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導入事例株式会社マルハチ村松 様

i-Reporterによる製造記録書の電子化で付帯業務を約80%削減

石村樣:当社はダシをはじめとする各種調味料や惣菜、完全調理品、冷凍食品、介護治療食などの企画・製造・販売、各種調味料や水産物などの輸出入や海外生産および通信販売、さらには機能性素材やバイオ医薬用素材の共同開発・受託製造などを行うメーカーです。本社を静岡県焼津市に置き、「信頼を積み重ね、皆で幸せを分かち合いましょう。」を経営理念として大切にしながら、安心・安全な食品の発信を心がけています。

川村樣:当社本部となる静岡工場では、粉末系や液体系の各種調味料の他に、惣菜やレトルト品、魚などを使った業務用加工製品などを手がけています。

近年は社会的に食品の安全性に対する要求レベルやニーズが急速に高まっており、さらには食品安全システムの国際化も進んでいます。我々もその要求にしっかり応えようと考えており、FSSC22000*1認証、MSC CoC/ASC CoCの認証を取得しております。

こうしたトレーサビリティに対する要求の高度化により、生産現場における管理レベルを上げなくてはいけなくなり、記録やマニュアル作りといった付帯する間接業務の比率が年々増加しています。その結果、労働生産性が低下しつつあり、付加価値を高めるような業務時間が確保できずにいました。

渡邉樣:例えば監査に必要な書類の整理といった業務も、きちんとできていない場合がありました。ゆえに、お客様の監査を受ける場合に、必要な書類を探して慌てて用意する、といったケースもあったと聞いています。

石村樣:こうした課題から、静岡工場における製造現場の労働生産性向上に向けた取り組みがスタートしたのです。

  • *1 食品安全マネジメントシステムに関する国際規格

渡邉様:富士フイルムビジネスイノベーションジャパンには、状況把握のために工場の実態調査をお願いし、運用実現性をしっかり考えながら準備を進めていただきました。「i-Reporter」の導入に合わせ、工場内に無線LANを導入し、システム構築だけでなく帳票フォームの統一化やマスタの統合化など業務改善もご提案いただき、非常に助かりましたね。結果、製造各課での独自管理によるデータフローの分断の解消など、業務フローにおけるボトルネックの解消が図れました。

また、導入を進める中で、日本能率協会コンサルティング(JMAC)による農林水産省の「食品産業イノベーション推進事業」の補助金申請を受ける話が出ました。正直なところ、申請には手間がかかるので尻込んでいましたが、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの営業に相談したところ、一緒に動いていただき、おかげさまで補助金を受けることができました。サポートがなければ交付してもらえなかったと思いますので、非常に感謝しています。

寺岡様:それ以外でも、システムの導入にあたっては、帳票を確認する責任者側と、記録書を記入する社員との認識のズレについてすり合わせる部分で非常にご尽力いただきました。結構な数の会議を重ねましたが、その中で都度的確なアドバイスをいただけたので、スピード感を持って進めることができました。

石村様:以前は、現場の作業が終わってから、課長クラスの社員が残って事務作業している姿を見ることがよくありました。しかし、システムの導入後はそんな場面を見ることはなくなりましたね。

寺岡様:導入して2週間ほどたった頃に、「すっかりタブレットの操作に慣れたので、もう紙の記録書には戻れないよね」と話す社員を見かけました。現場で活用されていると感じ、すごく嬉しかったですね。スムーズに浸透できた要因としては、UIが感覚的に操作できる簡単なもので、使いやすくて覚えるのに苦労が少ないからだと考えています。しかも、作業時は薄手のゴム手袋をしているのですが、それを外さなくても使えるので非常に楽ですね。

寺岡様:今後の課題の1つが「属人化」です。今のところは、記録書の編集や管理、保守といった作業は専任である私が基本的には、一人で全て担当しています。ですから、私が不在になると作業が進められない状況です。権限の共有など、他の人でも管理できるような体制を作っていきたいと考えています。

また、今回は製造記録書を電子化したのですが、物流・製造間でやり取りする書類など、一部の業務についてはまだ電子化しきれていません。今後はそういうところも1つずつ進めていきたいですね。手順書などの電子化も取り組み始めたところなので、今後は他の部署にも横展開していこうと考えています。

石村様:電子化のメリットは、蓄積されるものが紙ではなくデータになること。そのデータをどう活用していくかはしっかり考えていきたいですね。そして、ここにいるメンバーを含め、社内のいろいろな人が活用できる体制を整えていくつもりです。

川村様:データを分析し活用していくためにも、今後は新たなデジタル技術を積極的に導入していきたいですね。

今回のプロジェクトでは付帯作業を中心に無駄を省くことができました。今後は、生産部としての直接業務、つまり「ものづくり」で活用していきたいです。例えば、記録できたデータをもとに品質を上げる取り組みを考えたり、歩留まりを上げたりすることにも応用していけるといいですよね。

食品製造業界は手作業を重視する工程がまだまだ多く、IoTやICTの導入が非常に遅れている業界です。だからこそ他社に先駆けるという意味でも、IoTをテーマに何か新しいことができないかを話し合ったところです。そうしたノウハウをたくさんお持ちの富士フイルムビジネスイノベーションジャパンには、引き続きいろいろとご協力いただきたいですね。

「働き方改革」製造記録書作成業務の改善イメージ
原料受入れ業務の改善イメージ
まとめ
導入前取り組むべき課題解決策改善効果

◆生産現場での記録対象の増加に伴い間接業務比率が増加。労働生産性が低下しているとともに付加価値を高める時間が確保できていない。

  • 約64,000枚/年の紙使用の削減
  • 製造現場でのペーパーレス化帳票の電子化による印刷製本業務の排除
  • 紙ベースの記録書7割削減
  • 工場全体の労働生産性105%向上
  • 記録書付帯業務全体工数
    79.6%削減
    管理者の製造記録書準備作業時間85.1%削減
    415時間/月 → 62時間/月
    原料の受け入れ業務時間
    34.4%削減
    160時間/月→105時間/月
  • 付加価値を高める時間の確保
    社員教育時間が増え、個々のスキルアップにつながった
  • 手書きでの製造記録書作成、帳票点検作業等、約6,900時間/年かかっている製造記録業務時間の削減
  • 製造現場でのシステム構築
    タブレット入力による入力時間短縮
    製造記録書作成の自動化
    帳票点検業務の効率化

◆手書きの製造記録書のため、データ活用ができず、書類の検索にも時間がかかる

  • 手書きの製造記録書のため、データ活用ができず、書類の検索にも時間がかかる
  • 帳票フォームの統一化、ルール化により、情報不足の解消
  • 文書の検索時間の削減
  • データ活用の有効化