このコンテンツは医療従事者向けの内容です。
埼玉県北部に位置し、高度・専門病院として先進的医療を提供することで地域医療に貢献している埼玉県立循環器・呼吸器病センター。感染症検査装置「富士ドライケムIMMUNO AG2」と検査データ処理支援シ ステム「MiniNet」の使用感や導入効果などについてお話をうかがった。
埼玉県立循環器・呼吸器病センター
検査技術部
部長 沼野 剛 氏 (中央)
副部長 鈴木 敦 氏 (左)
今井 友美 氏(右)
沼野氏 検査技術部は常勤職員・非常勤職員合わせて41名の部署で、検体検査・細菌検査・生理検査・輸血検査・病理検査を実施しています。その中で、正確かつ迅速な結果報告や、患者さん一人ひとりに寄り添った対応を常に心がけながら検査を行うとともに、業務改善にも前向きに取り組み、院内業務改善報告会において2年連続で病院長賞を受賞しました。
沼野氏 コロナ禍当初は「とにかく早くCOVID-19検査体制を構築しなければならない」という使命感の下、試行錯誤しながら検査体制を整備し、しばらくの間は抗原定量検査と、PCR法、LAMP法を使い分けながら検査を行っていました。
鈴木氏 PCRの装置が病理診断科にしかなく、急遽同科が新型コロナ対応を担い休日出勤も多く大変苦労されていました。一方、LAMP法は一度検査を開始すると終了まで次を始められない難点があり、また抗原定量検査においては前処理が多く、測定時間が60分とかかる上、メンテナンスにも時間がかかるという問題がありました。
沼野氏 感染対策や新たな検査体制にさまざまな不安や懸念を抱えていた中で、AG2の新型コロナウイルス用カートリッジが発売されているという情報を富士フイルムの営業担当の方からいただきました。そこで、鈴木副部長が中心となって、元々インフルエンザウイルス検査のために使用していた6台のAG2を新型コロナウイルス用に切り替えると同時に、十分な検査体制を整備するために追加で4台導入することを感染対策室や臨床検査適正化委員会に提案し、了承を得ました。
鈴木氏 提案においては、使用していた抗原定量検査装置のデメリットを説明した上で、イムノクロマト法でも2次感染のリスクのある感染者スクリーニングにおいては有用であり、AG2のインフルエンザウイルス抗原同時検出キット(COVID-19/Flu)は通常のイムノクロマト法に比べて感度が高いとされていることを説明。また、検体前処理は抽出のみで人的ミスが起こる可能性が低いこと、測定時間は15分、前処理込みでも検体提出20分以内での報告が可能であり救急搬送された患者さんのベッド移動等が迅速に行えること、検体使用量が少ないこと、キャリーオーバーの心配がないこと、メンテナンスがほとんどいらないことなどをメリットとして伝えました。
沼野氏 転院時とクラスター発生時はPCR法を、その他の検査は水際対策としての当日入院予定患者の検査も含めて基本的にAG2で行いました。当センターでは検査データ処理支援システム「MiniNet」を導入しているため、結果は電子カルテに自動送信が可能です。受付後20分ほどで結果を報告しており、陽性の連絡を受けた臨床現場では迅速に隔離等の措置が行われます。また、検査キットはインフルエンザウイルス抗原同時検出キット(COVID-19/Flu)を採用しているので、インフルエンザウイルス検査においても同様の迅速対応体制が整っています。
鈴木氏 新型コロナウイルス感染症の5類移行後は 入院枠が開放されたため、検査数が増加し、月間600件前後で推移しています。もし以前の抗原定量検査装置を使用し続けていたら、この検査数には対応できていなかったと思います。

埼玉県立循環器・呼吸器病センターでの新型コロナウイルス検査の運用
*転院時、クラスター発生時はPCR法にて検査
今井氏 操作パネルの構成が整理されていて、直感的に動かせるところが良いですね。臨床検査技師以外の医療従事者でもすぐに操作できるようになると思います。また、機械による自動判定なので、検査中に他の作業をしていても15分で確実に判定され、判定者の主観による差もなくなるので助かっています。さらに、メンテナンスについて、以前の抗原定量検査装置はメンテナンスなどさまざまな作業が必要で毎日2台に2時間程度を要していました。これに対して、 AG2はプラスとマイナスのチェックカートリッジでの点検だけなので10台でも10分程度で完了し、メンテナンスの手間やストレスが大幅に軽減しました。
沼野氏 以前は、特に入院時の検査の待ち時間が課題でしたが、AG2導入により検査が20分で完了するようになり、患者さんの負担や待ち時間が軽減しました。また、担当医師としては、迅速に結果を確認して次の処置に移行できるようになり、検査室が進捗確認の問い合わせを受けることもなくなりました。
鈴木氏 当センターでは、臨床検査技師1名で当直を行っているため、特に当直者の身体的・精神的負担は軽減したと思います。これまでは抗原定量検査の検査時間を考慮して16時から行っていた引き継ぎを、17時からに変更できたことは当直者からも喜ばれています。
沼野氏 AG2とMiniNetのオンラインシステムでは手入力をしないので結果の誤入力や入力忘れ等のインシデントが発生しておらず非常に助かっています。自動での判定は技師の主観が入らず、普段業務に携わっていない他検査室技師も安心して報告が出来ます。これも医療DXの一つの形だと思います。
鈴木氏 インフルエンザウイルスA型・B型の判別が可能なので、流行の把握に役立つと思います。
沼野氏 現在流行している百日咳や伝染性紅斑等の検出キットがあると利便性がさらに向上すると思います。また、新たな感染症ヘの迅速な検出キット開発でも技術力を存分に発揮していただければと期待しています。
- 販売名
富士ドライケム IMMUNO AG2
- 届出番号
14B1X10022000123
- 製造販売業者
富士フイルム株式会社
- 販売名
富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19/Flu
- 承認番号
30400EZX0010000
- 製造販売業者
株式会社ミズホメディー
- 販売名
富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19/FluAB
- 承認番号
30700EZX00002000
- 製造販売業者
株式会社ミズホメディー
- 製品名
MiniNet-Neo II
富士ドライケム IMMUNO AG2 のカタログ
富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19/FluAB のカタログ
富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19/Flu のカタログ
MiniNet-Neo II のカタログ
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