このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、がん検診を中心とした健診センター「NURA(ニューラ)」を南アフリカ共和国(以下、南アフリカ)のケープタウンに開設することを決定しました。新拠点は、「NURA」のアフリカ地域での初めての拠点です。当社のサポートのもと、南アフリカで健康・美容のための医療センターやクリニックを経営するなどヘルスケア分野で事業を広く展開する「The InUversal Group(インニューバーサルグループ)」が運営し、がん検診をはじめ生活習慣病検査サービスを提供します。
さらに、当社は、アラブ首長国連邦のドバイ、ジュメイラにおいて、当社直営の「NURA」拠点の建設を進めています。両拠点のオープンは、2025年度内を予定しています。
中東・アフリカ地域では、がんや虚血性心疾患などの非感染性疾患による死亡者数が年々増加傾向にあります*1。特にアフリカでは、2019年から2048年までに非感染性疾患による死亡者数が3倍以上増加すると予想されています*2。これらの病気は、早期に発見し、治療や保健指導などの対策を行うことにより死亡率や重症化リスクを抑制できますが、中東・アフリカ地域では、健診を受ける文化が定着していないだけでなく、深刻な医療従事者不足が続いており、早期発見が難しい現状があります。WHOによると、2030年までに世界全体で不足すると考えられる医療従事者数のうち、約70%が中東・アフリカ地域に集中すると予測されています*1。
今回、当社は、南アフリカとアラブ首長国連邦のドバイに「NURA」を開設することを決定しました。南部アフリカ地域の政治、経済の中心である南アフリカと、中東・アフリカ地域の経済、物流の中心であるドバイで高品質な健診サービスを提供する環境を構築することで、両地域の医療の質向上に貢献していきます。

「NURA」南アフリカ拠点のエントランス イメージ図
(南アフリカ、ケープタウンの複合施設「V&Aウォーターフロント」内)

「NURA」ドバイ拠点の外観とエントランス イメージ図
(アラブ首長国連邦ドバイ、ジュメイラ)
当社は、2021年にインドのベンガルールに健診センター「NURA」を開設し、新興国での健診サービス事業を開始しました。以降、「NURA」や、「NURA」のノウハウを取り入れた健診センターは、インドのほか、モンゴル、ベトナム、アラブ首長国連邦にも広がっています。健診センターでは、当社が持つCT・マンモグラフィなどの医療機器や医師の診断を支援するAI技術を活用して、すべての検査と医師による健診結果のフィードバックが、約120分という短時間で完了する点や、フィードバックの際に、医師から健診結果に関する説明を診断画像を見ながら分かりやすく受けられる点などが、利用者から好評を得ています。
今後も当社は、富士フイルムの医療機器や医師の診断を支援するAI技術、健診センター「NURA」の運営を通じて培ってきたノウハウを活用した健診センターの拠点拡充を推進し、より多くの方々が高品質な健診サービスを受けられる環境を構築することで、世界の医療の発展と人々の健康の維持増進に貢献していきます。
- *1 WHOの健康報告書 “World health statistics 2025”より。2030年までに世界全体で約1,110万人の医療従事者が不足すると予測されており、そのうち約70%が中東・アフリカ地域に集中する。
- *2 WHOのWebサイト“World Health Statistics 2023: A visual summary”より。
富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
富士フイルム株式会社
メディカルシステム事業部
- * 記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。













