などを促進する可能性が高まります。

③「パーソナライズ情報」を提供すると購買につながりやすい

自分の購買行動などに合わせてパーソナライズされた情報について、具体的にどのような情報を受け取りたいと思っているか質問しました。多かった回答は、「購入履歴に合わせたおすすめ商品」(51.8%)、「会員ランクや保有ポイントの案内」(49.0%)、「嗜好が似ている顧客が購入している商品情報」(47.3%)です。また全体の45.4%の人が、購入履歴に基づいておすすめされた商品を購入したことがあると答えています。

情報過多の現代では、自分の嗜好や生活スタイルに合った情報を選別する手間を省くことができるパーソナライズ情報の提供は有効な販促手段です。企業側から一人ひとりに最適化した情報を提供することで、消費者は効率的に情報を収集することができ、商品選びの時間や手間を削減できます。その結果として、購買行動にもつながりやすいということが明らかになりました。

④デジタル時代にあえて紙媒体 メリットとデメリット

紙媒体の印象についてたずねた質問では、「じっくり読めるので良い」(33.4%)、「印象に残りやすい」(27.0%)、「情報が保管できる」(22.0%)と、ポジティブな印象が上位を占めています。一方、「ごみになるので迷惑」(21.6%)や「管理や保管が面倒」(12.8%)、「環境配慮の点からイメージがよくない」(9.4%)などのネガティブな回答も寄せられました。

さまざまな分野でデジタル媒体が広く使用されている一方で、手に取りやすさや印象の残りやすさ、保管のしやすさなど、紙媒体ならではの利点を消費者も高く評価していることが分かります。しかし、環境意識への高まりから、紙を使うチラシやカタログに抵抗を持つ消費者も存在します。一律の内容のものを大量配布すると、企業イメージを損なうおそれもあるため、配布時にはターゲットを明確にし、枚数を絞るなどの工夫が必要です。

⑤デジタル施策の課題と、オプトアウト率低下のためのカギ

メルマガやアプリ通知の配信停止経験に関する質問では、全体の42.0%の人が、よく購入するブランド・サイトについて「配信停止したことがある」と回答しています。一方、購入頻度にかかわらず好きなブランドについて「配信停止したことがある」と答えた人の割合は、21.4%まで下がりました。

また、メルマガやLINEによる案内を見る・見ないの判断についての質問では、全体の46.8%の人が「件名や本文タイトルを見て判断する」と答えています。つまり、半数近くの人が本文を読むことなく、タイトルなどの非常に限定的な情報だけで閲覧するかどうかを判断していることが分かります。

購入頻度が高い顧客であっても、LINEやメルマガといったデジタル媒体は煩わしさから配信停止を選択したり、件名だけを見て内容を読まなかったりするケースが少なくありません。そのため、顧客とのコミュニケーション方法をデジタル媒体のみにしてしまうと、効果的に情報を届けられない可能性があります。顧客の関心を継続させるには、デジタル媒体に加えて同梱チラシなどの紙媒体も併用するのが望ましいといえます。

一方で、好きなブランドについては、購入頻度にかかわらず配信停止までは行わない人が多いという点は重要です。顧客と継続的にコミュニケーションを取り、企業側が発信する情報をより深くまで届けるには、企業・ブランドのファン化、ロイヤル顧客化などの施策が大きな意味を持ちます。

SNSなどのデジタル施策については、以下の記事でも詳しく解説しています。
EC・通販に効果的な売上アップの施策9選|成功のポイント・事例

まとめ

本調査により、同梱チラシやカタログなどの販促物は消費者の信頼を得やすく、購買行動にもつながることが分かりました。デジタル媒体は最新情報を届けられますが、情報量が多く煩わしさを感じる人もいます。パーソナライズされた情報を紙媒体で提供することで、販促効果をさらに高めることが期待できます。

なお、本記事で紹介したデータは、調査結果の一部のみとなっています。調査レポートの完全版をご覧になりたい方は、以下よりダウンロードしてください。