このコンテンツは医療従事者向けの内容です。
2022年より、一包化監査支援システムPROOFIT 1D(以下、1D)をご利用いただいている24薬局(大阪府大阪市)。2024年からは、国家戦略特区における「調剤業務の一部外部委託」の実証事業として、市内のバード薬局から受託した、薬剤の一包化に関する監査業務にもご活用いただいています。1Dを導入した効果や、今後の医療連携における期待について、24薬局 代表取締役 八木 竜馬さんに伺いました。
持続可能な在宅医療の提供を目指し監査業務の最適化に1Dを活用

24薬局は在宅医療に特化した薬局として、地域の医療機関や他薬局と連携しながら、個人宅や老人ホームの患者さんのために、365日24時間体制で薬に関わるサービスを提供しています。
私自身、薬剤師として15年間、在宅医療に携わってきました。その中で強く感じたのは、在宅医療の現場は、夜間や休日を問わず、オンコール用の携帯電話を手に緊急対応に追われるなど、「1人で頑張る」体制に陥りやすいという現実です。
こうした人に依存する仕組みでは、薬剤師はもちろん、在宅医療の構造そのものが限界を迎えてしまうという危機感を抱き、当薬局の理念に「1人で頑張らない」を掲げました。そして、薬剤師が積極的かつ継続的に、医師や看護師と手を取り合って地域の在宅医療に貢献していくために、業務効率化のためのシステム導入が欠かせないという課題意識を持つ中で、出会ったのが1Dだったのです。
24薬局は在宅医療に特化した薬局として、地域の医療機関や他薬局と連携しながら、個人宅や老人ホームの患者さんのために、365日24時間体制で薬に関わるサービスを提供しています。
私自身、薬剤師として15年間、在宅医療に携わってきました。その中で強く感じたのは、在宅医療の現場は、夜間や休日を問わず、オンコール用の携帯電話を手に緊急対応に追われるなど、「1人で頑張る」体制に陥りやすいという現実です。
こうした人に依存する仕組みでは、薬剤師はもちろん、在宅医療の構造そのものが限界を迎えてしまうという危機感を抱き、当薬局の理念に「1人で頑張らない」を掲げました。そして、薬剤師が積極的かつ継続的に、医師や看護師と手を取り合って地域の在宅医療に貢献していくために、業務効率化のためのシステム導入が欠かせないという課題意識を持つ中で、出会ったのが1Dだったのです。
大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目6-24
24(ニーヨン)薬局
2020年12月開局。四つ橋線北加賀屋駅から徒歩7分。薬剤師数11名。「1人で頑張らない」を理念に、365日24時間体制で効率的な医療サービスを提供。「薬局を支える薬局」の実現に向け、無菌調剤室の貸し出しや希少薬の備蓄などにも取り組む。2024年より、国家戦略特区の実証事業に参画。1Dを活用し、市内の他薬局から受託した薬剤の一包化監査を行っている。
社会保障制度において医療費の増加が課題となる中で、調剤業務の一部外部委託は、効率的な医療サービスの提供に欠かせない仕組みだと捉えています。
実証事業で、バード薬局さんからの一包化監査業務の委託を受けてみようと思ったのは、将来的に調剤業務の外部委託が全国に広がった場合、地域に根差した薬局同士の連携が主流になるはずだと考えたからです。こうした薬局間で薬剤を受け渡すときのプロセスや課題を検証し、効率化の手がかりを得ることが狙いでした。
同事業への参加当初は、「ミスは許されない」との思いから、1Dを活用しながらも何度も手作業で確認をしていました。しかし、監査を重ねる中で1Dの精度を実感し、今では「最新機器に見守られている」という安心感の下、監査に集中できています。
同事業における監査は私1人で担当しており、患者さん1人あたり14~21日分、包数でいうと42~63包前後の処方に対応しています。1日につき、患者さん5~8人分の監査をすると、最大で約500包が対象になります。監査時間は目視と比べておよそ10分の1に短縮され効果を実感しています。また、バード薬局さんには、分包品とともに、1Dに保存される監査結果のデータをお渡ししており、遠隔監査でも安心・安全を担保できています。これから一包化監査業務の外部委託を進める上では、1Dは欠かせないシステムであると確信しています。
監査の効率化と正確性を高め薬剤師に安心感をもたらす
1D導入直後は、「目視のほうが確実では」との薬局内の声もあり、活用が浸透しませんでした。しかし、業務量増加を機に1Dを使って監査を始めたところ、1か月も経たずに作業効率化が進み、今では「1Dを通さない監査は考えられない」と信頼されています。
当薬局では通常業務において、900人超の患者さんに対し、ひと月あたり1,800枚前後の処方箋、1人あたり42〜56日分(合計9万包前後)の一包化薬を監査しています。この膨大な作業の中で、1Dの刻印抽出や強調など、唯一無二の正確性が、薬剤師の業務フローの最適化を促しています。1Dが確認する点と薬剤師が確認すべき点の判断基準も蓄積できており、今後さらに、業務全体の生産性が加速すると見込んでいます。
精神面でも、薬剤師の安心感を高めています。監査時の記録が残るため、患者さんからの問い合わせに対して、確かな根拠を持って対応できます。実際に、「錠剤の数が違うのでは」との連絡を受けたケースでは、画像データの検証から患者さんの勘違いであると判明し、トラブルを防ぐことができました。
当薬局は、「薬局を支える薬局」を目標に、無菌調剤室の貸し出しや希少薬の備蓄などに取り組んでいます。これらは調剤業務の外部委託と親和性が高く、日中に通常業務、夜間や休日に設備開放や受託業務を行うことで、365日24時間体制の拠点としての機能を果たすことができます。
こうした地域医療の充実に向けて、1Dは中核となる存在です。高度な医療や設備が必要な領域でも、1Dを基盤にした支援により、効率的かつ継続的な医療体制の構築が可能になります。今後も1Dと共に、地域医療を支える薬局の使命を全うしていきます。
バード薬局(大阪府大阪市) 鳥居 泰宏さん
実証事業の一環で、個人が経営する薬局間の受委託を行うことになり、24薬局さんに委託しました。契約に際しては、互いの薬局を見学するなどコミュニケーションを重ね、信頼関係を築きました。委託当初は、指示の出し方などを覚えなければならず、実証事業の期間も限定されていたため、外部委託の効果を実感しにくかったのですが、一時的に外部委託を休止し、自社で一包化調剤業務を行ったところ、負荷が大きく改めて外部委託の有効性を感じました。24薬局さんでは、薬剤を一覧表示し、刻印まではっきり見える1Dを使用して監査を行っているので、安心して委託できています。
- 「一包化監査支援システム PROOFIT 1D Ⅱ」のカタログ
- 本記事のPDFデータ













