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待合室の様子

導入事例TOMOどうぶつ病院 代々木上原

動物病院の新規開業事例
自らの経験とつながりを最大限に活かして、こだわりを具現化

~開業コンサルに依頼せず、半年弱という短い準備期間で開業~

2025年2月2日に開業し、オーナーさまとともにそれぞれの動物に寄り添った診療を提供している「TOMOどうぶつ病院 代々木上原」。酒井和紀院長に開業の経緯や機器選定のポイント、内装・レイアウトのこだわりなどについてお話をうかがった。

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    ~開業コンサルに依頼せず、半年弱という短い準備期間で開業~
TOMOどうぶつ病院 代々木上原酒井 和紀 院長

酒井 和紀 院長

施設概要
日々のちょっとした心配事から専門診療まで幅広く対応

TOMOどうぶつ病院 代々木上原 院長
酒井 和紀 先生

私は、一般診療に長年従事するかたわら、どうぶつ眼科専門病院での研修を長らく受けていました。そのため、幅広い診療科に対応できるだけでなく、眼科診療に力を入れています。ありがたいことに、眼科診療では近隣の先生からのご紹介や遠方からわざわざお越しいただくオーナーさまもいらっしゃいます。
オーナーさまのご希望や、ワンちゃん・ネコちゃんの年齢状態に合わせて質の高い診療を柔軟に提供できるよう努めていますので、セカンドオピニオンを希望されてお越しいただく方もすくなくありません。
また、当院だけでの診療に拘ることなく、症例によっては、より適切な獣医療を受けていただけるよう専門病院をご紹介することができるのも、強みの一つだと思っています。

開業背景
将来的な老犬ホームの開設を見据えて開業

私は都内の動物病院での勤務を経て、2019年から製薬会社で犬猫用サプリメントの学術として製品開発などに携わり、同時に動物病院での診療も継続していました。そうした中で、高齢犬の介護にお困りになるオーナーさまが少なくないこと、またニーズがあるにも関わらず高齢犬に特化した医療やケアを提供する施設がほとんどなく、いつか老犬ホームを開設したいという漠然とした思いを持っていました。しかし、いざ老犬ホームを開設するために検討を進めたところ、事業モデルがないため融資が受けにくいなどの問題がわかり、ひとまず検討を中断することにしました。
その後、数年前から眼科診療で訪れていた動物病院で、大学の同期と偶然会う機会がありました。それまでの約20年のキャリアの中で、病院を開業しようと思ったことは一度もなかったのですが、同期との出会いが転機となり、将来的な老犬ホームの開設を見据えた上での開業を決心しました。そして、いわゆる開業コンサルを介さず、資金調達や物件の選定、内装、機器の導入など、たくさんの方の協力を得ながら準備を進めました。

立地・物件選定
愛着のあるエリアで、すぐ駆けつけられる距離の物件を選定

立地については、最初から私自身が愛着を持っている代々木周辺のエリアに絞りました。また、夜間の救急対応や、入院管理の必要性から、自宅からのアクセスの良さも重視しました。
実は、この物件はふらっと立ち寄った不動産屋さんに紹介されたのですが、初めは3階という一般的な動物病院では不利な条件だったためお断りしていました。しかし、出入り口が二つありオーナーさまとスタッフの動線をわけやすいこと、希望の広さを確保できること、4階がペット同伴可能なカフェが入ること、などから最終的に決定しました。

外装・内装レイアウト
細部までこだわり、「動線」と「掃除のしやすさ」を追求

内装は、お世話になっている先生に紹介していただいた業者さんに依頼しました。その業者さんは病院専門ではないので、良い意味で「病院らしさ」がないデザインになり、「病院はこういうもの」という固定観念がなく、柔軟に対応していただけました。

そして、私が内装・レイアウトでこだわったのは、「動線」と「掃除のしやすさ」の2点です。これまでさまざまな病院で勤務した経験から、動線しだいで、日々の診療業務のストレスが全く違ってくることを実感していましたので、最適な動線作りを常に念頭において細部のレイアウトまで検討しました。たとえば、コンセントの数や位置、酸素配管、検査機器の並び順など、すべて実際の診療や処置をシミュレーションして決めました。また、オペ室はテナントの一番奥にして、近くにレントゲン室を配置しています。これは、オペ室の滅菌という観点と、オペ中にレントゲンを撮る際の動線を重視しての配置です。さらに、犬舎は処置室から中の様子がすぐ分かる位置に、猫舎は猫が安心して過ごせるよう、人の動きや物音がダイレクトに影響しない位置に配置し、犬猫それぞれの特性にも配慮しています。

診察室の様子

医療機器選定
富士ドライケムとARIETTAを軸として、富士フイルム製品を中心に選定

動物用臨床化学分析装置
「富士ドライケムNX700V」

機器選定について、私は以前から富士フイルムのドライケムを使用していて、検査スピードや検体量の少なさなどに魅力を感じていたので、ドライケム以外の機器の導入は考えていませんでした。また、超音波画像診断装置については、画質が好きなARIETTAシリーズを導入しようと思っていました。その2つの導入を決めた流れで、富士フイルムの機器・システムを中心に選定を行い、最終的に臨床化学分析装置は「富士ドライケムNX700V」、超音波画像診断装置は「ARIETTA65V」、X線画像診断システムは「FUJIFILM DR CALNEO Flow V」、X線画像処理ユニットは「V Station T」を導入し、現在は富士フイルムの受託検査サービスも利用しています。

なお、機器については中古販売も行われていますが、信頼性の観点から当院ではすべて新品でそろえました。一方で、処置台や犬舎などの物品については新品にこだわらず、中古も含めて導入を進めました。
機器の使用感について、「富士ドライケムNX700V」は、期待通りの性能で、採血量を確保できない場合に10μLあればピペット操作で測定可能なので大変助かります。また、これは余談ですが、個人的にドライケムが検体を希釈したり、点着したり、規則正しく動いている姿を見るのが大好きです。
「ARIETTA65V」は、画質が好きなことに加えて、操作にも慣れているので使いやすいですし、装置自体がコンパクトなところも良いと思っています。

動物用超音波画像診断装置
「ARIETTA 65V」

動物用X線画像診断システム
「FUJIFILM DR CALNEO Flow V」
動物用X線画像処理ユニット 
「V Station T」

「FUJIFILM DR CALNEO Flow V」は、省スペースで撮影の待ち時間も短いので、場所とマンパワーの節約につながっていると実感しています。
「V Station T」は、「ASSISTA+STORAGE」を利用することでレントゲンや超音波などの画像が自動でオンラインストレージにアップロードされます。アップロードされた画像はタイムラグを感じることなくタブレットで閲覧できており、オーナーさまへ画像を見せながら説明ができるため使い勝手が良いと感じています。また、当院では電子カルテを導入せず、タブレットで使用できる多機能なメモアプリでカルテを作成しているのですが、カルテへの画像の貼り付けも簡単にでき大変便利です。
これらの機器の導入について、当院では物件の契約から開院までが約3ヵ月という短期間だったのですが、富士フイルムVETシステムズと医療機器ディーラーによるワンストップの手厚いサポートがあったので、本当に助かりました。

人材募集・教育
人柄が分かっていて、経験豊富な看護師を採用

スタッフについては、初めから経験者のみに絞りたいと考えていました。また、これまでに新規開業した動物病院を多く見てきた中で、スタッフの定着に苦労されているところが多かったので、求人サイトは一切利用せず、これまでの病院業務で知り合った方にお声がけさせていただきました。現在は常勤2名を含む6名が在籍しています。
ありがたいことに皆さん優秀で信頼でき、コミュニケーションも円滑に取れるので、ストレスなく診療が行えています。
加えて、看護師以外のスタッフとして、受付兼清掃をメインで担当してくださる方が1名います。業務を分担することで、日頃行き届かない細かい清掃もお願いできるだけでなく、看護師が本来するべき看護業務に集中できるというメリットがあります。

集患対策
つながりを活かして、さまざまな施策を低コストで実現

最初にWebサイトとInstagram・LINEのアカウントを作成し、チラシの配布や一般的な動物病院検索サイトへの登録、Google広告の出稿も行いました。HP作成や写真撮影は、前職で知り合った方を通じて依頼したり、チラシやGoogle広告動画などはアプリを最大限利用して自分で作成するなど、コストを抑えました。また、費用の割に集客に繋がるのか疑問だったオーナーさま向けの内覧会はあえて行っていません。

院内レイアウト
開業までのスケジュール
開業経験を踏まえて

開業準備には体力がいるので、いつも以上に体調管理が大切になると感じました。また、開業のプロセスでは、さまざまなことを決めていく必要があるので、そうした決断に疲れてしまうこともあると思います。その時に、相談できる人がいるのは大事ですが、最終的に決めるのは自分です。「あの人に言われて決めたから」という後悔の種をなくすためにも、自分で最終決断をしていくことが大事だと思いました。
当院の今後の展望としては、地域の方々から信頼され、ワンちゃん・ネコちゃんが高齢になるまで長く診させてもらえるよう、柔軟かつ質の高い診療を提供し続けるとともに、私自身も研鑽を重ねていきたいと思っています。それと同時に、私の夢である老犬ホームの開設に向けても取り組んでいきたいと考えています。

開業に向けて、まずはご相談ください

TOMOどうぶつ病院 代々木上原さまの開業は、富士フイルムVETシステムズがお手伝いさせていただきました。
当社は、動物病院の開業や効率化に必要なさまざまな医療機器をワンストップでサポートします。
動物病院の開業をご検討の方は、動物病院向けの診断機器・各種検査の総合メーカーである当社だからこそできることがございますので、お気軽にお声がけください。

待合室の様子
TOMOどうぶつ病院 代々木上原(東京都渋谷区)導入機器・システム
  • V Station T / V Station T モバイルクライアント
  • FUJIFILM DR CALNEO Flow V
  • 富士ドライケム NX700V
  • ARIETTA 65V