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日本
ホーム 最新のお知らせ お知らせ 圧力測定フィルム「高温用プレスケール 100/200」新発売
ニュースリリース

2025年10月15日

熱プレス工程における高精度・簡便な圧力測定を実現

圧力測定フィルム「高温用プレスケール 100/200」新発売

半導体・自動車製造工程での検査効率向上・品質管理強化をサポート

富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、半導体や自動車などの製造工程における熱プレス*1に対応した圧力測定フィルム「高温用プレスケール 100/200」(以下「高温用プレスケール」)を2025年10月15日より発売します。

昨今、製造プロセスの高度化や、品質保証・トレーサビリティへの要求の高まりを背景に、「プレスケール」の活用領域はますます多様化しています。自動車のプレス成型や、医薬品・食品包装のヒートシール工程、半導体製造におけるウェハボンディング工程*3においては、加熱状態での圧力を高精度に計測するニーズが高まっています。

今回当社は、220℃までの熱プレス検査に対応する「高温用プレスケール」を発売します。当社独自の精密塗布技術とマイクロカプセル設計技術を応用したほか、耐熱基材を採用することで、熱プレス工程でも高精度かつ安定的な圧力測定を実現します。圧力測定のために装置を降温させる必要がなく、現行「プレスケール」の使用推奨温度(20℃~35℃)を超える環境でも使用できるため、装置の降温や再加熱に伴う稼働停止時間を最小限に抑えられ、検査効率向上と生産性アップに貢献します。
また、「プレスケール」の発色画像を解析し圧力を数値化できるモバイルアプリ「プレスケールモバイル」*4に、今回発売する「高温用プレスケール」の読み取り機能を搭載しました。圧力情報を数値化できるほか、お客さま独自の検査基準に合わせて検査の合否を自動で判定できる機能も搭載しており、熱プレス工程での圧力検査の品質をさらに向上させます。
当社は、開発・製造現場における検査業務のデジタル化と効率化を実現する製品の開発・提供を通じて、お客さまの製造品質の向上・安定化に貢献していきます。

  • *1 材料に熱と圧力を同時に加えて成形や接合、焼結を行う加工方法。
  • *2 当社の精密塗布技術とマイクロカプセル技術を活用して、圧力や面圧のバランス、分布を簡単に可視化できるフィルム。
    使用推奨温度は20℃~35℃。
  • *3 複数のウェハやチップを接合する工程。
  • *4 当社の高度な画像処理技術を生かし、「プレスケール」の発色画像から圧力を定量化できるモバイルアプリ。発色した「プレスケール」を専用撮影台紙(キャリブレーションシート)の上に置き、本アプリをインストールしたモバイル端末で読み取るシンプルなワークフローで、最大・最小圧力や平均圧力、加圧面積など13種の圧力情報を数値化。誰でも簡単に高精度な圧力検査を行うことが可能。


1. 製品名・発売日・価格・仕様
製品名 発売日 価格 使用推奨温度
測定可能圧力範囲
「高温用プレスケール100 LLLW」 2025年
10月15日
オープン価格 35℃~150℃(両面加熱)
0.2MPa~0.6MPa
「高温用プレスケール100 LLW」 35℃~150℃(両面加熱)
0.5MPa~2.5MPa
「高温用プレスケール100 LW」 2026年
2月以降順次
35℃~150℃(両面加熱)
2.5MPa~10.0MPa
「高温用プレスケール200 LLLW」 150℃~220℃(両面加熱)
0.2MPa~0.6MPa
「高温用プレスケール200 LW」 150℃~220℃(両面加熱)
2.5MPa~10.0MPa

 

2. 主な特長
(1)当社独自の精密塗布技術・マイクロカプセル設計技術と耐熱基材の採用により、220℃までの高温圧力検査に対応

「高温用プレスケール」は、当社独自の精密塗布技術とマイクロカプセル設計技術、そして耐熱基材の組み合わせによって、高温下での誤発色やフィルムの変形を大幅に低減。220℃までの高温圧力検査に対応し、熱プレスのプロセスで用いられる装置の圧力分布を安定かつ高精度に計測します。

「高温用プレスケール」のワークフロー
1. 「プレスケール」を任意の大きさ、形状にカット
2. 切り取った「プレスケール」を測定個所に挟み込み加圧
3. 「プレスケール」を取り出す
 
4. 色見本・検量線を用いて圧力を目視で確認
(2)モバイルアプリ「プレスケールモバイル」と組み合わせて圧力検査の品質をさらに向上

「プレスケール」の発色画像を解析し、圧力を数値化できるモバイルアプリ「プレスケールモバイル」に、今回発売する「高温用プレスケール」の読み取り機能を搭載。シンプルなワークフローで、誰でも簡単に圧力を定量化することができるため、検査効率の向上や品質管理強化に貢献します。

「プレスケールモバイル」のワークフロー
1.「プレスケール」を読み取る

発色した「プレスケール」を「プレスケールモバイル」で読取

2. 読み取りデータの確認(検査・評価)

平均圧力や加圧面積など数値化されたさまざまな項目を確認

3.データの分析・共有

詳細なデータ分析、他拠点とのデータ共有

「高温用プレスケール」活用事例

「高温用プレスケール」は、半導体製造におけるウェハボンディング装置や基板製造における熱プレス/ラミネート装置、さらに包装装置のヒートシールバーなど、さまざまな熱プレス工程で使用される装置の圧力を測定できます。

半導体製造におけるウェハボンディング装置

「高温用プレスケール」をウェハと装置の間に設置し、圧力を測定

基板製造における熱プレス/ラミネート装置

「高温用プレスケール」を基板と装置の間に設置し、圧力を測定

包装装置のヒートシールバー

「高温用プレスケール」を包装用素材の代わりに装置で挟み、圧力を測定

3. 「プレスケール」関連サイト

「プレスケール」の総合カタログや活用事例は、以下よりご覧いただけます。

(参考)アドバンストファンクショナルマテリアルズ事業 概要

圧力測定フィルム「プレスケール」は、富士フイルム株式会社アドバンストファンクショナルマテリアルズ事業部の製品です。同事業部は、ディスプレイ材料、データテープ、産業機材、ファインケミカルなどの高機能材料を展開しており、写真フィルム技術で培った高精度な製膜技術や塗布技術、機能性分子技術を活かして、5G通信、自動運転、スマートデバイスなど先進技術を支える素材の開発・応用に取り組んでいます。技術革新や市場ニーズの多様化が進む中で、お客さまの製造現場の効率化と製品の高付加価値化を支え、安心・安全な社会の構築に貢献しています。

お問い合わせ
報道関係

富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ

「高温用プレスケール」について

富士フイルム株式会社
アドバンストファンクショナルマテリアルズ事業部 計測ソリューション

E-mail:prescale-info@fujifilm.com

  • * 記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。