オフィスで稼働している複合機において、動作中に不快な異音が発生し、カストマーエンジニア(CE)の訪問による修理・復旧が必要になる場合があります。ところが、CE訪問時の保守・点検中に「たまたま異音が発生しない」場合や、「情報不足により原因部品の特定ができない」場合などがあり、トラブル解消までに長期間を要し、お客様にご迷惑をおかけすることがありました。
これを解消すべく、異音の検出・判定機能を複合機本体に新たに搭載し、各機械で検出された異音の特徴量を収集・診断するシステムをクラウド上に構築、その診断結果に基づいてCEが異音原因のパーツ交換を迅速に行える業務システムを運用開始しました(図1)。
複合機の機械内部に配置した2つの「音センサ」により、複合機稼働中のみ動作音を収集します。動作音データは、機械本体内の新規ASICに搭載された異音判定AIを用いて、異音発生有無の判定を行います。更に動作音収集のタイミングとセンサの配置を最適化することにより、異音判定率を向上させています(図2)。
異音発生と判定された場合、動作音データを元の音情報に戻せないバイナリデータに加工します。このバイナリデータと各パーツの動作ログデータを、クラウド上のリモート診断システムに送信します。
複合機から送信された診断データは、動作ログデータと共にリモート診断システムに集約されます。システムではこれらのデータを用いて解析を行うことにより、異音の原因となる候補パーツを特定します。
CEは、システムが提示する異音原因候補パーツを実機の調査前に把握することができるため、適切な交換用パーツを予め準備してお客様先に訪問することができます。これにより、初回訪問での異音トラブルの短時間復旧を実現するとともに、訪問回数削減による環境負荷低減にも貢献することができます。
リモート異音診断技術は、富士フイルムビジネスイノベーションのAI技術ブランド「REiLI Business」のコア技術の一つである「機器最適化」AI技術を活用しています。
「REiLI Business」は、ビジネスの現場に寄り添い、企業独自の「知」の活用と価値創造を支える富士フイルムビジネスイノベーションのAI技術ブランドです。富士フイルムグループが長年培ってきた画像・自然言語処理技術などのコア技術を基盤に、AIエージェント群を展開。
企業内の情報やナレッジ、ノウハウを構造化および利活用して企業の成長を支援し、規模や業種を問わずすべての企業が、AIで独自の価値創造に挑める社会を目指します。









