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導入事例

大熊 相子 技師 : 名古屋大学医学部附属病院 医療技術部 臨床検査部門 生理検査室

現場のニーズに応える“専門仕様”医療情報システムの使いやすさと柔軟性が生理検査の未来を支える

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このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

総合生理検査システム「NEXUS」の導入がもたらす「効率化」「電子カルテによるペーパーレス化」「詳細情報の共有」この三位一体の現場改善は、病院とメーカー双方の密なコミュニケーションから生まれる。
世界水準の医療を提供する中核病院・名古屋大学医学部附属病院は、医療現場のニーズに応える最先端の医療情報システムと共に、安心・安全の“さらなる向こう側”へと進んでいく。

高まり続ける生理検査ニーズに対応する新たな医療情報システムの導入

貴院が新たな生理検査システムを導入する意義とは。

当院は、日本初の医療開発やスマートホスピタル構想の実現に向けた医療機器のIoT化の推進など、様々な医療技術の発展に注力しています。また、東海エリアの医療を担う中核病院として世界水準の医療提供にも努めています。そのため受け入れる患者数も膨大で、生理検査は心電図が年間およそ3万件。ホルター心電図に限っても2,500件ほど実施しています。肺機能検査は8,500件、心エコー検査9,000件、脳波検査も約1,800件にのぼり、加えてこの数字は年々増加傾向にありました。多くの生理検査を実施しているからこそ、検査の精度や質を保つことを前提とした“検査の効率化”は必要不可欠でした。

「NEXUS」の導入経緯は。

以前に使用していたシステムは、放射線用のシステムを生理検査仕様にカスタマイズして運用していました。そのため生理検査の業務において、思うような進行ができない点が課題でした。
新たなシステムの導入にあたり、検討委員会で複数候補を精査するなかで、生理検査に特化したシステムである「NEXUS」を推す意見が挙がりました。そこで富士フイルムにデモンストレーションを実施していただき、システムの各種機能や操作性を確認しました。参加した医師・検査技師からは「使いやすい」「直感的に操作できる」と高評価。その後、「NEXUS」の導入が決まり、基幹システムと各検査室をつなぐ院内システムを構築しました。

生理検査の“今”に寄り添う直感的な操作性と多彩な機能が高度かつ効率的な検査を後押し

実際に「NEXUS」を運用してみての使用感は。

直感的な操作性に加え、心エコーレポートのSR連携や検査結果受信による会計の自動実施といったカスタマイズ機能も、業務の効率化に寄与しています。
また、メーカーを問わず生理検査機器やワークステーションに接続できるフレキシブルな特性は、他社製品が併存する当院において、大きな問題が起こることのないスムーズな稼働につながっています。
新型コロナウイルス感染症対策として今まで以上の院内消毒の徹底など、スタッフに求められる業務が増える現状において、検査効率を向上させる「NEXUS」はとてもありがたい存在です。

効率化以外で業務改善が図れた点は。

大熊技師 近年当院が取り組むべき課題と位置付けていた「ペーパーレス」も着実に進んでいます。
システム導入前は前日にプリントアウトした予約の一覧表に、手書きで「患者の来院時間」や「検査時の注意事項」など様々な申し送り事項を記入していました。そうした細かな情報もすべて「NEXUS」上に入力して管理することができるようになったことで、一覧表を用意する前日作業が省略されただけでなく、情報の記載洩れなども防ぐことができるようになりました。特に「患者コメント」に次回検査時の申し送り事項が入力できるため、いつ・誰が対応しても同じクオリティの検査ができることは非常に大きなメリットだと実感しています。さらに、当院が独自に設けたチェックフローを運用することで、患者誤認をゼロにすることができました。「NEXUS」は、情報共有ツールとしての強みも持っていると言えます。

スタッフ同士の情報共有にも有用か。

申し送りとしての機能だけでなく、検査に関わるあらゆる人たちと情報共有が図れることは、日々多くの検査を行う現場において有用だと感じています。
「NEXUS」では「患者名」「検査項目」「検査室」「検査者」と検査開始からの経過時間を外部から確認が可能です。それにより、医師や検査技師はリアルタイムで各検査の所要時間や終了時間の推測ができるようになりました。また、検査を待つご家族からの「検査にあとどれだけ時間がかかるのか」といった質問にもすぐに回答することができます。こうした患者側の心情に寄り添う機能も、患者のご家族の心の負担を軽くできることにつながる大きな進歩だと感じています。

「NEXUS」の創る未来が生理検査の信頼性を高める

「NEXUS」を導入する際に留意すべき点は。

「『NEXUS』を軸に据えた新たなシステムは、医療施設と富士フイルムが一緒になり築き上げるもの」と念頭に置くことがすべてではないでしょうか。医療施設はもちろん、検査部門によって価値観は異なります。だからこそ、お互いの考えや目指すべき理想像を一致させるためにも、コミュニケーションを密にとることがとても大切になると思います。
ISO 15189※を取得している当院では、新規システム導入の際にはメーカー側にすべてを一任することをせず、検討段階から気になる点はつぶさに質問することに注力しました。その問いや不安な点に、親身に向き合ってくれたのが富士フイルム。地道なコミュニケーションの積み重ねから私たちは「地域の中核病院である当院が求める要素を正確に理解してくれている」と感じ、「何があっても対応し続けてくれるだろう」と信頼を置くことができました。

「NEXUS」に今後期待することは。

現状のシステム構成では中間サーバとして「心電図」と「脳波」の波形ファイリングサーバが存在します。このサーバの数を減らすことができれば、通信の不具合が起こるリスクを低減できる可能性があります。
また、「NEXUS」が他の診療科や部門と連携し病院全体を包括するシステムとなり、多彩なデータを自動で管理できるようになることにも期待したいです。患者の診察券にICチップを搭載し、検査室に入った患者の検査項目が自動で表示されるようになれば、今まで以上の「質と効率を兼備する医療サービス」を提供できると信じています。

  • * ISO 15189:臨床検査室における品質マネジメントシステムに関する国際規格

システム構成図

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