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日本
ひろむら内科クリニック 院長 広村 宗範 氏と「富士ドライケムNX700」​

導入事例ひろむら内科クリニック

開業当初から生化学検査の院内検査を実施する構想を
富士フイルムが装置導入・システム連携で実現

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

2024年4月、東京稲城市に開業したひろむら内科クリニックは、院長・広村宗範氏の専門領域である糖尿病や内分泌疾患などの予防・診断・治療を、臨床検査技師を軸にした医療体制で行っている。
少数精鋭で地域医療に貢献する同クリニックに、院内検査を導入した背景、臨床検査技師を採用した目的、生化学検査装置として「富士ドライケムNX700」を選定した理由をうかがった。

POINT
  1. 生化学検査の院内検査を開業準備時点で検討し、検査体制の構築を富士フィルムが支援
  2. 「富士ドライケムNX700」を糖尿病の合併症の評価や内分泌疾患治療の副作用確認に活用
  3. 多岐にわたる医療機器装置を運用するために臨床検査技師を採用

ひろむら内科クリニック(右から)
広村 宗範 院長
菅野 祥加 臨床検査技師

患者の軽微な変化を確認するために生化学検査の院内検査体制を構築
院内検査を導入した目的は。

広村氏 開業場所の東京都稲城市には糖尿病内科の診療施設が不足しており、私が今まで培ってきた糖尿病内科・内分泌内科などの専門性を活かして地域医療に貢献するためには院内検査が必須でした。糖尿病合併症や内分泌疾患などを適切に予防・治療する観点では、患者様の検査データの軽微な変化を見逃さないことが重要になります。そこで開業するにあたり、血算検査・ヘモグロビンA1c検査甲状腺をはじめとした免疫検査・生化学検査を院内で実施することを決めました。
 院内検査を実施する上での課題は、迅速に検査結果を得られる体制でした。クリニックに求められる柔軟かつ小回りが利く診療を行うには、必要に応じて検査結果を採血当日に取得できなければなりません。そのために行ったのが臨床検査技師である菅野の採用です。多くの検査装置を円滑に運用するため、大学病院での経験を持っていた菅野を検査の要とする体制を構築しました。

ひろむら内科クリニック
住 所 東京都稲城市矢野口955-5
設立年 2024(令和6)年

臨床化学分析装置「富士ドライケムNX700」を導入した経緯は。

広村氏 クリニックにも設置できる生化学検査装置を探していたところ、富士フイルムから「富士ドライケムNX700」を紹介いただきました。同装置は測定時間の速さが特長で、最大5検体まで同時に測定できます。他社の検査装置と比較して、測定速度や同時測定検体数などにおいて同装置が優れており、当クリニックが求める院内検査の水準を満たしてくれると判断しました。当クリニックでは、X線骨密度測定装置「ALPHYS LF」、デジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Smart」、超音波診断装置「ARIETTA」などの富士フィルム製品を導入する意向でしたので、富士フイルム製の同装置を導入することは、施設全体の装置とシステム連携する上で好都合でした。システム連携は富士フィルムがしっかりとサポートしてくれたことで、問題なく開業の日を迎えることができました。

院内検査で糖尿病の合併症診療や内分泌疾患治療の副作用確認を迅速化
「富士ドライケムNX700」の運用状況は。

広村氏 糖尿病内科では、血糖値・脂質を主項目に、ほかにはナトリウムやカリウム、C-反応性蛋白(CRP)を測定しています。糖尿病の合併症の診療時には腎・肝機能を測定し、内分泌疾患においては甲状腺治療薬のメルカゾール、チウラジールの副作用確認に使用しています。検査数は1日あたり10件程度で、患者様に検査形式を選択いただいています。即日検査を希望した患者様には、血糖値の測定値に基づいた検査結果を採血当日にお伝えしています。通常検査を希望された場合は外注検査で対応しています。

「富士ドライケムNX700」の使用感は。

菅野氏 測定項目数にもよりますが試薬スライドと検体をセットしてから10分ほどで測定結果が出ます。操作方法がシンプルなので、看護師も使用できています。

「富士ドライケムNX700」の検査精度は。

広村氏 医師の所見との間にずれがない上に再現性も高く、大学病院勤務時代に見ていた生化学検査データと比較しても遜色のないデータが得られており、同装置の検査データには大きな信頼を寄せています。

臨床化学分析装置「富士ドライケムNX700」の操作風景

「富士ドライケムNX700」の運用効果は。

広村氏 肝機能、腎機能、炎症反応、電解質と幅広い項目について迅速に結果を確認できることは、急性症状の場合、特に糖尿病患者様の場合は合併症のリスクもありますので、症状がどのくらい悪いのかの判断において有用性を発揮しています。

院内検査を実施するメリットは。

広村氏 内科領域のクリニックにおいては、一般外来の経過観察だけでなく急性疾患の対応や予防の観点からも、院内で生化学検査を実施するメリットは大いにあります。当クリニックで外注検査を依頼する場合、生化学検査は結果が出るのが翌日になります。他施設との差別化を図る上でも、患者様の不安を少しでも早く緩和するための迅速な院内検査体制は不可欠だと思います。

チーム医療の体制強化を図り、患者一人ひとりの暮らしを支えていく
ひろむら内科クリニックの将来展望は。

広村氏 患者様の日常生活を守るクリニックとして、糖尿病や内分泌疾患の予防や進行阻止に貢献していきたいです。そのためには、チーム医療の体制強化が目下の課題であり、医療環境を高めるだけでなく、職種の垣根を越えた意見交換が必要です。院長として風通しの良い職場づくりにも力を入れていきます。

菅野氏 クリニックの良いところは、患者様一人ひとりに親身に向き合い診療できる点だと思っています。少しでも長く患者様の悩みに寄り添う時間をつくれるよう、「富士ドライケムNX700」をはじめとした医療機器装置とスタッフが円滑に機能する院内検査環境を目指していきたいです。

開業を志す医療従事者さまにメッセージを。

広村氏 理想のクリニック像を妥協することなく実現してほしいです。私は地域の健康増進に寄与したいという目標から、広い面積の建物で開業し、初診時に患者様へ検査結果をお伝えできるよう「富士ドライケムNX700」を導入して院内の生化学検査を実現した経緯があります。検査機器装置の初期投資など開業するまでに迷いや不安も出てくるかと思いますが、理想の医療環境を追求することが患者様の健やかな暮らしにつながることをお伝えしたいです。

NX700
販売名

富士ドライケム NX700

承認番号

14BlX10022000125

製造販売業者

富士フイルム株式会社

販売業者

富士フイルムメディカル株式会社

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  • 富士ドライケムNX700のカタログ
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