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猫の健康についてのコラム

猫の目の病気

1.角結膜炎

ネコヘルペスウィルスの感染によって引き起こされる角膜炎や結膜炎です。通称、“猫風邪”とも言われ、鼻水やくしゃみなどの風邪症状を伴うこともあります。

2.虹彩メラノーシス

虹彩の色が変化し、茶色や黒い斑点が出てくる状態です。

同じ猫の右目と左目(左目の虹彩が茶色に変化している)

虹彩メラノーシス

右目

虹彩メラノーシス

左目

  • 以前と目の色が違っている
  • 虹彩の色や斑点の色が濃くなってきた
  • 左右で目の色が違う

などがお家で気がつきやすいサインです。痛みや炎症を伴わないので、猫が不快そうな症状を出すことはありません。
この虹彩メラノーシスには注意点が一つあります。見た目がよく似た病気に虹彩メラノーマ(虹彩悪性黒色腫)という病気があり、その名の通り悪性腫瘍なので命を脅かす病気です。
しかし、見た目では良性のメラノーシスなのか、悪性のメラノーマなのか診断することは不可能です。そのため、眼科診療が可能な病院での定期的な検診が非常に重要です。悪性が疑われる場合には早期対応が必要になることもあります。

3.網膜剥離

光をキャッチし、視覚情報を脳に伝えるための組織である網膜が剥がれてしまう病気です。網膜が剥がれてしまうと視覚を失ってしまいます。

原因としては、

  • 慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症による高血圧
  • ぶどう膜炎(目の中の炎症)

などが挙げられますが、猫では目だけに原因があることは少なく、多くは全身疾患の影響で発症します。

症状としては、

  • 物にぶつかるようになる
  • 高いところに登れなくなる
  • 明るいところでも瞳孔が大きく開いたままになる

などが挙げられます。

突然見えなくなったと感じる飼い主さまが多いのですが、網膜剥離の兆候はずっと以前から現れていることも少なくありません。そのため、中年齢以降(7〜8歳以降)は、定期的な検診や眼底検査を行うことが大切です。網膜剥離の兆候を早期に発見し治療を行うことで、視力の維持だけではなく猫の健康も守ることができます。

参考文献
Veterinary Ophthalmology, 6th ed.
Clinical atlas of canine and feline ophthalmology, 2015

最後に、今回ご紹介したように猫の目の病気は全身の状態を表すことが多くあります。特に中年齢以降(7~8歳以降)では注意が必要です。些細なことでも、いつもの様子と違うことがあれば早めに眼科診療ができる動物病院にご相談していただきたいと思います。

TOMOどうぶつ病院代々木上原 院長
酒井 和紀 先生