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日本

導入事例介護老人福祉施設 鳩山松寿園 東館

高感度検出技術を採用した新型コロナウイルス抗原検査キットの陽性・陰性を自動判定する専用リーダー

~介護施設利用者・職員の安全確保と検査業務の効率化に貢献

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

埼玉県・鳩山町において地域に密着した質の高いサービスを提供する介護老人福祉施設「鳩山松寿園 東館」。
施設長の篠田哲朗さんと看護師長の矢島恵さんに、新型コロナウイルス抗原検査キット「富士ドライケム IMMUNO AG ハンディCOVID-19Ag」と専用リーダー「富士ドライケム IMMUNO AG ハンディキットリーダー」を導入した経緯や使用感などについてお話をうかがった。

鳩山松寿園 東館
施設長 篠田 哲朗 氏

鳩山松寿園 東館
看護師長 矢島 恵 氏

矢島氏(左)篠田氏(右)

鳩山松寿園 東館の特長は。

篠田施設長 当施設はユニット型の介護老人福祉施設で、定員は入所が90床(10床×9ユニット)、ショートステイが10床(10床×1ユニット)の計100床となっています。埼玉県の中央に位置する鳩山ニュータウンという住宅街の中にあり、地域の方々とのつながりが非常に深い点も特長の一つで、コロナ禍以前は施設1階の地域交流スペースで健康教室や各種のサークル活動などが行われていました。現在は感染対策のために地域交流スペースの開放を見合わせていますが、入所者さんが施設にいながら地域とつながる機会を持つことは重要だと思っていますので、適切な時期に再開したいと考えています。

新型コロナウイルス感染症対策への取り組みは。

篠田施設長 以前からインフルエンザやノロウイルスなどの季節性感染症への対策は慎重に行っていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、季節を問わず常に厳重な対策が求められるようになったため職員の負担が増加し、大きなストレスになっていました。その中でも、施設内でのクラスター発生を防止するために、日々の感染対策はもちろん、感染拡大の初期段階から職員同士でマスクや消毒の徹底について気軽に声を掛け合うなど、風通しの良い職場環境づくりにも注力してきました。

矢島看護師長 現在、看護師8名の体制で利用者さんに対する新型コロナウイルスの検査を行っています。ご高齢なだけではなく認知症など、さまざまな状態の方がいらっしゃるので感染対策は苦労する点もありますが、一人ひとりの特性に合わせた対応をスタッフが工夫しながら行っています。

入所者とご家族の面会については。

篠田施設長 面会については、一律に制限してしまうと不安や心配を招いてしまうので、地域の感染状況を確認しながら適宜再開しています。当初は面会制限について入所者さんやご家族の中に抵抗感もあったようですが、できる限り丁寧な説明を行いながら調整をしてきたことで徐々にご理解、ご納得いただけるようになりました。現在では、ご家族の方から「そろそろ面会中止ですね」と声をかけていただくこともあるなど、すべての職員、利用者さん、ご家族が一体となって感染対策に取り組めていると感じています。

新型コロナウイルス感染症の検査体制は。

篠田施設長 2020年に県からの要請で全職員が週1回のPCR検査を受けるようになり、その体制が終了した後は、自治体などから配布された抗原定性検査キットを有症状の職員に対して使用していました。その後、2022年夏にあらためて県の方から週2回の検査要請があり、抗原定性検査キット購入への助成も行われるということでキットの選定を行い、「富士ドライケム IMMUNO AG ハンディ COVID-19 Ag」(以下、ハンディキット)の導入を決めました。

富士ドライケム IMMUNO AG ハンディ COVID-19 Ag(左)
富士ドライケム IMMUNO AG ハンディキット リーダー(右)

施設で使われている富士ドライケム IMMUNO AG ハンディキット リーダー

鳩山松寿園 東館 施設長 篠田 哲朗 氏

鳩山松寿園 東館 看護師長 矢島 恵 氏

ハンディキットの導入を決めた理由は。

篠田施設長 これまでもさまざまな抗原定性検査キットを使用してきた中で、販売店の方から富士フイルムのハンディキットをご紹介いただき、銀増幅技術により感度が向上している点や検査実績、富士フイルムブランドに対する信頼感などを重視して、導入を決めました。

ハンディキット導入後の検査数は。

矢島看護師長 約80名の職員に対して週2回使用していますので、1か月あたり約640件を基本として、ここに体調を崩された入所者さんやショートステイの利用者さんの検査が加わるかたちになります。

「富士ドライケム IMMUNO AG ハンディキット リーダー」(以下、専用リーダー)を導入した経緯は。

篠田施設長 抗原定性検査キットによる目視判定においては、測定環境や判定する看護師の経験差などによる精度のばらつきを抑えることが重要となります。感染拡大により、検査の実施件数も増えてきており、検査業務の効率化と検査精度の維持・向上を図ることが喫緊の課題となっていました。このため、ハンディキットのボタン操作など一部工程が自動化され、陽性・陰性を自動判定できる専用リーダーの導入は当施設にとってメリットが大きいと判断し、導入を決めました。現在は、5つのフロアに1台ずつ専用リーダーを設置して、各フロア内で検査を完結できる体制を整えているほか、施設内の保育ルームにも1台設置しています。

専用リーダーの使用感は。

矢島看護師長 ハンディキットのみで運用していた際は、看護師が常にその場にいて時間管理を行っていたほか、検査精度を確保するためにもう1名の看護師によるダブルチェックを実施していました。

専用リーダー導入後は、検査キットをリーダーにセットした後は操作が自動化されているのでほかの業務をすることもできますし、機械判定によって客観的な結果が得られるのでダブルチェックが不要になり、時間を有効活用できるようになったことが大きいと感じています。また、検査結果の判定が明瞭となったことで、判定を誤ることへの不安が軽減されたこともスタッフにとっては安心感につながっていると思います。初めて実機を見た際は、装置のコンパクトさにも驚きました。

2つのモードの使い分けは。

矢島看護師長 普段は時間管理が不要な「Walk awayモード」を使用し、検査数が多い場合は結果の判定だけを行う「Read nowモード」を使用しています。具体的には、ショートステイの利用者さんの検査は「Walk awayモード」にすれば、看護師はその場にいなくても良いのでほかの利用者さんの見守りができます。一方で、ユニット内の複数の方の検査では「Read nowモード」にして、結果判定だけをまとめて行っています。

ハンディキットと専用リーダーがもたらした価値は。

篠田施設長 導入前の期待通り、検査精度の向上と検査業務の効率化に実際につながっていると実感しています。また、専用リーダーを導入したことで検査の頻度を増やすことができ、より積極的な感染対策を強化できる環境が整ったと感じています。

当施設では、現在(2022年12月)まで一度も施設内でクラスターが発生していません。今後もハンディキットと専用リーダーを活用しながら感染対策に注力していくことで、利用者さん、ご家族、職員の安全確保に努めていきたいと考えています。

今後、富士フイルムに期待することは。

篠田施設長 当施設では開設当初からお看取りに対応しており、医療依存度の高い方の入所も年々増加しています。今後、医療従事者以外でも手軽に扱える介護施設向けの製品なども開発していただければと期待しています。

特別養護老人ホーム 鳩山松寿園 〒350-0313 比企郡鳩山町松ヶ丘4-1-3

新型コロナウイルス抗原検査キット

販売名

富士ドライケム IMMUNO AG ハンディ COVID-19 Ag

承認番号

30300EZX00015000

専用リーダー

販売名

富士ドライケム IMMUNO AG ハンディキット リーダー

届出番号

14B1X10022000133