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紙を知る ~紙の特性~

紙には「目」があります

新聞紙を破いたことがある人なら、破れやすい方向と、破れにくい方向があるがあるのをご存知だと思います。なぜ向きによって破れやすさが違うのかご存知ですか?

繊維の流れに沿って破れば破れやすく、反対に繊維の横から破ろうとすれば、破れにくいというわけです。「破れやすい方向=タテ目」「破れにくい方向=ヨコ目」となります。 また、紙の長辺の方向に繊維の流れが平行している紙を“タテ目”の紙といい、短辺の方向に繊維の流れが平行している紙を“ヨコ目”の紙といいます。

機械を通す紙にとって「目」はとても重要です。紙はヨコ方向に伸びやすい性質があるため、たとえば本をヨコ目の紙で印刷すると、本文が丸まり揃わなくなってしまいます。 しかし、最近のコピー機用に開発された紙は、丸まるのを防ぐため、「目」がないように工夫されているそうです。破いてみるとどの方向からでも同じように破れますよ。

親水性

水につけると、紙はボロボロになりますよね。この性質を利用して紙を作り、そして再生しています。一方困った性質を持っていて、水に漬けないまでも湿度で伸縮してしまうのです。この性質のために、多色印刷では、 紙の伸縮に注意を要しますし、また、湿度を一定にした環境下でなければ重量が量れません。

保存性が良い

和紙は1000年、洋紙は100年と言われていました。その差は何でしょう?

答えは、和紙は「中性紙」、洋紙は「酸性紙」だからです。

ではどうして同じ紙なのに酸性と中性があるのでしょう?また、どうして酸性だと長持ちしないのでしょうか?

洋紙には添加物の回でご紹介したように、にじみ防止のためにサイズ剤が使われます。古くからサイズ剤として松脂が使われてきましたが、この成分を紙に定着するためにさらに硫酸バンドという薬品が必要で、これが紙を酸性にする犯人です。紙のpHが4~5の酸性となり、長期間保存しているうちにこの硫酸の成分が繊維を犯して紙をボロボロにしてしまいます。現在では、硫酸バンドを使用しないサイズ剤も開発されたおかげで、洋紙でも長期保存が可能になってきました。一方、和紙はもともと酸性になるような添加物を使っていないので、中性となります。 簡単な見分け方は、燃やして灰を見比べると、黒っぽいのが酸性紙、白っぽいのが中性紙です。

いかがでしたか?紙はその特性を活かし、さらに添加物で補強し、現在のように活躍の場を広げています。

<今回のポイント>
  • 紙には「目」や「表裏」がある
  • 保存性を左右する紙のpH