写真データの理解を深める

基礎

POINT

必要となる解像度は目的によって変わります

解像度とは画像を構成するデータの密度です

現在のデジタルカメラはハイスペックになり、プロ仕様の一眼レフと遜色のない性能を備えるようになってきました。写真などの画像ファイルはピクセルという小さな点の集まりで構成されていて、このピクセルの密度が高いほど、高解像度といわれます。

メガピクセルカメラの画質と解像度なら、A4サイズのチラシの全面に写真を使用する場合でも、十分対応できるでしょう。ただし、画像が高解像度になればなるほど、データの容量は大きくなってしまいます。必要以上に高い解像度の写真を使うと、プリンターの出力に時間がかかるなど作業に支障を来す場合があり、好ましくありません。

目的に合った解像度に変更して使いましょう

最適な解像度は、チラシの全面に使用するのか、一部に小さく使用するのかなどの目的によって変わります。しかし、写真を撮るときには、まだ使い方が決まっていないことのほうが多いでしょう。そのような場合は、とりあえず大きめのサイズで撮影しておき、あとから画像編集ソフトなどを使って使用サイズに変更するようにしましょう。
一般的なデジタルカメラでは、ファイルの保存形式はJPEGという方式が使われ、データ容量をとても小さくすることができます。しかし、編集や保存を何度も繰り返すと画質が劣化してきてしまう特性があります。画像編集ソフトが対応している場合は、編集や保存を繰り返しても画質が劣化しないPNGというファイル形式を選ぶといいでしょう。

 

 

ファイル容量と解像度のポイント

●画像の解像度が大きくなればなるほどデータの容量も大きくなります
●解像度は使用するサイズに合わせて変更しましょう

 

 

基礎

POINT

出力に必要な解像度を理解しましょう

ディスプレイとプリンターの解像度

画像ファイルがどれだけきれいに見えるかは、解像度に依存します。たいていのディスプレイの解像度は72~100dpiで作られています。プリンターの解像度はその構造やメーカーによってさまざまですが、多くの場合はディスプレイの3倍以上の解像度をもっています。
ディスプレイで見るときれいなのに、プリンターで出力すると画像が粗くなるのはこのためです。デジタルカメラで撮影したデータは、A4サイズのチラシをレーザープリンターなどでプリントする場合でも十分すぎる解像度を持っていますので、画像が荒れてしまうということは基本的にありません。

出力環境に適した解像度を使いましょう

例えば、使用する画像の解像度が1,200dpiで、プリンターで出力できる解像度が600dpiの場合、画像の解像度は600dpiあれば十分で、それ以上はプリンターが持っている解像度以上のデータを使用していることになります。むしろ画像の解像度が大きすぎると、データ量が大きくなり、プリンターで出力するときに時間がかかってしまうので、好ましくありません。レイアウトのときに画像を縮小して配置しても、画像自体の解像度は変わりませんので、解像度の大きな画像は、最適な解像度に落とす必要があります。解像度を落とすには、画像編集ソフトを使います。レイアウト作業は、最適な解像度の画像で行ないましょう。

プリント出力のための必要解像度

 

プリント出力のための必要解像度のポイント

●出力環境に適した解像度の画像を使いましょう
●高い解像度でも出力環境以上にはきれいにプリントされません