富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:浜 直樹)は、AI-OCRにより帳票処理・データ入力業務の効率化を行えるクラウドサービス「ApeosPlus desola Technology by AI inside」(以下:ApeosPlus desola)において、生成AIを活用した非定型帳票への対応機能を強化します。本機能を5月21日より提供開始します。
企業間取引で扱われる注文書や見積書、請求書などの帳票は、取引先ごとにレイアウトや項目名が異なるため、従来は帳票ごとに読み取り位置の指定が必要であり、帳票が変更されるたびに確認や再調整が発生するなど、手間の多さが課題でした。さらに、「請求金額」「ご請求額」など同じ意味を持つ項目でも、取引先ごとに表現が異なる「表記ゆれ」が存在し、取引先ごとに個別設定が必要でした。
今回の機能強化では、生成AIが帳票全体の構造や文脈を理解し、項目を「位置」ではなく「意味」で解釈します。これにより、帳票ごとの読み取り位置の指定が不要となり、帳票上に記載されている項目名をキーワードとして指定するだけでデータ抽出が行え、非定型帳票を含めたデータ入力業務の大幅な効率化を実現します。
なお、「ApeosPlus desola」は、当社がAI inside株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:渡久地 択)と技術協力し、同社の高精度なAI-OCR技術を活用して提供するクラウドサービスです。
生成AIが帳票全体を読み取り、各項目の意味や文脈を理解することで、取引先ごとにレイアウトが異なる非定型帳票でも、読み取り位置を指定することなくデータ抽出が可能です。また、取引先ごとに項目名の表現が異なる「表記ゆれ」も自動で判別して読み取ることができます。
さらに、キーワード指定に加えて、帳票内の文字色や背景色などを抽出条件として指定することも可能で、読み取りの精度をさらに高めることができます。
見積書、注文書、納品書、請求書、領収書・レシート、ミルシート*1、図面の7種類の帳票テンプレートを提供します。各テンプレートには項目名のキーワードが予め設定されているため、容易に利用を開始できます。さらに、お客様の業務に合わせて任意の帳票を設定することで、幅広い帳票のデータ化に対応できます。
- *1 製品の成分や品質情報を記載した製造業特有の帳票
受発注業務の帳票で扱われる明細表のデータ抽出結果を、効率的に確認・訂正できる専用画面を提供します。項目名が記載された見出し行と、抽出された明細行を並べて表示することで、内容を容易に確認でき、確認作業の工数削減に貢献します。
「ApeosPlus desola」はこれまでも、当社のドキュメントハンドリング・ソフトウェア「DocuWorks」*2の文書を対象に、データ抽出を行うことが可能でした。
今回の機能強化では、新たに「DocuWorks」文書上に入力された付箋やスタンプなどのアノテーションも読み取りの対象としています。これにより、アノテーション上に記載された特記事項や補足情報なども含めたデータ化を実現します。
- *2 「DocuWorks」とは、PC上に電子の机を再現する(DocuWorks Desk)と、その机上に並べたDocuWorks文書を紙のように編集・加工するツール(DocuWorks Viewer)で構成された、ドキュメントハンドリング・ソフトウェアです。国内外で1,000万ライセンスを超える累計販売実績があり、幅広い業種・業務で、多くのお客様に利用されています。
「ApeosPlus desola」は、帳票のデータ処理量が多い業務向けで、他の業務システムとの直接連携も可能な「ApeosPlus desola 基本サービス」と、帳票のデータ処理量が少ない業務向けの「ApeosPlus desola Lite」の二つのプランがあります。なお、既に本サービスをご利用いただいているお客様も、追加のご契約なしで今回の新機能をご利用いただけます。
| プラン名 | 標準価格(月額) | 備考 |
|---|---|---|
| ApeosPlus desola 基本サービス | 130,000円 | 今回の機能強化による非定型帳票のOCRは5200ページまで無償で利用可能 |
| ApeosPlus desola Lite | 45,000円 | 今回の機能強化による非定型帳票のOCRは500ページまで無償で利用可能 |
無償分を超えてのご利用は、ご利用条件により追加費用が発生いたします。詳細は富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へお問い合わせください。
非定型帳票のデータ化は、AI-OCRにとって長年の課題でした。レイアウトが帳票ごとに異なり、読み取り位置の設定に人手がかかるためです。
今回のアップデートでは、生成AIが帳票上の項目を「位置」ではなく「意味」で解釈することで、テンプレート設定も位置指定も不要になりました。基盤となる当社のLLM「PolySphere-4」は、実データ検証で平均認識精度99.6%を達成しています。
今回の富士フイルムビジネスイノベーションとの協業を通じ、ApeosPlus desolaにこの技術基盤を実装できたことを大変嬉しく思います。AI insideは、読み取りの先にある業務プロセス全体の自動化へ、技術基盤の進化を続けてまいります。
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