世界初、接着機能を持つ「圧着トナー」新発売

プロダクションカラープリンター「Revoria Press™ PC1120」に特殊トナーとして搭載し、用紙への印字と糊付けをワンパスで完結

2023年4月25日

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役社長・CEO: 浜 直樹)は、ハイエンドプロ市場向けプロダクションカラープリンター「Revoria PressTM PC1120」用の特殊トナーとして、世界初※1の接着機能を持つ「圧着トナー」を、国内で5月16日から発売します。デジタル印刷の小ロット生産や可変(バリアブル)印刷といった特性を生かしながら、販促目的で使用される圧着はがきなどの制作工程を効率化することができます。

「圧着トナー」は、当社独自のトナー製法技術であるEA製法※2により、内部に自社開発の圧力応答性樹脂を微細に分散させた無色透明のトナーです。高い圧力を加えたときにのみ樹脂が軟化し、用紙と用紙を接着する機能を発揮します。

「Revoria PressTM PC1120」はシアン・マゼンダ・イエロー・ブラック(CMYK)トナーに加えて最大2種類の特殊トナーを搭載できるプロダクションプリンターです。「圧着トナー」を搭載した「Revoria PressTM PC1120」でプリントした用紙の印字面同士を重ねて、圧着機※3で高い圧力と熱を加えることで、圧力応答性樹脂が反応してトナーが糊のような機能を発揮し、用紙同士を接着することができます。CMYKトナーによる画像や文字の印刷と、「圧着トナー」による接着材塗布がワンパスで完結し、従来は印刷後に別工程で行っていた糊付け工程の削減が可能です。印刷データ上で接着箇所を自在に指定できるほか、用紙同士の接着力の強弱をトナーの量や圧力の強さにより調整することもできます。

DMとして活用される圧着はがきのイメージ

「圧着トナー」は圧着はがきのような用紙同士を接着する印刷物を小ロット生産・可変印刷する用途に適しています。通常のはがきと同じ郵送料で2倍以上の情報を掲載できる圧着はがきは、企業が販促のために顧客へ送付するダイレクトメール(DM)として広く活用されています。デジタル印刷の特性と「圧着トナー」の機能を組み合わせて用いることで、受け取る人の嗜好や興味に合わせた内容の圧着はがきやA4サイズの圧着DMなどを、短納期で必要な分だけ効率的に制作できるようになります。これにより、DMの活用機会を広げ、企業と顧客の効果的なコミュニケーションを実現します。

また当社は、後加工機メーカーと協業し、印刷から圧着までに必要な後加工の機器をインラインで接続する自動化ラインのシステム開発をお客様とともに進めていきます。印刷後の断裁や折り、圧着にいたるまでの多岐に渡る工程を人手を介さず自動化することで、印刷生産プロセス全体の効率化を目指します。

富士フイルムビジネスイノベーションは、印刷業務の効率化と印刷会社のお客様への提供価値拡大を実現する商品の提供を通じて、印刷ビジネスの拡大に貢献します。

標準価格

商品名 標準価格(税別) 備考
圧着トナーイネーブリングキット※4 132,800円 取付費、搬入料金が別途必要です
トナーカートリッジ(圧着) 71,000円  
  • ※1 当社調べ。接着機能を持つ実用化されたトナーおよびその技術は世界初。(2023年4月25日時点)
  • ※2 Emulsion Aggregation(乳化凝集)製法。
  • ※3 後加工機メーカーが提供する汎用の圧着機。ご利用にあたっては事前の検証が必要です。
  • ※4 Revoria PressTM PC1120で圧着トナーを使用開始する際に必要となる消耗品など。初回用のトナーカートリッジ(圧着)を含む。

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