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2026年5月15日

サラシノールによる糖の分解・吸収抑制と腸内環境への作用メカニズムを解明

―イソマルトオリゴ糖を消化分解から守り、ビフィズス菌の増殖を促進することも確認―

富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、機能性表示食品「メタバリア」「メタバリアプレミアムEX」に配合しているサラシア由来成分「サラシノール」について、その体内での作用メカニズムを、国立大学法人神戸大学および昭和産業株式会社と共同で解明しました。

今回の共同研究により、「サラシノール」が、従来知られていた二糖の分解を抑制するだけでなく、三糖以上の多様な糖の分解を抑制し、それらの糖が大腸へ届くことで、腸内環境を整える機能に寄与する仕組みの一端を明らかにしました。

さらに、「サラシノール」が、特定保健用食品の関与成分の一つであるイソマルトオリゴ糖の分解を抑制することで、大腸に届くイソマルトオリゴ糖の量を増やす可能性も確認しました。

これらの成果は、2026年5月15日より開催される「第80回日本栄養・食糧学会大会」にて三者で発表予定です。当社は、本研究成果を生かし、今後も「メタバリア」をはじめとしたサプリメント・機能性食品の開発を一層強化してまいります。

研究背景

富士フイルムは、写真分野で培った高度な分析・評価技術をヘルスケア分野に応用し、機能性食品素材の研究と製品開発に取り組んでいます。なかでも、食事からの糖の吸収を抑える作用に加え、腸内環境への作用が期待される素材として、サラシア由来成分「サラシノール」に注目し、約20年にわたり継続的な研究開発を行っています。

米飯に含まれるデンプンなどの炭水化物は、体内で酵素により多糖へと分解された後、小腸において多糖から単糖に分解され、吸収されます。「サラシノール」は、小腸で消化酵素の働きを阻害することで、糖の分解・吸収を抑える働きをもつことが知られています。また、「サラシノール」を摂取することでビフィズス菌などの有用菌が顕著に増加することも報告されています。一方で、「サラシノールによりどの種類の多糖の分解が抑制されているのか」「それらの多糖が大腸へ届いた後、腸内細菌にどのような影響を与えているのか」といった体内での作用メカニズムは解明されていませんでした。

そこで当社は、「サラシノール」摂取後の腸内での糖の分解・吸収の動きをより精密にとらえることを目的に、神戸大学および昭和産業株式会社と共同で、炭水化物の小腸までの「消化」と、大腸での「発酵」の過程を再現できる評価モデル「炭水化物消化発酵モデル」(以下、消化発酵モデル)を新たに構築しました。消化発酵モデルを用いて、炭水化物に「サラシノール」を加えた場合と加えない場合に小腸で分解されずに残る糖の種類や割合を比較し、それらの糖が大腸へ移行した後の腸内環境への影響について解析しました。

また、今回の共同研究では、大腸に届いて有用菌のエサとなり、ビフィズス菌を増殖させることで腸内環境を整える素材として知られているイソマルトオリゴ糖に着目。「サラシノール」の糖の分解抑制作用が消化過程でのイソマルトオリゴ糖の分解に与える影響を検証しました。

今回の研究成果の詳細
1. 「サラシノール」が二糖に加え三糖以上の多様な糖の分解を抑制している可能性があることを確認

消化発酵モデルを用いて炭水化物(米飯)の消化の過程を再現し、「サラシノール」存在下における炭水化物の分解挙動を詳細に解析しました。その結果、「サラシノール」添加有りの消化発酵モデルでは、時間が経過した後も添加無しのモデルと比べて、二糖、三糖以上の糖がより多く分解されずに残っていることを確認しました。これにより、「サラシノール」は従来知られていた二糖の分解を抑制するだけでなく、三糖以上のより分子量の大きな糖の分解も抑制している可能性があることを明らかにしました(以下、【グラフ1】参照)。

さらに、「サラシノール」によって分解されずに大腸まで届いた二糖や、三糖以上の多様な糖が、幅広い腸内有用菌のエサとなり、各種有用菌の増殖を促す可能性を見出しました。本成果により、「サラシノール」が多様な糖の分解を抑制し、それらの糖をより多く大腸へ届けることで腸内環境を整える作用に寄与している可能性を見出しました。

【グラフ1】 本モデルによる米飯の消化再現結果
グラフ1 本モデルによる米飯の消化再現結果

「サラシノール」を添加したモデルでは、二糖や、三糖以上の糖がより多く分解されずに残っていることから、「サラシノール」が二糖だけでなく三糖以上の多様な糖の分解も抑制している可能性があることを確認。

2. 「サラシノール」がイソマルトオリゴ糖の分解を抑制し、ビフィズス菌の増殖を促進することを確認

消化発酵モデルを用いてイソマルトオリゴ糖の消化の過程を再現し、「サラシノール」と組み合わせた場合の体内での分解挙動を検証しました。その結果、「サラシノール」添加有りの消化発酵モデルでは、添加無しのモデルと比べて、イソマルトオリゴ糖が分解されずにより多く残っていることを確認しました。これにより、「サラシノール」を併用することで、イソマルトオリゴ糖の小腸での分解が抑制され、大腸へ届く量が増加する可能性が示されました(以下、【グラフ2】参照)。

さらに、消化発酵モデルでイソマルトオリゴ糖の大腸での発酵の過程を再現し、「サラシノール」がビフィズス菌の数に与える影響を検証しました。その結果、「サラシノール」を添加したモデルでは、より多くのビフィズス菌が存在しており、イソマルトオリゴ糖をエサとするビフィズス菌の増殖がより強く促進されることを確認しました(以下、【グラフ3】参照)。これらの結果は、「サラシノール」がイソマルトオリゴ糖の作用を高めることで、➀摂取時の負担を減らす、②これまで確認されていない新規の作用を引き出す、などの可能性を示しており、今後、機能性食品開発への応用が期待できます。

【グラフ2】
本モデルによるイソマルトオリゴ糖の消化再現結果
グラフ2 本モデルによるイソマルトオリゴ糖の消化再現結果

「サラシノール」を添加したモデルでは、二糖以上の糖がより多く分解されずに残っていることから、「サラシノール」がイソマルトオリゴ糖の消化分解を抑制し、大腸へ届く量を増加させる可能性を確認。

【グラフ3】
本モデルによるイソマルトオリゴ糖の消化再現結果(Bifidobacterium属細菌数)
グラフ3 本モデルによるイソマルトオリゴ糖の消化再現結果(Bifidobacterium属細菌数)

「サラシノール」を添加したモデルでは、より多くのビフィズス菌が存在しており、イソマルトオリゴ糖を餌とするビフィズス菌の増殖もより強く促進されることを確認。

「炭水化物消化発酵モデル」について

今回、当社は、国立大学法人神戸大学および昭和産業株式会社と共同で、炭水化物の小腸までの「消化」と、大腸での「発酵」の過程を再現できる評価モデル「炭水化物消化発酵モデル」(消化発酵モデル)を新たに構築しました。

炭水化物は、消化・吸収される糖と、吸収されずに腸内細菌のエサとなる糖が混在しているため、生体内での挙動を正確に把握することは難しいとされてきましたが、消化発酵モデルを活用することで、「どの糖が、どの程度大腸へ届き、どのような腸内細菌の増殖に寄与するのか」を高精度に予測・評価することが可能となります。

今回構築した消化発酵モデルは、機能性食品にとどまらず、食品素材や医薬品など、幅広い製品の研究開発への応用が期待されます。

今後の展開

富士フイルムは、企業や大学との共同研究を通じて得られた知見を積極的に取り込み、オープンイノベーションを推進しながら、サラシアをはじめとする機能性素材の研究をさらに加速していきます。

今回の成果を「メタバリア」シリーズを含むサプリメント・機能性食品の開発に順次応用し、人々の健康維持・増進に貢献してまいります。

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