富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、最先端の光学技術・画像処理技術・AIによってトンネル点検業務の効率化を実現する「トンネル点検DXソリューション」をバージョンアップし、鉄道トンネルの点検に対応したソリューションとして提供開始しました。
「トンネル点検DXソリューション」は、当社のデジタルカメラを組み込んだ撮像システムで撮影したトンネル内部の画像を自動合成し、高精細な画像展開図を作成。AIが画像展開図からひび割れなどの損傷を自動抽出することで、効率的なトンネル点検業務を支援するソリューションです。2023年の提供開始以降、水力発電所などの水路トンネルの点検に利用されてきました。

当社のデジタルカメラを搭載した撮像機によってトンネル内部の画像を撮影

撮影画像を自動合成して画像展開図を作成
AIがひび割れなどの損傷を自動検出

点検データはクラウド上に保管されます
近年、トンネルの老朽化が社会課題となる中、国内の鉄道や道路、水力発電所などに1万5千本以上設置されているトンネルにおいて、人手による点検や修繕計画作成が行われています。鉄道トンネルは国内に合計約4,000km存在する重要インフラであり、2年に1回の定期点検の実施や点検結果の適切な記録・管理が義務付けられています。一方で、トンネル内に立ち入って点検できる時間帯が限られるほか、特に地下鉄のトンネルは路線や区間ごとに形状や大きさが異なることから、撮影・点検の難易度が高いという課題があります。
地下鉄トンネルでは形状や大きさの変化が多く、撮影設定を都度変更する必要がある
そこで当社は、トンネルの形状や大きさに合わせて簡単に撮影設定を変更できるよう「トンネル点検DXソリューション」の撮影アプリを強化し、鉄道トンネルの点検に適したソリューションとして、バージョンアップしました。また、AIで自動検出する損傷の項目について、従来はひび割れを対象としていましたが、鉄道トンネルの健全度評価において重要な項目である漏水、遊離石灰、鉄筋露出、剥離、さび汁も対象としました。さらに、画像展開図を確認するための専用ビューアに、点検結果を詳細に登録する機能や、検出された損傷を点検者の知見をもとに編集できる機能を新たに搭載することで、点検業務全体の効率化を実現します。
本ソリューションを活用することで、夜間の限られた時間であってもトンネル内部をスムーズに撮影することができます。これにより、従来は夜間に目視で行われていたひび割れなどの点検を、高精細な画像展開図と専用ビューアを使って昼間に行えるようになり、トンネル点検業務の負担軽減に繋がります。
当社は、2026年5月27日~29日にインテックス大阪で開催される「第2回 鉄道技術展・大阪2026」に本ソリューションを出展予定です。当社は今後も「現場の負担を減らし、判断の質を高め、インフラを長く安全に使う」ための価値提供を通じて、社会インフラ分野のDXを推進していきます。
1. 複雑な形状のトンネルでも、簡単かつ精確な撮影を実現
特に地下鉄トンネルは、路線や区間ごとにトンネルの形状や大きさが異なるため、従来は撮影時に細かな設定変更を都度行う必要がありました。
今回のバージョンアップでは、形状が変化する箇所において、タブレットからワンタップで必要な設定を選び、形状に適した設定へ自動で切り替えられるようになりました。これにより、撮影業務の負担を軽減するとともに、安定した高精細画像の取得を実現します。

タブレットアプリからカンタンに撮影設定

複雑な形状でも専用のアプリからワンタップで撮影設定を反映可能
従来検出の対象としていたひび割れに加えて新たに、漏水、遊離石灰、鉄筋露出、剥離、さび汁といった、トンネルの健全度評価において重要な項目も自動で検出可能。これにより、点検業務の効率化と、点検品質のさらなる向上に貢献します。
画像展開図を確認するための専用ビューアを大幅に機能強化し、新たに点検結果を管理・活用できる多彩な機能を搭載しました。AIが自動検出した損傷について、点検の運用ルールや点検者の知見をもとに編集・追加・削除することが可能となり、最適な管理が行えます。さらに、画像展開図上の任意の位置に点検結果などに関するメモを記入できるほか、画像ファイルの添付にも対応しました。
また、新たに「ToDo管理機能」を搭載。現場で特に確認が必要な箇所を登録することで、トンネル内でのスムーズな点検作業をサポートします。さらに、構造物ごとに画像展開図を管理できる「構造物管理機能」を搭載し、例えば路線やトンネル別に点検データを経年で蓄積できるようになりました。これにより、長距離のトンネルでも必要な点検画像へのスムーズなアクセスを可能にすることで、継続的な維持管理を支援します。
点検結果に関するメモの記入と画像ファイルの添付が可能
「トンネル点検DXソリューション」は、1,800社以上の導入実績を持つ社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」や、最先端の光学技術・画像処理技術を活用し、トンネル点検業務の効率化を実現するソリューションです。2023年の提供開始以降、電力会社を中心に多くのお客さまに利用いただいています。撮影から高精細な画像展開図の作成、損傷の抽出、点検結果の管理までを支援し、人手による業務の効率化と、インフラ維持管理の高度化に貢献します。今後は、経時変化をより直感的に比較できる機能の強化も予定しており、「事後保全」から「予防保全」への移行を支えるソリューションを継続的に提供していきます。
富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
富士フイルムイメージングシステムズ株式会社
E-mail:dgi-dx-ffis@fujifilm.com
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