このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO: 後藤 禎一)の子会社で、バイオ医薬品の開発・製造受託会社(CDMO*1)であるFUJIFILM Biotechnologies(フジフイルム バイオテクノロジーズ)は、このたび、グローバルに展開する免疫領域に特化したバイオ医薬品企業であるargenx(アルジェ二クス)と、抗体医薬品の製造に関する新たな契約を締結しました。
本契約に基づき、FUJIFILM Biotechnologiesは、既存の製造契約に加え、米国新拠点(ノースカロライナ州ホーリースプリングス市)の2028年より稼働開始予定の設備を用いて、アルジェ二クスの「エフガルチギモド(Efgartigimod)」*2の原薬製造を受託します。
英国・米国・デンマークに拠点を持つFUJIFILM Biotechnologiesは、迅速な技術移転を可能とする、モジュール化された施設と標準化されたプロセスを展開するアプローチ(kojoX™(コ―ジョーエックス))を採用し、グローバルにCDMO事業を推進しています。既存の製造契約を米国へ拡大することにより、アルジェニクスは、kojoXのネットワークによる利点を享受することになります。
ラース・ピーターセンのコメント
今回のアルジェ二クスとの契約は、当社のモジュール型の製造ネットワークであるkojoXを活用する初の事例です。米国拠点へ製造契約を拡大することで、アルジェ二クスのエフガルチギモドのグローバル供給ニーズに応え、この治療薬を必要とする患者さんへの供給を支援できることを嬉しく思います。
フィリップ・ボルジオンズのコメント
米国ノースカロライナ拠点を持つFUJIFILM Biotechnologiesとのパートナーシップの拡大は、当社の米国における基盤を強化し、グローバルな供給体制をより強固なものにします。kojoXのコンセプトにより、欧米における一貫した製造能力を確保でき、米国でアメリカの患者さん向けに医薬品を製造するとともに、グローバルな展開も可能になります。FUJIFILM Biotechnologiesとの連携を通じて、kojoXの可能性を最大限に引き出せることを大変楽しみにしています。
FUJIFILM Biotechnologiesは現在、米国ノースカロライナにおいて、デンマーク拠点と共通の設計・設備、品質管理、ITシステムを用いて、20,000リットルの動物細胞培養タンク16基を有する新拠点の建設を進めています。第一次投資の8基は今年、第二次投資の8基は2028年に稼働予定です。
- *1 Contract Development & Manufacturing Organizationの略。生産プロセス開発や安定性試験、治験薬の開発・製造、市販薬の製造まで幅広いサービスを製薬企業などに提供する。
- *2 エフガルチギモドは、全身型重症筋無力症などの治療薬として、世界各国で承認されています。
FUJIFILM Biotechnologiesは、抗体医薬品や遺伝子組換えタンパク医薬品、遺伝子治療薬、細胞治療薬、ワクチンなどあらゆる種類のバイオ医薬品の開発・製造受託を行っています。30年以上にわたる実績・経験を持ち、業界をリードする独自の高生産性技術を活用した細胞株開発からプロセス開発、治験薬製造、商業生産まで包括的な受託サービスを提供しています。英国・米国・デンマークに拠点を有しkojoXによるグローバルネットワークの構築を進めています。モジュール化された施設と標準化されたプロセスは、技術移転を迅速化し、顧客のサプライチェーンにおける柔軟かつ機敏な対応を支えます。また、抗体医薬品の旺盛な製造委託ニーズを受け、原薬製造設備の大幅増強を進めています。今年稼働する米国ノースカロライナ新拠点に加え、デンマーク拠点の増設を含めて今後大型の2万リットルの動物細胞培養タンクが2028年までに36基となる予定で、これら拠点は米国・欧州それぞれにおいて最大級の規模を誇るCDMO拠点となります(2025年9月17日現在、当社調べ)。また、グループ会社の富士フイルム富山化学でも富山県に新たなバイオCDMO拠点を建設中で、2027年に稼働させる計画です。
富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
富士フイルム株式会社
バイオCDMO事業部
- * 記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。













