富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、化粧品に関する研究開発において、2025年度日本油化学会「オレオマテリアル賞」を受賞したことをお知らせします。今回の受賞は、化粧品の研究開発における「ナノ化ワセリンの有用性研究と製品応用」に関する取り組みが高く評価されたものです。
公益社団法人日本油化学会は、油脂や脂質、界面活性剤などに関する科学と技術の進歩を図り、産業の発展や生活と健康の向上に寄与することを目的とした日本国内有数の学術団体です。「オレオマテリアル賞」は、同学会の中で唯一「ものづくり」を扱う「オレオマテリアル」部会が主催する賞であり、新材料創製に関する技術開発・研究開発や環境問題等において、優れた業績をあげた研究者を表彰するものです。
富士フイルム バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 研究マネージャーの本間 俊之は、保湿剤として広く用いられてきたワセリンの浸透性と持続性の課題を克服するため、ワセリンを約80ナノメートルに微細化し、安定化したナノ化処方を実現。その結果、従来比約20倍以上の浸透性と長時間の保水効果を実証しました。また、この研究成果を基に製品化を達成し、さらに医療や産業用途への展開も期待されることから、本賞にふさわしいと評価されました。
本間は9月3〜5日に開催された日本油化学会第63回年会で受賞講演を行い表彰されました。また、今後同学会が発行するオレオサイエンス誌に総説論文を執筆する予定です。

本間俊之のコメント
このたび、ナノ化ワセリンに関する研究成果が高く評価されたことを大変うれしく思います。今後も、ナノ化技術を活用して化粧品分野、さらには医療や産業分野においても、新たな価値創出につながる研究を推進してまいります。
株式会社 富士フイルム ヘルスケア ラボラトリー
化粧品事業部 マーケティング統括部
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