富士フイルムビジネスイノベーション

AI時代、複合機は企業の情報を「知」へ変える入口へ。「Apeos C7072 シリーズ」が描く新しい価値

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#ソリューション
#座談会
複合機と3人

企業の「知」でAIが動き出す―。AI時代の到来とともに、複合機の役割も大きく変わろうとしています。AIが企業活動に入り込み、膨大な情報をいかに活用するかが競争力を左右する今、求められているのは、企業に蓄積された情報をAIが活用できる状態へとつなげていくことです。

2026年10月に発売したA3カラー複合機「Apeos C7072 シリーズ」は、紙やドキュメントに眠る情報をデジタル化するだけでなく、AIや各種ソリューションにつなぎ、企業の意思決定や業務の価値向上を支える“入口”となることを目指して開発されました。同時に、AIを活用した省エネやセンシング、リモート保守など、デバイスそのものも進化しています。

AI時代に、なぜ企業の「知」が重要なのか。AIが企業の情報を活用できる「AI-Ready」とは何か。そして、複合機はこれからどんな存在になっていくのか。AI戦略、ソリューション・サービス、複合機開発の各領域を牽引する3名が、それぞれの視点から語ります。

 

「AI時代、複合機はどう変わる?」Cross Talkを配信中

「Apeos C7072 シリーズ」の開発に携わったプロジェクトメンバー3名が、複合機のこれからや開発に込めた想いを語ります。記事とあわせて、ぜひご覧ください。

「AI時代、複合機はどう変わる?」Cross Talkを配信中
鍋田 敏之さん

鍋田 敏之

Toshiyuki Nabeta

富士フイルムビジネスイノベーション 取締役 常務執行役員 CTO

1994年に富士フイルムに入社。写真フィルムの材料開発を経た後、医療IT・AIを活用した医療機器やサービス開発を牽引し、2022年に執行役員に就任。2024年より富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の取締役常務執行役員CTOとして技術開発全般を管掌。2026年にAI技術ブランド「REiLI Business」を立ち上げ、事業横断でAI戦略と技術開発を推進。

福永 満さん

福永 満

Mitsuru Fukunaga

富士フイルムビジネスイノベーション 執行役員 ビジネスソリューション事業本部 商品開発管掌 兼デバイステクノロジー事業本部 商品開発管掌

1988年に富士ゼロックス(旧社名)に入社。ソリューション事業のソフトウェア開発を経た後、技術戦略・商品戦略策定に従事し、2022年に執行役員就任。複合機の商品企画開発およびソリューション商材の企画開発を管掌。

尾崎 裕司さん

尾崎 裕司

Yuji Ozaki

富士フイルムビジネスイノベーション 執行役員 ビジネスソリューション事業本部 副本部長

1989年に富士ゼロックス(旧社名)に入社。アカウント営業を経て2005年より本格的にソリューションに従事、様々な業種・業務にフォーカスしたソリューションの開発、提供を実施。2026年4月より主に国内ソリューション事業全般を管掌。

           

コラム:AI時代の複合機「Apeos C7072 シリーズ」とは?

AI時代の複合機「Apeos C7072 シリーズ」とは?

「Apeos C7072シリーズ」は、クラウドとAIを活用し、企業の「知」の活用と環境負荷低減を支援する新世代のデジタル複合機です。紙文書などの情報をクラウド上で整理・構造化し、AIや業務で活用しやすい情報へと変換。さらに、AIによる省電力化や保守の効率化、再生材の活用などを通じて、商品ライフサイクル全体での環境負荷低減にも貢献します。

AI時代の競争力は、「企業の知」で決まる

── 今回の対談の出発点にある「企業の知」。なぜ今、この考え方が重要なのでしょうか。

笑顔の鍋田さん

鍋田 AI時代の競争力を左右するのは、AIツールそのものではなく、企業が日々の事業活動の中で蓄積してきた情報や知識、経験、ノウハウを、どれだけAIが活用できる状態にできるかだと考えています。生成AIは急速に普及していますが、同じAIを使えば、すべての企業が同じ成果を出せるわけではありません。

企業の中には、紙やPDF、メール、業務システムなどに、長年の事業活動を通じてさまざまな情報が蓄積されています。しかし、情報が存在しているだけでは、AIが十分に活用できるとは限りません。それらを整理・構造化し、AIが意味を理解して業務に活用できる状態にする。私たちは、そうして活用可能になった情報を「企業の知」と捉えています。

企業の知で、AIが動き出す REiLI Business

当社はAI技術ブランド「REiLI Business」で、「企業の“知”で、AIが動き出す。」というメッセージを掲げています。目指しているのは、AIを導入すること自体ではありません。企業内に蓄積されたさまざまな情報を、AIが活用できる「企業の知」へと変え、それらをつなぎ合わせることで、より本質的な分析や新たな示唆を引き出し、意思決定の質とスピードを高めたり、業務を高度化したり、新たな価値を生み出したりすることです。その結果として、企業の持続的な成長や競争力向上につなげていくことを目指しています。AI時代だからこそ、それぞれの企業が持つ情報をいかに「企業の知」へと変え、活用できるかが重要になると考えています。

眠るドキュメントをAIが使える情報へ

── では、その「企業の知」をAIで活用するためには、何が必要なのでしょうか。

笑顔で答える尾崎さん

尾崎 企業の中には、紙やPDF、メールをはじめ、日々の業務から生まれる膨大なドキュメントがあります。これまでドキュメントは、何かを記録し、保存し、必要なときに人が参照するためのものという役割が中心でした。しかしAIによって、その価値そのものが変わり始めています。

DXの中核はデジタルプラットフォームを活用したAIへ

例えば、紙の注文書や請求書をデジタル化するだけでなく、その内容をAIが理解・活用できるように整理・構造化することで、ドキュメントに含まれる情報は、業務や意思決定に活かせる「企業の知」へと変わります。そこで重要になるのが、私たちが考える「AI-Ready」です。

立ちはだかる非構造化データの壁
情報は揃っているが活用できる状態にないとは?

「AI-Ready」とは、データが単に存在している状態ではありません。AIが必要な情報を取り出し、意味を理解し、実際の業務に活用できる状態になっていることです。
企業には、データベースなどの構造化された情報がある一方で、紙やPDFなどの非構造化情報も大量に存在します。さらに、デジタル化されていても、部門やシステムごとに分断され、横断的に使えないケースもあります。そうした情報を整理・構造化し、AIが扱える状態にしていくことが、本格的なAI活用の土台になります。

── 複合機も「AI-Ready」をつくる入口になるのでしょうか。

複合機を操作する女性

尾崎 そうです。「Apeos C7072シリーズ」は、企業の情報をAI-Readyな状態へつなぐ入口の一つとして位置付けています。例えば、FAXで届いた注文書をOCRで読み取り、内容を構造化して終わるのではなく、その情報をAIエージェントが基幹システムへ入力し、在庫や納品日を確認する。領収書も、まとめてスキャンした情報をAIが整理し、経費精算システムへつなげていく。つまり、「紙をデジタル化する」から、「紙から始まった情報で次の仕事を動かす」へと変えていきたいのです。

エコシステムの構築

そのためには、自社のサービスだけで閉じないことも重要です。MCPサーバーなどを介して、さまざまなAIエージェントや業務システム、パートナーのサービスとつながることで、情報の価値をさらに広げていくことができます。複合機がクラウドにつながること自体がゴールなのではありません。その先でAIにつながり、実際の業務を動かせることに意味があります。

AI時代、複合機の役割を再定義

── そうした世界観を、「Apeos C7072 シリーズ」ではどのように形にしたのでしょうか。

質問に答える笑顔の福永さん

福永 今回、私たちは複合機を単なる「印刷するための機械」ではなく、企業の情報をAIやソリューションにつなぐ入口として捉え直しました。

これまで、複合機、ドキュメント管理、クラウドサービス、AI活用は、それぞれ別々に考えられることが多かったと思います。しかし今回の商品では、紙から取り込んだ情報がクラウドへつながり、整理・構造化され、さらにAIや業務システムで活用されるところまでを一つの流れとして考えています。

複合機は、お客様のオフィスで日々さまざまな情報に触れるデバイスです。その強みを生かし、「ドキュメントを扱う機械」から、企業の情報を価値につなぐ入口へ進化させたいという思いが、今回の開発の根底にあります。

── 複合機というデバイス自体の役割も、変わっていくということでしょうか。

福永 そうですね。例えばスマートフォンも、単に電話機としての性能が進化したから、ここまで私たちの生活を変えたわけではありません。クラウドとつながることで、写真や連絡先、さまざまなコンテンツやアプリが端末を越えてシームレスにつながり、人々のデジタルライフの入口、いわば“ハブ”のような存在へと役割を変えてきました。
複合機も同じだと考えています。印刷速度や画質といった機器性能を高めるだけではなく、クラウドやAI、さまざまなサービスとつながり、そこから新しい価値を生み出していく。買った時点で完成するのではなく、その後もクラウドやAIによって価値が広がり続ける。「Apeos C7072シリーズ」では、そんな「進化する複合機」という考え方を形にしました。

AIで変わる使いやすさと環境性能

── AI時代に合わせて、複合機そのものはどのように進化しているのでしょうか。

FUJIFILMの複合機

福永  今回の商品では、情報活用の部分だけでなく、複合機そのものにもAIや新しい技術を取り入れています。大きなテーマの一つが、利便性と省エネの両立です。ただ、私たちが目指したのは、カタログ上の省エネ性能を高めることだけではありません。どれだけ省エネ性能に優れていても、使い勝手が損なわれ、実際の利用場面でその機能が十分に使われなければ、本当の意味での省エネにはつながらないと考えています。例えば従来機では、省エネ性能を高めるためにスリープ状態に入るまでの時間を短くすると、使いたいときに復帰を待たなければならないなど、利便性とのトレードオフが生じることがありました。そこで今回は、実際にお客様に使っていただく中で、使い勝手を損なうことなく省エネ効果を発揮できることを重視して検討を重ねました。

利便性と省エネの両立:開発コンセプト

「Apeos C7072シリーズ」では、新しいセンシング技術によって利用者の接近や行動を捉え、必要なときにはすぐに使える一方、不要な起動を抑える仕組みを取り入れています。さらに、「AIおまかせ節電」では、複合機の利用頻度や時間帯などの傾向をAIが学習し、それぞれの利用環境に合わせてスリープへ移行するタイミングを自動で最適化します。人が細かく設定しなくても、使い勝手を損なわずに省エネにつなげられるようにしています。

ハードウェアの面でも、新しいトナーや定着技術によって、定着時に必要なエネルギーを抑えるなど、省エネ性能を高めました。カタログ上の数値だけでなく、実際にお客様が使う環境で、快適さと消費電力低減を両立することを重視しています。

── 環境負荷の低減という点では、商品を使っているときだけではなく、保守まで含めて考えているそうですね。

福永  はい。今回の開発では、CO₂削減の対象を商品本体だけでなく、保守サービスを含めたライフサイクル全体へ広げています。

商品ライフサイクル全体の環境負荷低減

複合機では、異音や紙詰まり、画質不良などのトラブルが発生した際、事前の情報だけでは原因や必要な部品を特定できず、エンジニアが現地で調査した後、改めて訪問するケースもありました。「Apeos C7072シリーズ」では、複合機内部のセンシング情報をクラウドにつなぎ、リモートで機器の状態を把握するとともに、AI診断によって原因や必要となる部品の候補を特定します。これによって初回訪問での解決につなげ、お客様のダウンタイム低減を目指しています。同時に、不要な訪問や移動を減らすことは、保守サービスに伴うCO₂排出量の削減にもつながります。

これからの複合機に求められるのは、単に速く、きれいに印刷できることだけではありません。使うときの利便性と省エネを両立し、さらに保守まで含めたライフサイクル全体で環境負荷を減らしていく。「Apeos C7072シリーズ」では、AIやセンシング、クラウドを活用しながら、新しい複合機のあり方を形にしています。

進化し続ける、これからの複合機

和やかに談笑する3人

AI時代に向けて変わろうとしているのは、複合機の機能だけではありません。企業の中に眠る情報をAIが活用できる状態へ整え、業務や意思決定、新たな価値創出へとつなげていく。その入口として、複合機そのものの役割も変わり始めています。

企業の「知」を競争力へと変えるAI戦略、その知を活かすための「AI-Ready」な情報基盤、そしてAIやクラウドとつながりながら自らも進化する複合機。「Apeos C7072 シリーズ」は、これらを一つの流れとして形にした、新たな挑戦です。

紙を扱う機械から、企業の情報とAI、そして次の業務をつなぐ存在へ。富士フイルムビジネスイノベーションは、複合機の役割を再定義しながら、AI時代の働き方と企業の競争力を支える新たな価値を生み出していきます。

※Apeosは、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の登録商標または商標です。

「AI時代、複合機はどう変わる?」Cross Talkを配信中

「Apeos C7072 シリーズ」の開発に携わったプロジェクトメンバー3名が、複合機のこれからや開発に込めた想いを語ります。記事とあわせて、ぜひご覧ください。

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