日本獣医師会 会長・アジア獣医師会連合 会長・次期世界獣医師会 会長 藏内勇夫氏、
富士フイルムVETシステムズ(株) 社長 藤原清隆、専務 牧野純一
藏内氏 「ワンヘルス」は、人、動物、そして環境の健康をひとつのものとして捉え、その理念のもとで行動することで、さまざまな課題の解決に取り組もうとする考え方です。
たとえば、地球温暖化や生物多様性の変化、新規感染症発生の背景にある地球環境の「健康悪化」の問題や薬剤耐性菌の問題など「ワンヘルス」の考え方による取り組みが必要な分野は多く、しかもその多くで獣医師は主導的な役割を担うことが求められています。この期待に応え、地球の未来に対して、専門家としての獣医師が果たすべき責任は重いと考えています。
私は日本獣医師会の会長に就任した2013年から「ワンヘルス」の推進に取り組んでいますが、さまざまなイベントなどを通じて「ワンヘルス」の理念を広げていくことで、より健康的で持続的な世界を後世に残していきたいと考えています。

藤原 獣医療人の医療者連携、さらにはそのネットワークを世界へと広げていくことで、社会課題の解決に取り組んでいくという先生の構想には、当社も大変共感するところです。
国内の獣医師の先生方に加え、世界の獣医師、大学などの研究機関、海外企業などと幅広く連携することによって社会貢献を拡大していきたいと常に考えています。
藏内氏 人の医療と動物の医療双方に貢献している富士フイルムグループで「ワンヘルス」の理念に基づく取り組みが発展していくことにも期待しています。
藤原 ありがとうございます。私たちは今後も、受託検査や医療機器・システムの提供とサポートを通じて、世界の獣医療発展に貢献していく所存です。また、そうした取り組みを通じて「ワンヘルス」の理念実現に貢献するとともに、富士フイルムグループパーパスである「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」を実現してまいります。
本記事は2024年10月時点の内容です。