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日本
ニュースリリース

2023年9月7日

シネマライクな映像表現と放送用レンズの操作性を両立した「Duvoシリーズ」に待望のポータブルレンズをラインアップ

放送用ズームレンズ「FUJINON HZK24-300mm」(愛称「Duvo Portable※1」)新開発

富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、シネマライクな映像表現と放送用レンズの操作性を両立した放送用ズームレンズ「Duvoシリーズ」の第二弾として、ポータブルタイプの「FUJINON HZK24-300mm」(愛称「Duvo Portable」)を開発しました。
「FUJINON HZK24-300mm」は、2つの大型センサー※2に対応するデュアルフォーマット方式を採用したレンズです。浅い被写界深度によるボケ味を生かしたシネマライクな映像表現を実現します。小型・軽量なポータブルタイプで、スポーツ中継やライブ・コンサート中継などで高い機動性を発揮します。なお、「FUJINON HZK24-300mm」の発売は2024年春を予定しています。

「FUJINON HZK24-300mm」(愛称「Duvo Portable」)

「FUJINON HZK24-300mm」(愛称「Duvo Portable」)

現在、放送業界では、ボケ味やハイダイナミックレンジを生かした没入感のある映像を表現するために、シネマ業界で採用されている大型センサーを搭載したカメラによる撮影が増えています。現在、撮影に使用されるレンズには、大型センサー対応のシネマカメラ用レンズが主流ですが、こうしたレンズは映画やCMなどの撮影用途に最適化されているため、放送用レンズと比べてズーム倍率が限られています。また、フォーカス操作専門の人員も必要であるなど、放送業界での撮影と異なるオペレーションが生じます。
当社は、2つの大型センサーに対応するデュアルフォーマット方式を採用し、シネマライクな映像表現と放送用レンズの操作性を両立した放送用ズームレンズ「Duvoシリーズ」を開発。同シリーズの第一弾として、箱型タイプの「FUJINON HZK25-1000mm」(愛称「Duvo Box※1」)を本年3月に発売しました。

今回開発した「FUJINON HZK24-300mm」は、「Duvoシリーズ」で初となるポータブルタイプの放送用ズームレンズです。「FUJINON HZK24-300mm」は、撮影現場で頻繫に使用される焦点距離24-300mmをカバーする12.5倍ズームと全長270.5mm・重さ2.95kgの小型・軽量を両立。スポーツ中継やライブ・コンサート中継など現場で高い機動性を発揮します。また、ズームデマンドやフォーカスデマンドの利用や豊富なアクセサリー※3への対応により、放送用レンズと同じ撮影スタイルで操作することが可能です。
「FUJINON HZK24-300mm」は、肩担ぎはもちろん、ステディカム※4を利用した手持ち撮影やクレーンを使用したハイアングルの撮影を行うことができます。

当社は、2023年9月15日~9月18日に、アムステルダムで開催される国際放送機器展「IBC2023」にて「FUJINON HZK24-300mm」と、すでに開発ロードマップで示している、焦点距離14-100mm・軽量が特長の広角ズームレンズ「HZK Wide」を参考出展する予定です。

今後も、当社は、長年培ってきた高度な光学技術を生かして、高性能な放送用レンズやシネマカメラ用レンズ、アクセサリーを開発・提供し、多様化する映像制作現場のニーズに応えていきます。

  • ※1 一部の国・地域では使用しないことがあります。
  • ※2 スーパー35mmセンサーと35mmフルサイズ相当のセンサー。
  • ※3 ポータブルタイプのFUJINON放送用レンズ専用のアクセサリーに限る。
  • ※4 手持ち撮影時に生じるブレを抑え、安定した映像を撮影するための機材。

1. 開発品名

放送用ズームレンズ「FUJINON HZK24-300mm」(愛称「Duvo Portable」)

2. 主な特長

(1) 小型・軽量ながら焦点距離24-300mmをカバーする12.5倍ズームを実現
  • 焦点距離24-300mmをカバーする12.5倍ズームと全長270.5mm・重さ2.95kgの小型・軽量を両立しています。スポーツ中継やライブ・コンサート中継などで高い機動性を発揮します。
  • レンズに内蔵されているエクスパンダー※5を使用することで、焦点距離を望遠側に1.5倍伸ばした36mm~450mmにシフトさせることが可能。遠く離れた場所からでも被写体を意図どおりの大きさでとらえることができます。
  • ※5 イメージサークル(レンズを通った光が結像する円形の範囲)の拡張と焦点距離の望遠側への伸長が可能。
(2) 2つの大型センサーに対応したデュアルフォーマット方式を採用
  • 通常はスーパー35mmセンサーに対応。内蔵のエクスパンダーを使用すると、イメージサークルの大きさを1.5倍拡大できるため、スーパー35mmセンサーよりもさらに大きい35mmフルサイズ相当のセンサーを搭載したカメラにも使用可能※6
  • 35mmフルサイズ相当のセンサーを搭載したカメラとの組み合わせでは、優れた光学性能を最大限引き出しながら、スーパー35mmセンサーと同等の画角での撮影を可能とします。
  • ※6 スーパー35mmセンサーを搭載したカメラとの組み合わせでは、ズーム全域で28.5mmのイメージサークルを、35mmフルサイズ相当のセンサーを搭載したカメラとの組み合わせでは、ズーム全域で41.3mmのイメージサークルをカバーすることが可能。
(3) 美しいボケ味を生かしたシネマライクな映像表現が可能
  • 高精度に研磨された大口径非球面レンズ・スーパーEDレンズの採用により、各種収差を徹底的に抑制。4Kを超える光学性能を発揮します。さらに、ゴーストやフレア、色にじみを抑えることで、高精細かつ自然な描写を実現します。
  • 大型センサーに対応する高倍率レンズながら、広角側でT2.9の明るさを実現。屋内コンサートなど低照度環境下での撮影が可能です。
  • アウトフォーカス部をいくつかのレイヤーに分けてボケの質感を検証し、ピント面から背景にかけて自然に溶けていくボケ味を実現。被写体を際立たせたシネマライクな映像表現が可能です。
(4) 各種アクセサリーを用いた操作に対応
  • ポータブルタイプの放送用ズームレンズと同じドライブユニットを搭載。ズームデマンドやフォーカスデマンドを用いた、放送用レンズと同じ撮影スタイルで操作ができます。
  • 複数台のカメラで同時に撮影を行うマルチカメラオペレーションにも対応。効率的な映像制作をサポートします。
  • 映画・CMなどの制作現場で使用されるワイヤレスレンズコントローラーに接続することで、フォーカス/アイリス/ズームの遠隔操作が可能。シネマ業界で主流の撮影スタイルである、フォーカス操作専任者によるピント合わせにも対応します。
  • フォーカスリングのギアピッチ※7は0.8M(モジュール)を採用。フォローフォーカスや外付けモーターなど、映像制作における標準的な周辺アクセサリーの使用が可能です。
  • ※7 歯車の歯と歯の間の距離。
(5) 快適な撮影・編集をサポートする機能を搭載
  • フォーカス時に生じるブリージング(画角変動)を自動的に補正する「Breathing Compensation Technology」を搭載。撮影中の被写体サイズが変わらないため、自然な映像を実現します。
  • カメラやロボティックのコントロールパネルを通じてリモートでフランジバック※8を調整する「Remote Back Focus(RBF)」を搭載。スタジオや中継車などの大きなモニターを見ながら精度の高いバックフォーカス調整を実現します。
  • カールツァイス社が/i® Technology※9に準拠して開発した「ZEISS eXtended Data(ツァイス・エクステンデッド・データ)」に対応。撮影時のレンズメタデータを外部出力できるため、撮影後の編集作業を効率化します。
  • ※8 レンズの取付基準面からセンサーまでの距離。
  • ※9 /iはCooke Optics Limitedの商標、または登録商標です。

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富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ

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