富士フイルムビジネスイノベーション
ホーム ソリューション 豊富なソリューション 今、考える『脱炭素と環境貢献』 カーボンクレジットとは?:再生機 導入ユーザー様向けポータルサイト 今、考える『脱炭素と環境貢献』

2025年6月30日

カーボンクレジットとは?

カーボンオフセットとの違いを含めて、分かりやすく解説します!

本コラムの目次

カーボンオフセットとの違い
日本のカーボンクレジット市場

J-クレジット制度の仕組み
J-クレジットの種類

カーボンクレジットの活用方法
カーボンクレジットを購入するメリット

カーボンクレジットとは

カーボンクレジットは、太陽光発電設備の導入や森林管理などのプロジェクトを通じて、CO2をはじめとした温室効果ガスを削減・吸収した分を、「クレジット」という形で国や企業などで取引できるように認証したものです。

カーボンオフセットとの違い

カーボンクレジットに類似した言葉として、”カーボンオフセット”という言葉がありますが、その意味は異なります。
カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動において排出されるCO2等の温室効果ガスについて、可能な限り排出量が減るよう削減努力を行った上で、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。
そして、このカーボンオフセットを達成するための手段の一つとして、カーボンクレジットがあります。

日本のカーボンクレジット市場

日本国内では、カーボンクレジットの取引価格の透明性や取引拡大の向上を目的に、2023年10月、東京証券取引所が「カーボンクレジット市場」を開設しました。
取引状況については、売買が開始された2023年10月から2024年3月までの総取引量(累計売買高)は、約21万 t-CO2、総額5.4億となっています。
例えば、シンガポールを拠点とする Climate Impact Xが運営するカーボンクレジットの取引所では、2023年6月の立ち上げから4 カ月での取引量は 100 万 t-CO2 超であるため、現状、日本のカーボンクレジット市場は、活況であるとは言えず、今後の活性化が期待される状況です。

日本のカーボンクレジット制度

日本国内の主なカーボンクレジット制度として、「J-クレジット制度」があります。
日本で行われた温室効果ガスの排出削減・吸収活動による削減量・吸収量を「クレジット」として販売・購入できる制度です。

J-クレジットの種類

Jクレジットは、温室効果ガスを削減する方法や技術ごとに、排出削減量の算定方法やその検証方法が異なります。
これを「方法論」と呼び、Jクレジットは、この「方法論」よって、分類されています。

省エネルギー等

ボイラー・空調設備・照明設備などの導入

再生可能エネルギー(電力)

太陽光発電など発電力を自家消費したプロジェクトなど

再生可能エネルギー(熱)

バイオマスボイラーなどの熱を自家消費したプロジェクトなど

工業プロセス

マグネシウム溶解鋳造用カバーガスの変更など

農業

水稲栽培における中干期間の延長など

廃棄物

食品廃棄物等の埋立から堆肥化への処分方法の変更など

森林

植林活動や森林経営活動など

カーボンクレジットの活用方法とメリット

カーボンクレジットは、法制度や国際イニシアティブ等で規定されている報告や、製品・サービスへのカーボンオフセットなどに活用することができます。
メリットと合わせて詳しく見ていきましょう。

カーボンクレジットの活用方法

カーボンクレジットは、カーボンニュートラルに向けたCO2排出量の削減目標達成や、各種報告制度への対応、また、製品・サービスの差別化を目指したカーボンオフセットなどに活用することができます。

1. 国内法制度や国際イニシアティブへの報告への活用

購入したJ-クレジットは、温対法に義務付けられている温室効果ガスの排出量の算定・報告において、カーボンクレジットなどを活用して調整した排出量(調整後温室効果ガス排出量)の報告として活用できます。
また、気候変動対策についての情報開示・評価の国際的イニシアティブ(SBT、RE100、CBT等)への報告に活用することができます。

2. カーボンオフセットを通じた自社商品・サービスの差別化

自社の製品・サービスにおけるCO2排出量について、カーボンクレジットを使って、カーボンオフセットすることができ、環境価値の面で他社製品との差別化を図るケースが増えてきています

カーボンクレジットを購入するメリット

J-クレジットの購入を通じて、CO2をはじめとした温室効果ガスの削減に取り組むことは、排出量削減の数値的な改善の他、企業経営の観点においてもメリットがあります。

1. 社外に対するPR効果

「脱炭素化」に向けて積極的に取り組んでいる企業であることを社外にアピールすることができ、企業イメージの向上などに繋がります。

2. ビジネスチャンスの獲得

他社や自治体とのコネクションの強化や、脱炭素化に取り組む企業としての取引先からの継続的な信頼獲得など、企業価値・競争力の向上にも繋がるケースがあります。

まとめ

カーボンクレジットは、脱炭素、カーボンニュートラルを実現していくための一つの手段であり、再生可能エネルギーや省エネ設備のように大きな投資・コストは必要なく、比較的容易に脱炭素化の取り組みに寄与できる点が特徴です。
もちろん、自社での削減努力が前提にはなりますが、どうしても削減できない部分に対して、上手にカーボンクレジットを活用していくことで、脱炭素化の取り組みを推進していくことが可能です。