複合機やプリンターでは、トナーを熱で溶かして用紙に定着させています。その定着装置に使う消費電力は、機械全体の60%~80%を占めており、省エネ性を高めるには、定着装置の低消費電力化が重要となっています。
当社では、この定着装置の低消費電力化に向けて、小熱容量で熱変換効率の高いセラミックヒーターとヒートパイプを組み合わせた新定着装置のCHBF*1を開発しました。従来の熱を貯めて使う方式を、必要な熱を直接供給する方式としたことで、より少ない消費電力でのプリントが可能となりました。更に、新トナーのELFEATと組み合わせて定着温度を下げることで、当社調べ(2026年10月1日時点、A3カラー複合機カテゴリ)において、業界トップクラスの省エネ性能を達成しました。
これまでの定着装置では、高温になった時に、極微量のUFP*2(超微粒子)が排出されることがありました。CHBFでは、定着温度を下げたことに加え、瞬時に熱を移動させることができるヒートパイプを新たに追加し、定着ベルト両端が高温になるのを抑えました。更に封止機構も装備して、UFPの排出を測定限界未満まで低減し、室内空気への影響を抑制しています。
また、ヒートパイプを採用することで、小サイズ紙の連続プリント後の待ち時間も短くなり、生産性も高めています。
定着ベルトは、加圧ロールと面状セラミックヒーターに挟まれおり、面状セラミックヒーターに対して滑りながら回転します。CHBFでは、各部材の表面状態や潤滑剤を見直し、滑りを長期にわたって安定化しました。これにより、定着装置のユニット寿命を長くすることができ、利便性の向上に加えて、定着装置のライフサイクル全体で環境負荷の低減に寄与しています。また、各部品の使用劣化状態の検知も新たに行い、リユース・リサイクルにおける部品の再利用率も高めています。
- *1 Contact Heated Belt Fusing
- *2 Ultrafine Particles(100nm以下の超微粒子)









