2026.01.20
バックアップデータの取り方を紹介|データを取るタイミングや役立つストレージも解説
バックアップデータの取り方によって、データ取得にかかる時間やサーバーへの負担が大きく変動します。通常業務に支障が出ないよう、バックアップデータの取り方やタイミングには注意を払わなければなりません。
本記事では、バックアップデータの取り方や注意点、保存先のストレージなどを紹介します。バックアップデータ取得時の工数増大やトラブルの発生にお悩みの方は、最後までご覧ください。
バックアップとは
バックアップとはパソコンやサーバー、システムなどに蓄積したデータのコピーを取り、別の場所に保存しておくことです。事前にバックアップを行うデータの対象やスケジュール、保存先などを決めておき、ルールの内容に沿って作業を進めます。
パソコンやサーバーなどの電子機器は、故障や不具合の発生リスクを常に抱えています。故障や不具合が生じると、データが破壊・消失する可能性があり、バックアップを取っていないと元の状態に復元ができません。
これまで蓄積してきたデータやノウハウを失わないために、バックアップデータの取得が定期的に必要です。
バックアップデータを取る重要性
サーバーやデバイス内のデータは、サイバー攻撃や自然災害、システム障害など、さまざまな要因によって破損・消失する可能性を抱えています。
仮にバックアップデータを取っていなかった場合、過去の案件情報や財務情報、メールのやり取りなど、企業経営に必要なデータをすべて失うおそれがあります。これまで蓄積してきたノウハウやナレッジを失うことにもなるため、早期の事業再開は困難です。
バックアップデータの定期的な取得は、事業を安定して継続させるために必要です。
バックアップデータを取るタイミング
バックアップデータは定期的な取得に加え、以下のタイミングで取得する場合もあります。
- セキュリティーパッチを適用したとき
- OSをバージョンアップしたとき
- 新たなアプリケーションをインストールしたとき
- Windows Updateを実施したとき
上記のように、システム構成の変更やアップデートなど、データ消失のリスクがある際は、必ずバックアップデータの取得が必要です。
バックアップデータの取り方は3種類
バックアップデータの取り方は以下の3種類です。
- フルバックアップ
- 差分バックアップ
- 増分バックアップ
状況に応じて使い分けることが重要です。
フルバックアップ
フルバックアップとは、バックアップ対象のデータやファイルをすべてコピーし、別の箇所に保存する方法です。以前取得した内容も含め、バックアップ対象全体のデータをコピーします。
フルバックアップはデータの完全性が高く、復元時にはバックアップ前と同じ状態に戻せます。一方、対象データの量が多い場合は、バックアップの実行に多くの時間とストレージ容量が必要です。
また、サーバーにも多大な負担がかかり、通常業務に支障が及ぶおそれもあります。時間とリソース消費が多いため、フルバックアップは実施頻度を低くし、差分または増分バックアップの頻度を増やすのが無難な方法といえます。
差分バックアップ
差分バックアップとは前回フルバックアップを実行した後、新たに変更・追加されたすべてのデータを毎回保存する方法です。前回取得したフルバックアップデータと合わせれば、完全にデータを復元できます。
ただし、最後のフルバックアップから時間が経過すると、バックアップが必要なデータが多く、時間がかかります。データ取得にかかる時間やサーバーへの負担、ストレージ容量を削減するには、差分バックアップの定期的な実施が必要です。
また、差分バックアップの回数が多くなると、保存先のストレージ容量を圧迫するため、保存先でデータを定期的に整理する手間も増えます。
増分バックアップ
増分バックアップとは、前回のバックアップから変更・追加されたデータのみを保存する方法です。取得するデータ量が少ないため、フルバックアップと比べてバックアップにかかる時間やサーバーへの負担を大幅に削減できます。
ただし、増分バックアップの頻度が増えるほど、データの復元には多くの時間が必要です。また、前回のバックアップから次に行うまで、内容の変更・追加がされたデータが破損していた場合、増分バックアップを行ってもデータは復元できません。
サーバーやNASからバックアップデータを取るときの注意点
サーバーやNASからバックアップデータを取得する際は、以下の3点を意識する必要があります。
- 使用頻度の高い時間帯は避ける
- 複数の場所にバックアップデータを保存する
- データ取得時と運用時のルールは定期的に見直しを行う
内容を一つひとつ見ていきます。
使用頻度の高い時間帯は避ける
サーバーやNASのバックアップは業務時間外や休日など、デバイスやシステムの使用頻度が低い時間帯に実行しましょう。バックアップ対象のデータが多いほど、サーバーやNAS、デバイスなどへかかる負担が大きくなるためです。
仮に業務時間中にバックアップを実行すると、サーバーやパソコンのパフォーマンスが低下し、通常業務に支障が及ぶおそれがあります。
バックアップの効率化とスムーズな業務遂行を実現するため、業務時間外にバックアップデータを取得するのが賢明な判断といえます。
複数の場所にバックアップデータを保存する
サイバー攻撃や自然災害などが原因でのデータ破損を防ぐため、バックアップデータは複数のストレージに保存が必要です。バックアップデータを1つしか取っていないと、サイバー攻撃や自然災害を受けた際、データを復元できません。
バックアップデータを複数の箇所に保存する際は、「3-2-1ルール」を導入するのがおすすめです。3-2-1ルールの考えは以下のように定義されています。
- 元々のデータとバックアップデータを合わせて3つ以上をもっておく
- 2種類の異なるストレージメディアに保存する
- バックアップデータの1つは遠隔地に保存する
3-2-1ルールにもとづきバックアップデータを取得すると、想定外のアクシデントでデータを失うリスクを抑えられる確率が高まります。
データ取得時と運用時のルールは定期的に見直しを行う
バックアップの効率化とデータ消失のリスク軽減に向け、バックアップデータの取得・運用ルールは定期的に見直しが必要です。最初に決めたルールが、必ずしも自社の業務体制に合っているとは限りません。
また、バックアップデータの取得と運用を繰り返す中で、新たに課題が生まれる可能性も考えられます。以下の点を確認し、現行ルールの見直しが必要かを見極めましょう。
- バックアップデータはスムーズに取得できているか
- データ取得にかかる時間は想定している範囲内か
- 取得の際に消失や破損されているデータはないか
- バックアップを行う頻度は十分か
- 取得したバックアップデータは問題なく復元できるか
- 現行のバックアップルールは周知されているか
上記の点を意識しながらルールを定期的に見直しを行うと、担当者にとってやりやすい方法でバックアップデータを取得できる確率が高まります。
バックアップデータを取る際に役立つストレージ
バックアップデータの保存先には、以下3つのストレージが候補にあげられます。
- HDD・SSD
- NAS
- クラウドストレージ
複数のストレージを使ってバックアップデータを運用すると、データ消失のリスクを抑えられます。
HDD・SSD
HDDやSSDは低コストで販売されており、ともに導入ハードルが低い点が特徴です。HDDとは画像や動画などを保存できるディスク型のストレージです。
バックアップデータを取得する際は、USBケーブルをPCに接続するタイプの「外付けHDD」を利用します。外付けHDDを利用するメリットは1TBや2TBなど、大容量タイプの商品が販売されている点です。
大容量の外付けHDDを導入すれば、フルバックアップの際も安心してデータを保存できます。ただし、熱や衝撃には弱いため、持ち運びの際は細心の注意を払わなければなりません。
一方、SSDはフラッシュメモリと呼ばれる半導体で、データの読み書きや保存を行うストレージです。HDDと異なり、金属製のディスクやヘッドなどの部品は使用していません。SSDは衝撃による故障のリスクが低く、データの読み込みも速い点が特徴です。
大容量ストレージを安く入手したい企業はHDD、耐久性やデータ処理に優れた保存先をお探しの企業はSSDが適しているといえます。
NAS
NASは、LANに接続して使用するタイプのHDDです。外付けHDDと異なり、接続ケーブルをつなぐ必要はなく、設置場所の選択肢が広がります。複数人が同じストレージ内にアクセスできるため、バックアップデータの取得を効率的に進められます。
また、複数のHDDにデータを分散保存する機能も搭載しており、データ消失のリスクを抑えられる点も魅力です。ただし、ネットワーク経由でストレージに接続するため、セキュリティー対策の強化が求められます。
NASは複数人で作業を進める機会が多い企業、セキュリティー対策を日頃から強化している企業におすすめです。
クラウドストレージ
クラウドストレージは機能性やコストパフォーマンスに優れており、バックアップデータの保存先として有力な選択肢といえます。
クラウドストレージとは、インターネット経由でデータを保存できるクラウドサービスです。初期費用や月額料金を支払う代わりに、サーバーの調達やメンテナンス、アップデートを自社で対応する必要はありません。
ストレージ容量の拡張が必要な場合も、追加料金の支払いや料金プランを変更するだけで簡単に拡張できます。
また、クラウドストレージには自動バックアップ機能が搭載されているサービスもあり、仮にサイバー攻撃やシステム障害が発生しても、データが消失するリスクを抑えられます。
注意点としては、クラウドストレージを利用し続ける限り、一定の月額料金を支払わなければなりません。クラウドストレージはシステム担当者の負担を減らしたい企業、拡張性に優れたストレージを探している企業に適した選択肢です。
まとめ
バックアップデータの取り方には、フルバックアップや差分バックアップ、増分バックアップの3種類があげられます。データ取得にかかる時間やサーバーへの負担などが異なるため、違いを事前に理解しておくことが重要です。
また、バックアップデータを取得する際は通常業務へ支障が出ないよう、データ取得の時間帯に注意が必要です。ただし、バックアップデータの取得に精通した人材が社内に不在のケースも考えられます。
自社だけで対応が難しい場合は、セキュリティ―パートナーへ相談するのがおすすめです。豊富な知識や経験を兼ね備えた人材が多数在籍しており、スムーズなバックアップデータの取得が期待できます。
富士フイルムビジネスイノベーションでは、独自のバックアップサービスを提供しています。バックアップデータの取得に関してお困りのことがございましたら、ぜひご相談ください。
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