富士フイルムビジネスイノベーション

NTTドコモビジネスと公共領域のAI活用をテーマに「REiLI Business Hub」で共創型ワークショップを開催

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価値創造拠点「REiLI Business Hub」で、共創型ワークショップを実施しました。

富士フイルムビジネスイノベーションと富士フイルムビジネスイノベーションジャパンとNTTドコモビジネスは、2026年5月29日に、公共領域におけるAI活用をテーマに富士フイルムビジネスイノベーション横浜みなとみらい事業所内にある価値創造拠点「REiLI Business Hub」で、共創型ワークショップを実施しました。富士フイルムビジネスイノベーションとNTTドコモビジネスは、2025年10月に連携し、NTT版LLM「tsuzumi 2」を活用した新たな生成AIソリューションの提供に向けた検討を開始していました。

(ニュースリリース:更なる進化を遂げたNTT版LLM tsuzumi 2の提供開始~日本の企業DXを支える高性能・高セキュア・低コストな純国産LLM~ | ニュースリリース | NTT

生成AIへの注目が集まる一方で、実業務への適用には現場業務への理解や、非構造化データをAIが扱える形へ変換する技術、実装を見据えた設計が求められます。本記事では、ワークショップ当日の様子とともに、企業間共創の意義や、「REiLI Business Hub」が果たす役割について紹介します。

公共領域におけるAI活用の可能性を探る

公共領域では、紙帳票、FAX、PDF、図面など、さまざまな形式の情報が日々扱われています。さらに、制度や業務フローも複雑であり、単純な生成AI活用だけでは実業務への適用が難しいケースも少なくありません。

こうした現場課題を踏まえ、本ワークショップでは、NTTドコモビジネスが提供する大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi2」と、富士フイルムビジネスイノベーションの「認識・構造化」AI技術を掛け合わせ、公共業務における現場課題とAI技術を結び付け、実業務への適用を見据えた解決策を具体化・実装していくためのユースケースを共創することを目的として実施しました。

モニターを前に解説する男性

ワークショップ冒頭には、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 公共支社 公共営業部 公共S&SG グループ長の中間が、同社がこれまで取り組んできた公共市場でのDX支援について紹介しました。デジタル社会の実現に向けた電子申請システムの構築をはじめ、文書管理ソフトウェア「DocuWorks」を活用した審査・文書作成支援やデータ活用基盤の構築など、中央省庁から地方自治体まで幅広い導入実績を説明。さらに、「DocuWorks」は全国140を超える行政機関で活用されており、公共業務で培った知見を生かしながら、AI時代を見据えた公共DXへの取り組みを進めていることが紹介されました。

Docu Worksとは

続いて、CTO戦略室の森より、富士フイルムビジネスイノベーションが持つ「認識・構造化」AI技術について紹介しました。

モニター資料の説明する女性

紙文書やPDF、図面などの非構造化データを、AIが理解・活用できる構造化データへ変換する技術を中心に、個人情報の自動マスキングや図面のテキスト情報の構造化、図面の形状類似検索などの技術を紹介。企業や組織内に蓄積された多様なドキュメントをAIエージェントが活用できる状態にすることで、業務活用を支える仕組みを説明しました。

AI活用のStepとAIエージェント例

続いて、NTTドコモビジネスの西川氏より、大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi 2」の特徴や、公共領域におけるAI活用の現状について紹介しました。

モニターと解説する女性

あわせて、民間企業では広く利用されているクラウドサービスやAIサービスも、セキュリティ要件や制度上の制約から、国や中央省庁、自治体では十分に活用できていない現状を説明。公共業務の特性を整理しながら、AI活用に向けたユースケースの検討を行いました。

その後は、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの参加者からも質問や意見が交わされるなど、両社の知見を持ち寄った活発な議論が展開されました。公共業務への深い理解と、富士フイルムビジネスイノベーションの「認識・構造化」AI技術、NTTドコモビジネスのLLM「tsuzumi 2」を組み合わせることで、公共領域における実践的なAI活用の可能性を具体化していくことを確認しました。

営業・SE・AIエンジニアが一体となり、ユースケースを検討

意見交換する参加者

ワークショップには、営業、SE、AIエンジニアなど両社のさまざまな職種のメンバーが参加しました。

両社混合のグループワークでは、政府が公表するガイドラインや自治体・官公庁の業務資料などを参照しながら、公共業務を細かく棚卸しし、AIを適用できるポイントを洗い出しました。現場を知る営業、システムに精通したSE、AIエンジニアがそれぞれの知見を持ち寄り、実際の公共業務で想定される課題と、その解決に向けた具体的な手段を結び付けながら、ユースケースシナリオを検討しました。

モニターを指しながら説明する男性
お菓子を食べる参加者

休憩時間には、お菓子やドリンクを囲みながら、参加者同士がリラックスした雰囲気で意見を交わす場面も。終始、企業の垣根を越えた活発なコミュニケーションが行われました。

Kiroを活用しプロトタイプを制作

デモ作成 KIROを使ってデモを作りましょう!

今回のワークショップでは、ユースケースの検討に加え、AWSが開発した仕様駆動型のAI統合開発環境(Agentic IDE)「Kiro」を活用し、その場でプロトタイプの制作まで実施しました(※)。
各グループでは、営業、SEが公共業務の課題やユースケースを整理し、AIエンジニアがその内容をもとにKiroへ指示を入力。事前に構築した富士フイルムビジネスイノベーションの「認識・構造化」AI技術およびNTT版LLM「tsuzumi 2」と連携した環境を活用しながら、短時間でUIや処理フローを具備したプロトタイプを作成し、AI活用のアイデアを具体的な形へと具現化しました。

従来、PoCやプロトタイプ制作には一定の時間と工数が必要でしたが、生成AIやAIエージェントを活用することで、アイデアから試作までを短期間で進められることを体感する機会となりました。

モニターを指しながら説明する男性
みんなの前でプレゼンする男性

各グループが異なる公共業務をテーマに検討したことで、多様なAIユースケースやアプローチが共有され、参加者同士が互いの知見を深める機会となりました

※ 富士フイルムビジネスイノベーションと、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社は、AI開発プラットフォームの構築などにおける連携に向けた協議を開始する覚書を締結しています。(2025年5月15日 AIサービスの開発・提供加速に向け、AI開発プラットフォームの構築 | 富士フイルムビジネスイノベーション)

「REiLI Business Hub」が実現する共創

CROSS CREATION HUB

今回のワークショップの舞台となった「REiLI Business Hub」は、技術開発、商品企画、実装を担う人材が集い、アイデア創出から検証、実装までを一体で進める価値創造拠点です(※)。

営業、SE、AIエンジニアに加え、NTTドコモビジネス、富士フイルムビジネスイノベーション、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンのメンバーが一つのテーブルを囲み、それぞれの知見を持ち寄って議論し、その場でプロトタイプまで形にしていった今回のワークショップでは、職種や企業の垣根を越えた共創が自然に生まれていました。

異なる専門性が近い距離で交わることで、現場で本当に活用できるAIユースケースへと磨き上げられていく一連のプロセスは、「REiLI Business Hub」が目指す価値創造そのものです。

※ 2026年5月20日 ニュースリリース:AIをはじめとするデジタル技術を起点とした 価値創造拠点「REiLI Business Hub」を横浜みなとみらいに開設 | 富士フイルムビジネスイノベーション

参加者コメント

江戸 麻人さん

NTTドコモビジネス BS本部 ソリューションサービス部 AX Design Office 江戸 麻人

普段は、生成AIやAIエージェントを活用したソリューションの開発に携わっています。今回のワークショップでは、富士フイルムビジネスイノベーションの営業やSE、AIエンジニアの皆さんと議論することで、生成AIの活用だけでなく、ビジネスへの適用方法やターゲット設定といった課題は両社に共通していることを改めて実感しました。また、Kiroを活用し、短時間でアイデアからプロトタイプまで形にしていくAI駆動開発のスピード感にも大きな可能性を感じました。今後も両社の技術や知見を掛け合わせながら、公共領域における実践的なAI活用を検討していきたいと思います。

千葉 祥子さん

富士フイルムビジネスイノベーション ビジネスソリューション事業本部 コアテクノロジーラボ 千葉 祥子

普段は、生成AIを活用した業務支援アプリやAIエージェントの開発を担当しています。業務上接点の少ない営業、SE、AIエンジニアが同じ目線で課題を議論できたことが新鮮でした。技術ありきではなく、社会課題や現場の困りごとを起点にAI活用を考えることで、課題の本質を共有しながら議論を深められたと感じます。今回の経験を通じて、AI技術を開発する立場として、社会課題への理解を深め続けることの重要性を改めて実感しました。

石井 達也さん

富士フイルムビジネスイノベーションジャパン システムエンジニアリング統括部 業務ソリューション第一技術部 石井 達也

普段は、中央省庁や地方自治体のお客さま向けに、業務システムの提案や構築、プロジェクトマネジメントを担当しています。今回のワークショップでは、公共分野のお客さまが抱える課題や現場の情報を共有し、ユースケースの検討に取り組みました。AIエンジニアと企画段階から議論する機会は普段あまりなく、わずかな時間でアイデアからプロトタイプまで形にしていく開発プロセスはとても新鮮でした。自組織でも、このようなワークショップを取り入れてみたいと感じています。

AIの社会実装に向け、共創をさらに加速

今回のユースケース検討では、営業、SE、AIエンジニアが企業や職種の垣根を越えて議論し、課題整理からプロトタイプ制作までを短時間で実践しました。この取り組みを通して、生成AIを実業務へ適用するには、現場理解、データ構造化、業務フロー設計などを一体で考えることの重要性を改めて実感しました。

富士フイルムビジネスイノベーションは、今後も多様なパートナーとの共創を通じて、お客さまのAI活用と社会実装を加速していきます。