2025年2月24日から4月27日までソウルの世宗(セジョン)文化会館で開催されたメディアアート展覧会にて、FUJIFILM Projector Z Seriesを用いて没入空間を演出いたしました。
ソウル世宗文化会館で開催された展覧会「微吟緩步(미음완보):伝統庭園を散策する」は、デジタル技術を活用し、韓国伝統庭園の美を現代的に再現した没入型メディアアート展です。
国家遺産庁による伝統造景の実測データを基盤とし、デジタルアートを通じて、観覧客にまるで実際の庭園を散策しているような体験を提供しました。
展示空間では、古宮の庭園や先祖が歩いた空間が3Dスキャンやプロジェクションマッピングで再現され、亭子の構造、池の静けさ、木々の揺らぎまで生き生きと表現されています。
観覧客は単に「見る」展示を超え、ゆっくりと歩き、滞在しながら体験する形で、伝統美学を深く感じることができます。
展示のタイトル 「微吟緩歩(미음완보)」 は「静かに吟じながらゆっくり歩く」という意味で、忙しい日常を送る現代人に 休息と内省の時間を提供するという意味があります。デジタル技術はこのような伝統的な情緒と調和し、空間を媒介とした新たな体験を可能にしました。

* 本展は2025年2月から4月まで開催され、すでに終了しています。
本展示は、観覧客が伝統庭園をゆっくりと歩きながら鑑賞する没入型展示であり、空間の制約なく安定した映像を実現することが重要な課題でした。このため、設置の柔軟性と高画質投写を両立したFUJIFILMの超短焦点プロジェクター FP-Z8000を採用しました。
本展示では合計13台のFP-Z8000をセクションごとに1台から最大7台まで配置し、空間を構成しました。FP-Z8000はレンズが上下左右に自在に回転するため、天井・床・壁面など多様な方向からの投写が可能で、複雑な展示空間にも対応できます。
さらに、短距離から大画面を投写できるため、観覧客の動線を妨げることなく自然な没入環境を創出しました。また、優れた色再現力と高いコントラスト表現により、伝統庭園の繊細な色彩や自然の質感をリアルに再現しました。


FP-Z8000は、空間的な制約を克服し、伝統庭園の四季の色合いや自然のディテールを繊細に可視化することに大きく貢献しました。木材の質感、池の水面の揺らぎ、木々の動きまでリアルに表現され、観覧客に臨場感と没入感を提供しました。
これにより、単なる 視覚・聴覚展示ではなく「時間と空間を越え、実際に庭園を歩いているような体験」を観覧客に届け、本展示の企画を成功させることができました。


FP-Z8000×13台
世宗文化会館(Sejong center):ソウルを代表する文化芸術ランドマークであり、年間数百万人が訪れる展示・公演の中心地です。オペラ、舞踊、演劇、クラシックなど、多様なジャンルの芸術を体験できる空間として、国内外の観客に深い文化体験を提供しています。














