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オーストラリアの再生医療ベンチャーCynata社とiPS細胞を用いた再生医療製品の製造受託で基本合意

ニュースリリース

2021年9月30日

このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。

富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、このたび、オーストラリアの再生医療ベンチャーCynata Therapeutics Limited(以下Cynata社)と、iPS細胞を用いた再生医療製品の製造受託で基本合意に達しましたので、お知らせします。本合意に基づき、当社は、Cynata社が保有する、iPS細胞由来の再生医療製品のパイプラインを対象に、治験薬製造および商業生産を受託する予定です。

当社は、中期経営計画「VISION2023」の下、重点事業分野の1つであるヘルスケアの成長戦略を進めています。再生医療領域では、iPS細胞の開発・製造・販売のリーディングカンパニーである当社米国子会社FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(以下、FCDI)にて、iPS細胞を安全かつ効率的に作製する技術や、高品質な治療用iPS細胞を製造する、cGMP※1対応の生産体制を確立。これらを生かしてパートナーと最適な協業体制を構築し、細胞治療薬を対象に効率的な研究開発および受託ビジネスを推進しています。

Cynata社は、iPS細胞由来の間葉系幹細胞※2を用いた再生医療製品の実用化を目指すベンチャー企業です。Cynata社は、これまでに、FCDIが供給したiPS細胞を用いて、骨髄移植後に発症する合併症「移植片対宿主病(GvHD※3)」を対象とする「CYP-001」や、変形性膝関節症の治療を目的とした「CYP-004」などの再生医療製品の開発に取り組んできました。当社は、iPS細胞による細胞治療分野で先行するCynata社の成長性に注目し、2017年に同社に出資。さらに、2019年には「CYP-001」の開発・製造・販売権を取得しました。

今回、当社は、Cynata社との間で、両社の強み・リソースを最大限に活用できる協業の枠組みを構築し、iPS細胞を用いた再生医療の産業化を推進していきます。本枠組みでは、当社は、「CYP-001」の開発・製造・販売権をCynata社に返還するとともに、今後同社が開発を進める「CYP-001」を含めた、iPS細胞由来の再生医療製品のパイプラインを対象に、治験薬製造および商業生産をFCDIにて受託する予定です。

当社は、FCDIに加え、細胞培養に必要な培地の開発・製造・販売を担う富士フイルム和光純薬やFUJIFILM Irvine Scientific, Inc.などのグループ会社のリソースを結集して、ライフサイエンス事業の拡大を図るとともに、細胞治療薬をはじめとする再生医療の産業化に貢献していきます。

  • ※1 current Good Manufacturing Practiceの略。米国FDA(食品医薬品局)が定めた医薬品および医薬部外品の最新の製造管理および品質管理規則。
  • ※2 生体内に存在し、一定の分化能・増殖能を持つ幹細胞。
  • ※3 Graft versus Host Diseaseの略。ドナー(臓器提供者)の臓器が、免疫応答によってレシピエント(臓器受給者)の臓器を攻撃することにより引き起こされる症状の総称。

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